次ヘ
次ヘ
詰将棋おもちゃ箱詰将棋美術館
アート展示室 No.22 山田淳さん
詰将棋美術館
詰将棋美術館

棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
角の利きをいかに通すか。10手台

無防備斜一線のきれいな形。 角の利きが飛香歩と3重にとまっているので、これをどう通すか、という問題です。

まずは初手14飛としたくなりますが、24飛回りを防ぐ12桂合で逃れ。

14飛がだめとなれば21歩成。 取れば24飛で、22合は31香成があるので簡単。 12玉とかわす一手です。
11と、同玉と22歩の消去に成功すれば、今度こそ14飛で詰み。 しかし、敵もさるもの、11とには22玉とかわして、また斜一線になりました (11とに13玉は14銀以下、23玉は35桂以下)。

  21歩成、12玉、11と、22玉、

ちょっともったいないけど、ここで31銀と楔を打ち込むのが急所。 逃げ方がいろいろあるので、順に調べていきましょう。

1) 11玉は14飛で簡単
2) 33玉は25桂、23玉、22銀成、同玉、34飛以下
3) 23玉は35桂、13玉、22銀不成、同玉、24飛以下
4) 13玉は25桂、23玉、22銀成、同玉、12と、同玉、14飛、21玉、11飛成、同玉、32香成、12玉、22成香まで

というわけで、13玉が最長の応手。 最後は飛車を捨てて角の利きを通して詰み上がり。

  31銀、13玉、25桂、23玉、22銀成、同玉、12と、同玉、
  14飛、21玉、11飛成、同玉、32香成、12玉、22成香(角成) まで19手

初形斜一線だけでなく、2手目、4手目、6手目も斜め対称になるのがおもしろいですね。
作者:
斜め一線の無防備図式です。角利きをいかに通すかがポイントです。 アート展20は難しかったようで解答者が少なく残念でしたが
今回の投稿作は比較的易しいと思います。

アート展No.20ほどではないですが、本作も意外と難しかったようで、解答者は8名にとどまりました。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

市橋宗士さん:
斜めの図はよくあるが、飛道具一式揃っているのは珍しい? それにしても、2二の地点が最後まで急所でした。反復的な趣向が面白いです。
長谷繁蔵さん:
初手14飛に12桂合で苦戦中。作意かな
21歩成、・・・ 22角成迄19手詰 正解かな
14飛の紛れに悩んだ方も多かったようです。
長谷川琴さん:
一目11龍、同玉、32香成りの筋で直ぐ詰むなと思いました。
初形の美しさで、客寄せだなと思い取り組むと。
詰まないんです、どうしたんですかと。聞きたくなりました。
ある意味大道詰将棋に、似てるなと思いました。
筋はその通りなんですが、なかなかその形になってくれない。
池田俊哉さん:
序盤の最長手順探しが難しい。33香を残して飛を捌くのも意表を突く
やまかんさん:
初手から少しややこしいが歩、銀、飛を1回は動かして捨てるなど形だけでなく、うますぎる手順です。
隅の老人Bさん:
綺麗なバラには棘がある。意外と難解、44飛が邪魔とはね。

邪魔といっても、ないと詰みません。

S.Kimuraさん:
14飛から追いかけてみましたが,合駒をされて,続きませんでした.
いかにもそれらしいですものね。 桂合以外は詰むんですが。
占魚亭さん:
飛車をタテに使うかヨコに使うか。

アート展示室No.22 解答:8名 全員正解

  池田俊哉さん  市橋宗士さん  隅の老人Bさん  占魚亭さん
  塚ア彰仁さん  長谷川琴さん  長谷繁蔵さん  やまかんさん  

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。