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詰将棋おもちゃ箱記録に挑戦!

記録展示室 No.102 馬屋原剛さん

記録に挑戦!
記録に挑戦!
棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:
・・・の長手数記録 30手台

記録展示室No.102 馬屋原剛

昨年の8月、各種飛角詰の長手数記録 を募集して、いくつかの記録が更新されました。 本作もそれに向けて創作された作品で、締め切りにまにあわなかったため今回の掲載となったものです。

見てわかるように初形は龍馬図式、詰めると、詰上りも龍馬詰になっていることがわかります。 つまり、本作は龍馬図式でもあり龍馬詰でもある詰将棋、立体龍馬詰です。

飛角図式の長手数記録は塩野入清一さんの83手詰という大記録があり、 1989年7月の発表以来、いまだにこれを超える作品は出現していません。 飛角図式は成生混在のことが多いのですが、成駒なしの純飛角図式、 すべて成駒の龍馬図式についても調べてみたところ、次の作品が長手数記録であることがわかりました。 これらの項目もいずれ追加したいと思います。

  • 純飛角図式 45手 谷仲達 詰パラ2011年10月
    13飛|21玉22角31角54飛|金金香
  • 龍馬図式 33手 宮浦忍 詰パラ2005年1月 (アートNo.46
    53馬55龍|51玉52馬54龍|銀3歩4

谷作の解説で「おそらく純正飛角図式最長手数タイではないかと思われます」と書いてあるのが気になりますが、 データベースでは見つけられませんでした。 ご存知の方はご教示いただければ幸いです。

また、飛角詰の長手数記録 にあるように、以下の項目の長手数記録は次の通りです。

  • 飛角詰立体飛角詰 25手 濱田博 詰パラ2010年10月
  • 龍馬詰 21手 金少桂 おもちゃ箱 2015年9月
  • 立体龍馬詰 17手 北川明 近代将棋2008年4月、金少桂 おもちゃ箱 2015年9月
本作は33手詰で、 上記の飛角詰、龍馬詰、立体飛角詰、立体龍馬詰の長手数記録 をすべて塗り替えました。 また、龍馬図式の長手数タイ記録でもあります。

それでは手順を見ていきましょう。 形と持駒から、歩を叩いて銀歩送りに持ち込む順を考えた人が多いと思います。 というか、それ以外にはなさそうな形で、実際それで正解です。

  12歩、同玉、13歩、同玉、14歩、同玉、15歩、同玉、
  24銀、14玉、15歩、同馬、
  23銀不成、13玉、14歩、同馬、
  22銀不成、12玉、13歩、同馬、
  同銀成、同玉、22角、14玉、15歩、同玉、

角を入手してからは、一転して馬追いの趣向になり、収束します。

  33角成、16玉、34馬、17玉、35馬、16玉、
  26馬(25龍、26龍) まで33手

既成手順ながら、二つの趣向を組み合わせて4部門の長手数記録を更新しました。 41龍が馬の軌跡限定などよく効いていますね。 76馬は余詰防ぎの駒で、ないと14で馬を取って、23角、13玉、14歩、22玉、41角成以下。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

蛇塚の坂本さん:
意外に手数が延びるのに驚く。 歩が8枚も使える所が凄いと思う。
長谷繁蔵さん:
易しい飛角図式
山下誠さん:
簡単な仕掛けで飛角図式の最長手順を実現。 詰上がりも飛角図式とは驚き。 7六馬の意味が分って安堵。

飛角図式は83手の大記録があります。 龍馬図式では最長タイ。

占魚亭さん:
きれいな一筆書き。
おかもとさん:
詰上がり龍馬の記録作でしょうか。 初形も龍馬なので、一種の立体曲詰?

立体龍馬詰と呼んでいます。

h&iさん:
23手目▲79角も有力かなと思いましたが、ちょっと足らないんですね。 ▲22角がちょっと打ちにくい好手で、最後も龍馬図式とは...恐れ入りました。

79角の遠打が成立すればおもしろいですが、12玉、13歩、11玉、88角に歩か桂の合で逃れ。

S.Kimuraさん:
21手目に馬を取ることに気づかず,しばらく考えさせられました.
攻めダルマンさん:
とりあえず記録作ですね。
小林巧さん:
喉につかえた棘馬、再利用で玉を刺す。
それにしても左の馬と龍は、指を咥えて見ているばかり。
金少桂さん:
記録もさることながら趣向がいっぱいで楽しい。 玉方龍配置がいろんな意味付けを兼ねててうまさを感じた。
隅の老人Bさん:
竜馬図式の最長手順ですね。飛角図式かも。

初形だけでなく詰上りも狙いでした。

波多野賢太郎さん:
これは楽しい作品ですね。 初形同様、龍馬4枚の詰上がりもいいなあと思いました。
池田俊哉さん:
立体龍馬図式の最長手数?受方の龍馬が不動で残るし、手順も22角くらいしか考えるところがないが、「記録ハンター」の作者なら作っておきたいところか
小山邦明さん:
従来からある手順を見事に発展させたという印象です。
嵐田保夫さん:
角をどこで取るかの工夫だが手なりで詰む。
ハマGさん:
立体龍馬詰の長手数記録、16手大更新

記録展示室No.102 解答:17名 全員正解(下記)

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  h&iさん
  おかもとさん  キリギリスさん  金少桂さん  小林巧さん
  小山邦明さん  隅の老人Bさん  攻めダルマンさん  占魚亭さん
  長谷繁蔵さん  波多野賢太郎さん  ハマGさん  蛇塚の坂本さん
  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。