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詰将棋おもちゃ箱記録に挑戦!

記録展示室 No.105 柏木さん

記録に挑戦!
記録に挑戦!
棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:
・・・の長・短手数記録 10手台

記録展示室No.105 柏木

柏木さんは、展示室では初登場ですが、スマホ詰パラで活躍されていて、 記録に挑戦!で、 都小駒歩なし煙(金銀桂香全駒)の長手数記録「段取八分」や都鶯煙(桂香歩全駒)の長手数記録「鶯宿梅」 が登録されています。

いろいろな条件の都煙を開拓している柏木さん、本作は初めての都桂香煙です。 初めての条件の場合、1局しかないので、長手数記録でもあり、短手数記録でもあるわけですが、 まずは長手数記録として登録し、2号局が登場したときに長手数記録・短手数記録で振り分けることにします。

初形から桂を捨てて捌いていくしかないところ。 しかし、52桂成、53桂成と捨てるのは同玉で後続がありません。 61桂成、62桂成と捨てて、73香成と拠点を作るのがうまい手順。 それから6筋の桂を捨てれば67の香と73成香が連携して、都で詰め上がります。

  61桂成、同玉、62桂成、同玉、73香成、51玉、
  52桂成、同玉、53桂成、同玉、63成香、54玉、
  64成香、55玉、65成香 まで15手

作者 「都桂香煙、四香詰。見た目のみ綺麗ですが、実、邪魔桂馬四枚の只の処理です。」

成駒なしの初形桂香8枚から桂4枚が消えて四香詰の詰上りとは見事ですね。

小駒系の都煙では、合駒で大駒を取らなければ詰上り5枚が必要で、それを都煙と呼んでいます。 途中で大駒の合駒を取って4枚で詰め上がる都煙は見たことがありませんが、 出現した場合には区別する名称が必要になるかもしれませんね。 都純桂香煙(合駒なし、5枚)と都桂香煙(合駒あり、4枚)とか。

盤面2種全駒の詰将棋では飛角図式が有名で、金銀8枚もかなり作られていますが、 桂香8枚は過去1作しかありません。 それは使用駒玉と桂香8枚の長手数記録として登録されているおおさきさんの作品で、 本作が2号局になります。 まだまだいろいろな作品が創作できそうな条件で、もっと作られてもよいと思うのですが。

なお、「古今趣向詰将棋名作選」で分類されている 初形・詰上り趣向の分類では、 飛角図式は盤面が玉と飛角4枚、金銀図式は使用駒種が玉と金銀、桂香図式は21桂11香のある図と、 名前の付け方がばらばらで、非常にわかりにくくて困ったものです。 本作の初形は、桂香全駒図式と呼ぶことになるのでしょうか。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

陽気なわらしべ長者さん:
久し振りにラムネを飲んだ様にスカッとした。
長谷繁蔵さん:
詰上り香だけ面白い。
高田明浩さん:
桂の成り捨てが気持ちよかったです。
隅の老人Bさん:
初形は王と桂香だけの駒配置、詰上がりは四香詰、詰手数は15手。
さて、何の記録でしょうね。

新規に都桂香煙の長手数記録の項目を起こして登録しました。

山下誠さん:
成駒のない桂香図式ぁら爽やかな手順を経て四香詰。 嫌味がなくて美しい作品です。
おかもとさん:
桂香の二色から香の一色+ミニ煙ですね。 56香は歩でも可、なんてヤボなことをいってはいけないんでしょうね。

どちらでも可能なら、本作なら当然香にしますね。

松本浩一さん(作者):
ケキョもまあ鳴き声にはなりそうでして、都歩無し鶯煙とでも呼びましょうか。
他に考えられた方も居るかとは思う故、出した物勝ちかも知れません。楽しんで貰えれば幸いです。

歩なし鶯だと、ちょっと考えないと駒種がわからないので、ダイレクトに都桂香煙としました。

Pathfinderさん:
成駒のない桂香図式から香一色の都煙詰は美しいですね。
蛇塚の坂本さん:
桂が全て捌け香だけが残った形は非常に綺麗です。
藤田卓志さん:
5手目の香成に気付くまで迷路をさまよいました。
4枚の桂が見事に消え、美しい詰め上がりですね。
鈴木彊さん:
終図が香3枚成香による都詰 仮名のス?

これを「ス」と読ませるのはちょっと苦しいですね。

波多野賢太郎さん:
桂馬はすべて成捨で、でも単に四連続成捨でないところがちょっといいです。
市橋宗士さん:
盤面玉以外は、桂香だけの初形図、 詰め上がりは四桂をすべて成り捨てて4枚の香だけでの趣向作、うーん見事に詰み上がった。 不動の3枚の香ががっしりした感じ。 初形、桂と香が別々のかたまりに見えて面白かったが、この配置に決定するまで苦労・工夫されたのでは推察。 初形図と詰上図の比較で言えば、最終成「桂」という手順の作品も、別の意味で、あり、かと。 今月は、三連作の趣向詰め、1題しか解けませんでしたが、 106番、107番は、解説にて、鑑賞したいと思います。
S.Kimuraさん:
56の香車を54に動かすだけで4手減り, 56,47,67の香車を58,49,69に動かせば良い4手増えそうですが, 長・短手数記録というよりも,都煙詰め自体が大事ということでしょうか.

単に桂香全駒図式、あるいは四香詰ならもっと長手数の作品があるので、都煙ということで記録になります。

小山邦明さん:
手順も初形もすばらしい。初入選とは思えません。
占魚亭さん:
一気の捌き。この図はちょっとした発見かも。
池田俊哉さん:
桂香都煙の最長手数かな?でも最短手数がわからない...
ただ、成香に意味のある四香詰になったのは良い。

1号局なので、短手数記録にもなります。


記録展示室No.105 解答:17名 全員正解(下記)

  池田俊哉さん  市橋宗士さん  S.Kimuraさん  おかもとさん
  小山邦明さん  鈴木彊さん  隅の老人Bさん  占魚亭さん
  高田明浩さん  Pathfinderさん  長谷繁蔵さん  波多野賢太郎さん
  藤田卓志さん  蛇塚の坂本さん  松本浩一さん  山下誠さん
  陽気なわらしべ長者さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。