- 吉田京平さん:
- 本作は将棋教室での知り合いの白井竜太さんとの合作です。
彼は本作の序の部分を担当しました。
本作の狙いは、小駒歩なし煙の長手数記録(71手)です。
金追いや2度の合駒を入れることができたのが記録更新の要因です。
攻方の3枚の成桂がちょっと気になりますが、記録のためには仕方のない配置でした。
小駒歩なし煙、本間晨一さんの41手、ドうえもんさんの49手から、本作は更に20手以上更新して71手。
本間作は右3列の縦追い、ドうえもん作は右上でのやりとりでしたが、本作では両方組み合わせたような構成です。
特に、序で玉を13から26まで呼び、再び13に戻し、
更に17まで呼んで26銀から18の金を取り28金から追い戻すことで、大幅に手数を稼いでいます。
24成桂、同玉、34成桂引、15玉、
16香、26玉、27金、25玉、
35成桂、同玉、45金、24玉、
34金、13玉、14香、同玉、
16香、15歩合、同香、同玉、
16金、同玉、17銀、同玉、
26銀、16玉、17歩、同金、
同銀、同玉、
4手目13玉は、24金、22玉、32銀成、同玉、31金、22玉、33成桂以下。
また25玉は37銀、26飛合、同香、25飛合、24飛以下
(ほかにも詰め方がありますが、この手順は大道棋ばりの飛二段合がおもしろいですね)。
22手目14玉は、15銀、13玉、24銀、12玉、13歩、21玉、32銀成、同成銀、12金以下。
変化もあってちょっと大変。 ここまでで既に30手。 ここから金追いが始まります。
28金、16玉、27金、15玉、
26金、14玉、25金、13玉、
24金直、12玉、11桂成、同玉、
13香、12桂合、同香成、同玉、
23金直、11玉、22金、同金、
同香成、同玉、
28からとうとう22まで。12桂合のところ歩合は、同香成、同玉、23金直、11玉のとき12歩と打てるので早い。
ここまで来れば、あとは見慣れた収束へ。
14桂、31玉、32金、同成銀、
同銀成、同玉、43成桂、21玉、
32銀、11玉、22桂成、同玉、
23金、11玉、21銀成、同玉、
32成桂、11玉、22成桂(金)
まで71手
盤面を縦にフルに使った金追いの趣向入りの
小駒歩なし煙の長手数記録作品(71手)。
これまでの枠を破った作品といえるでしょう。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 凡骨生さん:
- 上手く圭に化け(改良)させましたね。
- やまかんさん:
- 2回の合駒と41銀の配置なんかうまいですね。記録更新おめでとう!
- 長谷川琴さん:
- 歩なし小駒煙詰の最長記録でしょうか。
- きたさん:
- 34成桂引とか(寄としたくなる)27金とかやりにくい手があるが、
記録というからには煙なのだろうから、と考えればなんとか解ける。
- 池田俊哉さん:
- 歩なし小駒煙の最長手数か。銀歩送り風味の縦追いでうまく手順を伸ばしている。
34金と入る軽手も良い
- 護堂浩之さん:
- 手順は粘りもあって、記録更新だけを狙いました、という印象は受けないし、
16香が14に走る辺りなど、やや意外な展開も楽しめる。
ただ、この手法(攻め方の成桂3枚)で条件をクリアし、記録更新しました、というスタンスは、極めて安易だと思う。
特にこの初手など、折角の好手順が台無しではないか。
偏狭な見方なのは承知の上で、作者の実力が分かるだけに、成桂を使わない作品を見たかったな、と思った。
- 小林巧さん:
- 大駒歩なし、小駒の煙詰め。18手目15歩合が無ければ、全手歩&大駒無しの記録…?
いずれにしても、煙は楽し
- 隅の老人Bさん:
- 煙って、「成る程」。これで記録の意味が解けました。
- S.Kimuraさん:
- どのように進めればよいのか方針が立たず,
早々に断念してしまいました.
金と香車を取って,4手目で玉がどっちに行く??
- 占魚亭さん:
- 香の利きを通すまでが考え所。
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