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 記録に挑戦! 第21回
最近の記録更新
加 藤  徹 
詰将棋パラダイス2005年3月号より
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 年末年始、おもちゃ箱では、奥薗幸雄没後50年追悼作品出題や年賀詰展示室など、イベントがたくさん。 そのため、この連載も少し間があいてしまいました。

 そこで、今回は、最近登録・更新された記録作品を紹介します。

 いずれも長手数記録で、手順があまり掲載できないので、ぜひ、おもちゃ箱で手順をご鑑賞ください。

 http://www.ne.jp/asahi/tetsu/toybox/

 まずは、各種煙詰の記録作から。

  煙詰 221手 馬詰恒司「いばらの森」
  詰パラ 2004年8月

 歩捨合入りの馬ノコを取り入れて、添川公司「妖精」191手を21年振りに記録更新した。

 しかし、添川さんも歩捨合馬ノコの煙詰を創作しており、その作品「妖精2」で数ヶ月後には記録を奪還!

添川公司 煙詰 煙詰 235手 添川公司「妖精2」
  近代将棋 2004年12月

 捨合入り馬ノコで手数を大幅に伸ばしただけではなく、序にと金追い、収束にも金追いを盛り込み、235手の大記録を達成した。

柳田明 − 全体を通じて滑らかな仕上がりはこの作者ならではと言える。 本作の記録を破るのはかなり大変そうである。

注)現在では 近藤真一 239手 が記録。
河原泰之 七色煙 七色煙 51手 河原泰之「てふてふ」
  近代将棋 1992年6月
坂野孔一 七色煙 七色煙 51手 坂野孔一
  詰パラ 1981年6月(改良図)

 七色煙2局。難しくはないので、詰めてみてください。

注)現在では 近藤真一 57手 が記録。

 
  小駒煙参考 129手 駒場和男「驟雨」
  近代将棋 '85年3月

 普通の煙詰だが、序で大駒を捨てて8手目に持駒金の小駒煙121手になる。 馬詰恒司さんに教えていただいた。
猫田いわし 大駒煙 大駒煙 33手 猫田いわし
  おもちゃ箱 2004年11月

 きれいな純・正・飛角図式。 これが作品として成立して、最後は煙詰になるとはすごい。 記録展示室出題作品。挑戦されたし。

 煙詰以外にも記録作が目白押し。 順に紹介しましょう。

  双裸玉 43手 増田直樹
  おもちゃ箱 2004年10月

 詰方 65玉 受方 43玉 持駒 角金銀銀桂4歩

 本局も記録展示室で出題。 序は難解だが、金で押さえてからは裸玉らしからぬ手順で、桂4枚がすべて消える収束は気持ちよく、好評だった。
  使用駒4枚参考 43手 近藤真一案
  おもちゃ箱 2004年12月

 詰方 56龍65飛 受方 74玉84成桂 持駒 なし

 駒場和男「飛びます、飛びます」の神無七郎さんの改作案を更に改案。
  正飛角図式参考 45手
  おもちゃ箱 2004年12月 筆者案

 詰方 35角93龍96龍 受方 54角64玉 持駒 なし

 摩利支天「冬の散歩道」を4手逆算。
猫田いわし 清貧図式 清貧図式 237手 猫田いわし
  おもちゃ箱 2005年1月

 佐々木恭閑さんのダブル馬ノコ179手をシンプルな龍追いで記録更新。

注)現在は、中村宜幹293手 が記録。

 このほか、奥薗幸雄没後50年追悼作品出題でも、ある記録作が誕生しています。 次回紹介しますので、お楽しみに。  

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