OSTRACISM CO.
■ 開発日記 巻之廿六

OSTRA / Takeshi Yoneki

Subject: テュロック2
Date: Thu, 13 Jan 2000 15:02:52 +0900

 テュロックシリーズとしてよりは羽賀研二のCMで有名なバイオレンスキラー
であるところのテュロック2。
 テュロック1は結構酔うとの評判だったんでしばらく値段をチェックしつつ
様子見してました。
 発売半年してN64ソフトの標準的底値である2000円になったので導入。オウ
ガバトル64も2500円になってたんでついでに導入。両方とも秋葉原ソフマップ
の値段。しかしオウガなんていつやるんだ?
 
 ハイレゾパックがなくても結構綺麗。こりゃハイレゾの画面も見たいな。秋
葉原では現在ハイレゾパックは品切れ状態。ハイレゾパックが欲しけりゃDK64
買うしかない(;;)。

 ただ、やっぱり少し酔いはでる。でも上下左右の動きのスピードを遅く設定
できるのでいくらかマシ。007のようなどうにもならないようなことはない。

 DOOM、Quakeタイプの正統派3Dアクションシューティング。
 最初狭い区域で敵も出ず脱出もできず30分くらいウロウロするハメになった。
壊れそうな痕のある壁の近くの樽が矢で爆発するなんてことをいきなり想像す
るのは難しい。あ、テュロック1をやっていれば何気ないことなのかもしれな
い。比較的すぐに語法に慣れるから良しとするか。
 撃っても敵が死なないと思ったら照明弾だったとか、ゲーム世界のガイドを
する東洋風美女(ハリウッドテイスト)がムチャクチャ巨乳だとか、ピストル
だと敵の頭を打ち抜かないと死なないとかいろいろあるが、予想してたよりは
かなり面白い。

 洋ゲーなんで面が進むと容赦なく敵が強くなってフラグ立てが難しくなるん
だと思う。ゲームで表現したいことに比べN64というハード、特にCPUやグラ
フィックのスピードに難アリだな、チョット。もっとスムーズに動いて欲しい。

OSTRA / Takeshi Yoneki
#魔剣Xはエンディング4つほど見たんで一応終了

Subject: Re: テュロック2
Date: Fri, 14 Jan 2000 17:15:51 +0900

 バオレンスキラーが予想外に良かったので、ハイレゾパックに追加投資すべ
く秋葉原を彷徨。メッセサンオーにて2500円で純正品をゲットするものの、
DK64が5000円と考えるとゲームそのものは2500円かいなとしばし後悔。
 が、しかし、米レア社は007という前科があるのでパス。DK64はレアの作品。

 オウガはいまだ4000円やら5000円やらと強気の店もあるが、石丸電気とメッ
セサンオーでは標準底値の2000円ナリ。

OSTRA / Takeshi Yoneki

Subject: AirPort
Date: Tue, 18 Jan 2000 14:30:55 +0900

エアポートがバッティングしているのは関西電機の無線LANなのね。モロじゃ
ん。マック向けの製品も作ってるメーカーだからこりゃまぁどうしようもない
ね(無線LANはマック向けじゃないけど)。

OSTRA / Takeshi Yoneki
#オウガ64、面白くて面白くて寝不足

Subject: Ogre64
To: Kenji Hori
Date: Tue, 18 Jan 2000 17:21:08 +0900

 結構安くなったのでオウガ64を導入。野良グリフォンとか野良ドラゴンとか
野良グレムリンとか野良ゴーレムとか、まだ序盤だが楽しい楽しい。「ゲット
だぜ!」

 宮本センセとはドンキーコングでデビューしてマリオシリーズで一世を風靡
したヒトのこと。ゼルダも宮本センセプロデュース。コンシューマの神様。
 鈴木センセはアーケードの神様なんだろうが、ま、土俵が違うってこった。

OSTRA / Takeshi Yoneki

 「クールボーダーズ」をWebで検索してて見つけたのだが、平林和久氏のコラム(http://www.recruit.co.jp/jugemu/news/data/news_22.html)によると「ゲームソフトのことが東京の地名によって分類されることがある」そうな。ま、マイナーな範囲でしか通じない単なる冗談の一種でしかないが、ラベルを張るのは人間の業。ちょいと調査。

http://www.recruit.co.jp/jugemu/news/data/news_22.html 1997.04.30
http://home.highway.ne.jp/mori-h/backnum/9703/970326.html 1997.03.26
http://www.ces.kyutech.ac.jp/student/r93043st/buy/game.html 1998.02.10
http://www.netcity.or.jp/otakuweekly/PRE1.0/TR2.html 1997.08.27
http://www.axela.co.jp/game/g-maker/gm_top.html 1998.10.23
http://www.ops.dti.ne.jp/~zin/black/diary3.htm 1999.07.03
http://cwaweb.bai.ne.jp/~nasseri/deki/deki9805b.html 1998.05.28

 「渋谷系ゲーム」という言葉が流行したのは1997年から1998年にかけて。登場当初から反発を食らっていた言葉だが、1999年には死滅の模様。ということはこれからは死語として堂々と使える? イマイチ内実の伴わない言葉だから応用は難しい。

渋谷系「クールボーダーズ」「パラッパラッパー」
新宿系「バーチャファイター」
秋葉系「ときめきメモリアル」「サクラ大戦」

 といった例が氏のコラムで列んでいる。渋谷=馬鹿、新宿=暴力、秋葉原=美少女といった分類は血液型相性判断みたいに単純で馬鹿で幼稚でとりあえずオッキドキ。
 ここでは秋葉原は美少女に分類されているが、これは平林和久氏による、ハナシを解りやすくするためのデフォルメ。秋葉系という言葉は多分昔ながらのゲーム全部を含み、渋谷系を際立たせるための悪役的扱い。秋葉原は剣と魔法とロボットと宇宙人と超能力者と美少女が混然となった街で、美少女だけ突出しているわけではないといえよう(ま、敢えてこの馬鹿分類を採用すればだが)。
 平林和久氏に文句書いてるんでないからお間違いなきよう。氏もこの「系」表現は「生理的に許せないものを感じたりもした」と書いている。あ、「今では気に入っている」なんて書いてる。前言撤回。
 「渋谷系ゲーム」は、結局のところパラッパラッパーが売れた理由を後付けで捻り出すために作られた単なるラベルで、ラベルを張ることで何かを説明したつもりになるためだけの言葉でしかない。パラッパラッパーが売れた理由はいまだ不明だが、売れた理由がはっきりしている商品なんて実際は希だ。
 小学館が「ポケモンのようなヒットを出すメディアミックスの手法」ってのをセミナーだかなんだかで売ろうとしていると日経新聞で読んだ。小学館にはポケモンのヒットの理由がメディアミックスにあると映るそうだ。大馬鹿者。勘違いって言葉知ってる?
 縦(時間軸)に伸びるには一度横(空間軸)に広がらないといけないようだというのは流行現象において前から薄々感じている。縦に伸びるには作品自体が良い必要がある。横に伸びるには時流に乗る必要がある。中身が伴わない作品はメディアミックスで一瞬だけ売れても、それは注ぎ込んだ宣伝費に比例した分だけだ。埋もれた名作は世の中多い。ポケモンは埋もれなかった名作なのだろう。
 たまごっちが品切れや類似品現象も含め大流行してた頃、「今、小学生はたまごっちでなくポケモンに夢中」という特集をしたのはトゥナイト2だった。結構先見性のあるテレビ番組か?

代々木系「ゲバラ」「カルノフ」「チェルノブ」

 実は、こういう冗談が頭の中から消えないので記録として書いてる。ああ、スッキリ。意味が分からない? ガキんちょにはわかんないかもね。
 「ゲバラ」を移植したらネオジオポケットを買っても良いぞ(冗談)。

2000.01.21

Subject: 武双山
Date: Mon, 24 Jan 2000 13:57:23 +0900

 武双山ってBasukeさんに似てるって思ったの私だけ?

OSTRA / Takeshi Yoneki
#オウガ64、イベントキャラが増えない、カオスフレーム最低?

 続き。
 たぶん埋もれてしまう名作オウガ64にハマっている今日この頃。どうもカオスフレーム最低らしくイベントキャラが全く増えなくて悲しい。こんなんだから埋もれるんだろうけど。
 いろいろなジャンルで時流に乗っただけの製品が増えており、数量限定とか期間限定という言葉に惑わされる馬鹿が増えてきている。
 限定30万枚の音楽CDだってねぇ。30万枚売れれば大ヒットだよな、普通。もちろん我が家はクリスマスシーマン禁止令を出した。期間限定で10日しか動かないゲームソフトなんて馬鹿しか買わないが、これはさすがに馬鹿も買わないか。
 本来存在しない価値を手軽に創出する手法として「限定」が流行っている。これはこれで横軸の馬鹿現象。ピカチュウ禁止令はもう解いても良い。ポケモンは本物だろうし古典扱い。スクウェア禁止令は引き続き継続。
 マイナーな音楽のCDは、廃盤の危機に晒されるという意味できわめて限定なんだが、いかが? 枚数も出ないんで希少だよ。
 縦軸に売れてるものは古典なので作品自体のパワーがあるんだが、時流に乗ってるものの場合どうなのかは馬鹿には判断できない。馬鹿でなくとも難しいかもしれない。結局スカを掴む確率は売れてる売れてないに関係ない。
 売れるという視点を重視した評論によって渋谷系ゲームという言葉が発明されたのかもしれない。パラッパラッパーを渋谷系ゲームに分類しただけの論評なんて的を射るどころか盲を撫でる象(死んじゃうってば)。太陽のしっぽというスカを突き抜けてクソと評価されるソフトも、内容の非道さに比較して不当に売れたんで渋谷系ゲームとして合格? 詐欺っていうんだが。
 だいぶ昔、書店に週間だか月間だかのベストセラーのランクが張り紙してあった。1位は五島勉の大予言シリーズ(10作目くらい?)。クズ本である。
 古典には当り外れは少ないので、良いモノを堪能したかったら古典を選ぼう。ナニナニどれが古典なのかの判断ができない? 馬鹿につける薬はないってか。
 例えばゲームでもWebを探せば評判はわかる。発売後半年ほど待つのが良い。半年経って価値がなくなれば元々価値がない。ファミ通の出す殿堂なんて言葉はだいぶバイアス掛かっている。

 クズを売るのが商売。クズを買うのが経済。

2000.01.24

 『オウガシリーズってのは、なにも考えず、淡々とプレイしたら「とびっきり良く出来たSLG」でしかないわけで、ストーリー、キャラクターの背景世界など、プレイヤーが補ってやらなければゲームとしての深みが出てこない』

 上記引用は「オウガバトル64」の攻略情報をWebで探してて某所で見つけた言葉。一点ツッコミを入れさせてもらう。『「とびっきり良く出来たSLG」』だそうだが、「伝説のオウガバトル」に関して別の某所で『「そんなものは本当のシミュレーションじゃねぇ!!」と思わずいいたくなるゲーム』と評されている。ただし別の某所さんも「タクティクスオウガ」は『このジャンルでは名作の一本に入る』としている。シミュレーションゲームとして見たなら敵の動きに面白味がなく、少なくとも良いゲームではない。私もオウガシリーズに思い入れは全くなく、「伝説のオウガバトル」と「オウガバトル64」はシミュレーションゲームとしては凡作だという意見に賛成。

 「タクティクスオウガ」はだいぶ以前にSS版を買ったが面倒そうなので放置してある。評判は良いので「オウガバトル64」攻略後(バッドエンドでもOK、どうせ面は一緒)に開始したい。重要なのはゲームとして面白いかどうかであり、ストーリーやキャラクターはギミックにすぎない(大人ですから)。

 「伝説のオウガバトル」の私の評価は、「アートオブウォー」をちゃんと楽しんで遊べるレベルに持ってきてくれて嬉しいってあたりに尽きる。「オウガバトル64」はその続編でやっぱり楽しい。

 「アートオブウォー」と「伝説のオウガバトル」の差は敢えていえば「メタルジャケット」と「アーマードコア」の差、「ローグ」と「トルネコの大冒険」の差といったところ。ゲームにとってアイデアは重要だが、それだけでは遊んで面白い作品に仕上げることはできない。オウガシリーズはバランスやゲーム性にきめ細やかな配慮がある。
 「アートオブウォー」で提示されたリアルタイムストラテジゲームはその後「ウォークラフト」や「コマンド&コンカー」という形で発展し、「ミス」や「スタークラフト」や「エイジオブエンパイア」に至っていまや米国では一大ジャンルを築いている。

某所 http://www3.alpha-net.ne.jp/users/kirita/ogre64.html
別の某所 http://www.raidway.ne.jp/~shingo-n/another/gamesoft/slg.htm

2000.01.24

Subject: Re: 科学技術庁のサイト
To: Satomi Yoneki
Date: Tue, 25 Jan 2000 14:23:13 +0900

 ImatecがAppleを訴えてたColorSync裁判が棄却されたけど、以前の記事を見
ると
「コンピューター機器のカラー・キャリブレーションに関連した3つの源特許
を侵害していると主張」
と表現されてる。「関連」と「源」ってところが言掛りだってことなんだろな。

Takeshi Yoneki

Subject: Re: about Saneatsu Lite 2.2.2
To: Takeo Ooka
Date: Sat, 29 Jan 2000 00:27:44 +0900

 こんばんは。

>  Saneatsu Liteは、Ver.2.2以降、茄子ファイルのリソースの会議室名などの文
> 字列の末尾に半角スペースがあっても、リソースを編集する際にはそれを表示し
> なくなっているようです。そして、それを「Save」すると、半角スペースがない
> 状態で保存してしまいます。

 ちょっと不用意な仕様変更だったようですね。もっと互換性に配慮すべきでした。
 空白を詰める場合のメソッドを別に用意して、従来のメソッドは空白を残すよう
戻すことにします。

OSTRA / Takeshi Yoneki

Subject: Baby2000
To: All
Date: Mon, 31 Jan 2000 23:23:36 +0900

 1/31、無事出産しました。比較的安産でした。
 コードネーム・ミーシャは予想通り女の子で、名前は舞の予定。

OSTRA / Takeshi Yoneki

 PM8500のオーディオ出力にハム音が乗っている。内蔵オーディオ出力とKORG 1212I/Oの両方に乗ってるのであきらめていた。
 Webでかき集めたWizardry IのMIDI音楽をmp-manでも聴きたいというのが目標。
 我が家で最も音の良い(バランスと互換性という意味で)GS音源はVSC-88である。Rolandのソフトシンセサイザだ。この音をAIFF化できればMP3にできるのだが、VSC-88の出力をCUBASEに直接入れる方法がない。まぁ、あっても処理能力がおっつかないだろうが、そう遠くない将来オーディオレコーダーソフトと連携できるようになるだろう。これは未来の話。
 とりあえずできることは1212I/Oのアナログ出力をDATで44KHzで録音、そのデータをSPD I/FでCUBASEに持ってくることだ。1212I/OのSPD I/F出力をDATで受けとることができれば問題ないのだが、Pioneer D-05ではシンクロに問題があってうまくいかない。
 それでアナログオーディオ出力のハム音が問題となった。
 接地の問題と思っていたので、試しにガス管と接続してみたが何の変化もない。接地端子を手で触っても変化ない。あれ? 接地問題じゃないのか。

 PM8500本体をズルズル動かしたりすると音が変化する。ということは特定の何かの部品かケーブルと干渉している可能性が高い。
 ああでもないこうでもないと色々試した結果、モニタのケーブルが犯人と判明。モニタのケーブルをオーディオケーブルと離すように引っ張ると嘘のようにハム音が消えた。盲点。

 一応PCで使ってるコイル内蔵のモニタケーブルと交換し、オーディオケーブルとは離れるよう引っ張っておいた。やっとハム音から解放。
 Wizardry Iの音楽は無事DAT化された。

 PM8500の隣に置いてあるPCの電源を入れると少しノイズが乗る。さすが自作PC、機器干渉対策は皆無に等しい。

2000.02.02

Subject: Re: Baby2000
To: Tomonokai
Date: Wed, 02 Feb 2000 11:11:41 +0900

 みなさん、ありがとうございます。
 六角さんのところでもBaby2000が近いそうで、おめでとうございます。
 あとは今から仕込むんじゃもう年内は難しいかな。

 今年は「ひかる」(クラスの半分)「あみ」(クラスの4分の1)「あゆみ」
(クラスの8分の1)「あい」(同じく)あたりが流行と読んでますがどうな
んでしょうね。「あすか」と「れい」は早い時期に却下。

OSTRA / Takeshi Yoneki

Subject: Re: Baby2000
To: Keion
Date: Thu, 03 Feb 2000 00:20:16 +0900

 さんきゅうさんきゅう。

 顔立ちは全般的に私に似てる。目が大きいのと鼻の下がしっかりしてるのと
顎が小さいのがお姉ちゃんからの部品。ふてぶてしい面構え。ヘチャムクレの
可能性高し。

 次は誰だ?

OSTRA / Takeshi Yoneki

Subject: TR4
Date: Thu, 03 Feb 2000 15:45:06 +0900

http://www.tombraider.com/trlr/dreamcast_fr.html

 日本版がいつになるのかとか、そもそもあの少ないキーでどうするのか心配
だけど、TombRaider 4のDreamcast版が予定に入ってるのね。PC版は見送り。
ま、PlayStation2版がでないはずないとは思うけど。

OSTRA / Takeshi Yoneki

Subject: Re: 初めまして(^^)
To: Tomonokai
Date: Sat, 05 Feb 2000 01:27:45 +0900

>  はじめまして(*^^*) このたび新しくこの会に参加させていただく
>  ことになりました、銀河こと、楠木有紀子と申します。

 こんばんは有紀子さん。
 Macintoshフリーウェア/シェアウェア作者友の会へようこそ。
 ぜひエキスポで売り子さんをやりましょう。三上販売部長が待ってます。
 岡山じゃムリかな。

OSTRA / Takeshi Yoneki

 15年くらい昔、私が学生の頃、劇団員や学生サーファーや学生バンドマンなどと一緒に居酒屋でアルバイトしていた。私は学生バンドマンの一人。
 ある日学生サーファーのひとりが佐野元春の新しいアルバムがいかにブルース・スプリングスティーンからの盗用であるかブツクサ嘆いていた。私にとって佐野元春のイメージはそれだけである。佐野元春にもブルース・スプリングスティーンにも興味があったことはない。以来佐野元春と聞けばブルース・スプリングスティーンをパクった音楽家と解釈してきたし、それが間違ってるという情報はない。正しいという情報もないけどね。
 なんにせよ佐野元春が音楽の盗用によって、少なくともファンをひとり傷つけたのは事実だ。「アーティストとして、切ないよね」なんて言葉は鼻で笑ってよろしい。

 佐野元春が音楽を盗用したことを責めるつもりはない。佐野の言葉に関しては「不当なコピーは文化の衰退にあたる」が責める対象になるだろうが、コピーと衰退の無関係さを説くというだけだ。言ってることとやってることが違うってのは人格の問題であって、単純に軽蔑してよい。
 もうちょっと正確に書こうか。
 「音楽の盗用」は問題ない。「不当なコピーは文化の衰退にあたる」は偽の命題だが主張することに問題はない。ただしこの両方をひとりの人物が担うとなると嘘つきになる。それだけ。

 主題に入ろう。まだ考えがそれほどまとまっていないのでメモ的に。

 日本経済新聞の春秋欄(朝日新聞の天声人語互換部分)にアンディ・ウォーホールの業績についてのコラムがあった。知っての通り彼の作品はカット&ペーストで構成されている。「オリジナリティの神話」という概念を主題にしたコラムだった。ここで「神話」という言葉は「実体がないのに強く信じられているもの」といった意味で使われている。

 テレビ東京のゲームウェーブという番組にて森田将棋の森田さんがインタビューを受けていた。彼の作品にはPC-88向けのゼビウスもどきのシューティングゲームがある。「ゼビウスをやって、こういうの作りたくなった」とのこと。

 岡田斗司夫によるパクリの系譜研究がある。SF版七人の侍であるスターウォーズというやつである。宇宙刑事ギャバンがなければロボコップは確かに存在しなかった。
 彼の考えの過激なのは、作品は創造されるのではなく発見されるという点だ。重要なのは紹介屋だってこと。これは事実に合致する(あるべき姿かどうかは別)。

 ユニコーンの最後のシングル「すばらしい日々」を聴いてビートルズを思い起こさない人はビートルズを聴いたことがない人だろう。パフィーのデビュー曲「アジアの純真」を聴いてELOを思い起こさない人も同様。ユニコーンの音楽は、スタイルのパロディの集大成というメタスタイルで、奥田民生は間違いなく確信犯。なるほどロックは一度終わった(一度だけか?)。

 アーティストは実に屈託なくパクリをやらかす。逆に、大量のパクリ作品が出現して1大ジャンルが形成される。スタイルなんてようはパクりだ。「そっくりなんだが、ここまでもがスタイルの内?」という作品は多い。その昔、「ヘラクレスの栄光」が「ドラゴンクエスト」そっくりだとして問題になったのが懐かしいくらい。「ドラゴンクエスト」が「ウルティマ」と「ウィザードリィ」のパクリだってのは古典的事実。

 「ライオンキング」が「ジャングル大帝」のパクリだってのは有名で、米国では運動にまでなってたんだが、古くさい絵の「ジャングル大帝」をディズニーの技術でリニューアルしたと思えばたいしたことはない。ということは歌って踊れるネズミのアニメを作って良い?

 クリエータにもオーディエンスにも「オリジナリティ」という概念はかなり限定的にしか認識されていないのは間違いない。ただサプライアだけが頑なにオリジナリティを信仰している。著作権問題と著作物の売り上げでの商売という事実が根底にあるからだろう。

 人の作り出す作品に完全なオリジナリティを求めるのは酷。それまでの歴史的過程を経てできあがる作品から、他作品の影響を払拭するなんて不可能。また、誰も見たことも聞いたこともないようなものは普通受け入れられない(買ってもらえない)。

 CDをまんまコピーしたファイルをネットにアップロードするのは真っ黒だろうが、耳コピしたMIDIファイルはグレー。そのファイルは作曲家だけでなく耳コピした人の著作物でもあり、サプライアが口を出すべきものではない。事実ゲーム音楽ではメーカーは黙認状態。作曲家が「禁止」と言ったら黒になるんだろうが、バッハのパクりやんというドラクエすぎやまこういちはヤブヘビが怖くて禁止できない?

 著作権の発生する著作物はそのオリジナリティは問われない。オリジナリティの有無とそれが著作物であることは無関係。だから筒美京平はやってける。
 オリジナリティが問われるのは、それが係争対象になったとき。

 作品が鑑賞でなく消費の対象となったとき、オリジナリティなんてものは要求されない。大量に作り出さなければいけないのだから、設定が借り物でも台詞が引用でも売れれば勝ちなFFシリーズ。

 著作権の保護はもちろん重要。それなりの保護って意味で。過保護はよろしくない。
 作詞作曲に比べ編曲って著作権ではあんまり保護されないね。なんでかな。

 既存の楽曲の音をサンプリングして使うのと、スタイルを真似て似たアレンジを組み立てるのとではどちらがよりパクりか? 複製と模写に本質的差はなく、パクりとしては同列。パクり度は個々の楽曲に依存。松沢呉一はサンプリング音楽の嫌いなオリジナリティ神話の信者?

 上手くパクることが創作の本質。学ぶは真似るから来ている。学べるものがまだまだあると知ってる人がクリエータ。滲み出る個性なんて後付けで良い。
 そう、クリエータなんてそんなもんだが、「パクりでもいいから一定レベル以上の作品を供給しろ」と言われてもなかなか作れるものではない。それができるのがプロ。オリジナリティなんて神話を信じてたら仕事にならない。

 好きかどうかは別ね。

2000.02.07

Subject: Re: P−MODEL
To: Yusuke Yamanaka
Date: Tue, 08 Feb 2000 13:05:56 +0900

> こんなん見つけました。
> P−MODELネタです。
>
> http://www.digitalians.com/articles/nirakera/003.html

 MIDIギターで変な音を出してたのはウチにあるビデオで確認できる。

 テクノはトラブルが多いのも事実で、私が見に行ったコンサートでもサンプ
ラーの同期でトラブっていた。使いこなす云々ではない。元々脆弱な綱渡りシ
ステムなのである。

 乱闘事件の真相は最近インディーズからでた「ヴァーチャル・ライブ」のラ
イナーに掲載されている。80年当時、某新聞社の記者がプロデューサを名
のってジョイントコンサートを開催、で、平沢や巻上が嫌う要求をだしたそうな。
バンドの演奏に合わせてダンサーが踊るのはまだしも、アンコールをするなと
いう要求に平沢が怒って勝手にアンコールを始めた。
 アンコールに喜んだファンの動きを押さえようとして警備員が暴力をふるっ
たそうだが、これはどちらからかはなんともいえない。P-MODELメンバも対警
備員乱闘を始めた。
 平沢が気がつくと巻上も乱闘に加わっていた。巻上とは共闘だったわけだ。

 このライナー面白いんで、今度読ませる。

Takeshi Yoneki

Subject: Re: YMU757
Date: Mon, 14 Feb 2000 13:49:11 +0900

>>宣伝のうちかたによっては爆発的にヒット

 どんどんあたりまえな存在になるんだろうね。それをヒットと言うんだろう
けどね。
 日経新聞によると、着メロブームはヤマをこえてしまったそうだ。消えるか
定着するかの分かれ道か? YAMAHAとNTTとしては音楽配信のベースとして期
待してるし私もある程度の需要は想像できるが、どうなるやら。

 iMode加入者数がNiftyをこえたとかでニュースになってるけど、加入者がど
の程度意識的かを勘案すると、たいした意味はないのではと思う。NTTの端末
を使う限りにおいて選択肢がないわけだから。

 電話で音楽を配信するのはグラハム・ベルが電話を普及させる応用として考
えてたという古典的なアイディアで、かつ失敗したハナシなんだよね。

OSTRA / Takeshi Yoneki

Subject: Re: shasin mimashita
To: Hiroaki Ueda
Date: Thu, 17 Feb 2000 04:30:18 +0900

>>とりあえず橋本に舞ちゃんの写真送ったよ。
>>そしたら、橋本が大西に送ったらしく、
>>大西から返事が来た。

 カミさんのページ、私はまだ見てなかったんであわてて見た。
 親馬鹿ページはこっちでいいや。

>>小林は自分の専攻が化学だったことを恥じているしね。

 事情はよくわからないが、今日NHKの夜中のTV番組で、農学部で稲に興味を
持ってアジアじゅうの稲を2000種集めて遺伝子歴史学者になった学者のハナシ
を見た。学生の専攻はきっかけのひとつにすぎないってことだな。私のまわり
でも化学やってたくせに情報処理の仕事をしてるやつは結構いる。
 野沢はそういう意味では専攻が仕事になったにもかかわらず、いまは組合の
代表だ。左翼でも共産主義者でもないのにね(^^)。

>>「有本先生と出会って米木は本当によかった」って言ってた。

 意味不明。「よかった」と表現してる主体は杉崎? 私じゃないよな
(記憶にない)。

 総じて教育者は嫌いだが、元気でスジが通ってそうな人間は好きだ。
 八木先生とか有本先生はグッド。中学3年のときの美術教師のなんとかも。
女の子に嫌われてた山崎先生(だっけ?)や、勿論あだっつあんもグッド。
 ダメなのは相沢とか、なんだっけ中学3年のときの英語教師の某とか、関口
とか、高校の国語の女教師とか、倫理社会の某、物理の某、どうでもいいやつは
名前も覚えてないや。
 そういえば中学の歴史の教師(これも名前を忘れた)が授業中に朝鮮人
(だったか中国人だったかの)差別を口にしていた。当時はピンとこなかった
が、時代がさせたにせよ今会ったら軽蔑の目で見るだろう。歴史を教えてる
くせに歴史認識がないってことで。
 佐藤マ先生は意見の分かれるところ。「私はまだ20代ヨ」と言ってたわけ
だからもう50だ。通してるスジが違うと感じてたな。

 渋谷の生徒だったとしたら、好きになるだろうか?

 杉崎の意見は有本先生のクラスにいたかったということだろうか?
 当時私と上田で、周りを巻き込んで好き勝手やってたのは事実。

OSTRA / Takeshi Yoneki

Subject: Re: お疲れさまでした
To: Tomonokai
Date: Sun, 20 Feb 2000 15:40:01 +0900

> (ちょっと堅いっすか?)

(カタいです。)

 林さん、ようこそ(略)友の会へ。MacWIRE(旧MacUser)系人脈(浪江さん
とか奥村さん)に加えてのMacPower系人脈ですんで、出版社横断の企画なんかも
可能かもしれません(本当か?)。

 とはいえ、飲み会の連絡以外にほとんど使われないMLでもあるしなぁ。
 やっぱ最近みんなマックのプログラムに『飽きてる』んでしょうね。
 OS Xという新しい玩具待ちってところか。OS Xの予習に、PCにFreeBSDを入れる
のは反則技だけど、そのまま帰ってこないかも。

 ともあれ、みなさんお疲れでした。来年あるようならまたやりましょう。
もちろんコンセプトはHAL-9000で。

OSTRA / Takeshi Yoneki

 Macworld Expo/Tokyo 2000で増強したPowerLogixのPowerForce G3/400/200/1MはおおむねOK。いままでは初代iMac以下だったパフォーマンスが安い青白G3程度にはなった模様。
 アクセラレータを導入したのは金曜日、翌土曜日には輸入品のATI XCLAIM 3D PLUSをExpo会場のイケショップにて導入。
 グラフィックボードはExpo会場で安く買ったMyth IIとUnrealをマトモに動作させるためだ。CPUだけが速くてもゲームの性能は完全にはならない。

 ATI XCLAIM 3D PLUSをPM8500に装着したところ、基本的には大丈夫なのだが、かなりフォーカスが甘めだった。こんな状態でテキストを扱ってたら眼が疲れてしょうがない。
 イケショップ本店に持ち込んで動作させたところ一見特には問題はない。ただ店員対応に難点はある。
1. 環境の再現をしようとはしなかった(マシン、モニタ、OSの全部が違う)。
2. 内蔵ビデオとの比較をしなかった(指摘すればやったのか?)。
3. 別の個体との比較をしなかった。
 イケショップの店員はテスト向けのマシンにボードを突っ込んで「ほら映るでしょ」としたのみ。まあ、個体の問題ではなさそうというのが唯一得た情報。
 ということはATI XCLAIM 3D PLUSはダメな製品ってことじゃん。

 ともかくMyth IIとUnrealをマトモに動作させるには3Dビデオボードが必須なので、何かないかと秋葉原を探すとあったあった。ATI XCLAIM 3D RAGE PROという前の世代のビデオボードが比較的安く売っている。秋葉館で買ったところ値札を見間違えたのかさらに2000円安くなった。前の世代だが8MByte VRAMに増強されている。
 ところが、このビデオボードもフォーカスが甘い。
 現在のマックでゲームをするにはATIのビデオボードが必須なのだが、2製品ともにフォーカスが甘いってことは、全てのATIビデオボードが甘いってことかもしれない。ATIってばPCの世界では安かろう悪かろうの代表みたいなビデオチップだったけど、変わってないのね。nVIDIAのシャープな映像が欲しい。

 ともかくウチの三菱のモニタとATIのビデオは相性最悪。ゲームをするにはいいだろうが、文章を読み書きできるものではない。

 というわけで久々の失敗。商品知識のない状態での衝動買いって問題あるね。買わなけりゃわからないことではあるけどね。

2000.02.26

Subject: Re: ラジオ
To: Reiko Yamanaka
Date: Mon, 28 Feb 2000 04:30:12 +0900

> もしかして坂本龍一さんのラジオ(デモテープ)に出されていた方ですか?

 まさしくその通りです。どこからこのアドレスを発見しました? 私のサイト
かな?

http://www.chokai.ne.jp/mimori/radio.html
といったページもあります。参照のほど。

私は今はむしろ
http://www15.nikkeibp.co.jp/mac/shareware/editor.shtml
といった方が知られています。

OSTRA / Takeshi Yoneki

Subject: Re: ベータテストご協力のお願い
To: Asato Imai
Date: Tue, 29 Feb 2000 19:28:53 +0900

 主に広辞苑第五版の試験なら可能です(これが目玉ですよね)。DDwin32は
対応してなかったハズ(最新が1998年だし)。きちんと動けばアドバンテージ
はあるんでないかい?
 あと、結果的にLAN上での動作の試験にもなります(辞書はサーバのディス
クに入れて夫婦で共有)。

注釈:
 Jamming for Windowsのβテストのこと。

Subject: Re: 「inDo」に関する練プ連の公式見解
To: Yusuke Yamanaka, Satoshi Ikeda
Date: Thu, 02 Mar 2000 01:26:45 +0900

 そのレコードのこと自体しらんかったぞ、練プ連の情報ネットワークは
機能してない?
 至急誰のなんてアルバムか教えるように。誰のは細野らしいと文面から推測。

 PowerMac8500にG3 400MHzのアクセラレータ突っ込んで、ATIの3Dビデオボード
入れたんで、もう速度的には安い青白G3程度にはなったつもり。メモリも224MBに
増やしたし。これでやっとUnrealができる。

 秋葉原の書泉で「音楽産業廃棄物ください」といったら「CD-ROMに問題が見つ
かって回収されました。次にいつ入荷するかわかりません」だった。ウイルス
でも混入したか? 平沢。

 赤ん坊(命名:舞)は元気で元気でお姉ちゃん(マミー)が困ってる。

 underworldの作品にスティーブ・ライヒっぽいものがあると最近気づいた。
Kraftwerkは流行に敏感?

親馬鹿ページ
http://www.ne.jp/asahi/lua/coco/mai/index.html

OSTRA / Takeshi Yoneki / パピー / 貧乏

Subject: Re: 「inDo」に関する練プ連の公式見解(J
To: Satoshi Ikeda
Date: Sat, 04 Mar 2000 01:40:41 +0900

> inDos / Pre YMO & Various Artist RWCL-20002
> 発売元リワインドレコーディングス 販売元ビクターエンターテインメント
>
> ホソノの顔がジャケです。内容はもちろん「インド」。

 昨日ゲット。端的にいって駄作やな。ボツるわけだ。
 米木家はPS2は夏かな。

OSTRA / Takeshi Yoneki

Subject: Reich
Date: Sun, 05 Mar 2000 00:14:13 +0900

 スティーブ・ライヒという、現代音楽のオッサンのCDをMP3にしようとして、
手始めに「Music for 18 Musicians」をリッピング+エンコード。
 このCDが全部で1曲56分31秒というシロモノで、80kbpsでエンコードした結果
少し32MByteをこえてしまった。
 困った、ウチの32MByteのmp-manでは再生できない。
 メモリがデフォルト128MByte位になったら物色しようと思っていたが、
少し本気で考えねば。

 とりあえず、しかたないのでライヒは64Kbpsで当面「運用でカバー」。

OSTRA / Takeshi Yoneki

Subject: Ogre64
Date: Mon, 06 Mar 2000 12:50:30 +0900

 まいさんが号泣するなか、ようやくオウガバトル64が終わりました。
 最終カオスフレームは95ポイント(最終にしかわかんないんでナニだけど)。
 攻略ページを探して「制圧」でカオスフレームが2ポイント下がるという説
は発見したけど、「解放」でいくらか上がるんだろね、でなけりゃ最終95ポイ
ントが説明できない。
 オウガシリーズは、3作目にしてようやく「ヒトができるゲーム」になった
ようだ。総じて「暇を持て余す人」向けであることは確かだけど。
 オウガマニアはたいがいこのオウガバトル64を酷評するけど、暇なガクセイ
でなく忙しいサラリーマンが終わらせることができるって点はポイント高し。
 ま、リアルタイムストラテジとして見ると、伝説からほぼ何も変わってなく
て『窮めて凡作』なんだけどね。

OSTRA / Takeshi Yoneki

Subject: Re: Toast
To: Futoshi Ebata
Date: Mon, 06 Mar 2000 15:43:42 +0900

>>ンチをとったらOFFの方がパフォーマンスが良かったのでOFFにして使って

 OFFの方が原理的にパフォーマンス良いでしょうね。
 ただ、互換性のためにこれがON/OFF選べるってことは問題ありってことだと
思いますがいかが? 大量のファイルコピーで落ちるのもなくなった気配。

OSTRA / Takeshi Yoneki

注釈:
 「ンチ」は「ベンチ」の「ベ」が前行で「ベンチマーク」の略。
 PowerLogixのPPC G3アクセラレータの設定にはWrite-Thru Modeというスイッチがある。これをOFFにして使っていたらToastでCDをリッピング中にしばしばフリーズしたのである。

 事件編。
 2000年3月6日、そのメールは突然やってきた。私宛てに変なメールが届くのは比較的珍しいが、これは少ない中でもきわめて珍しいものであった。

-----
> Return-Path: POPmail
> Received: by x.asahi-net.or.jp (ATSON-1) ; 6 Mar 2000 10:56:56 +0900
> Return-Path: <sys@www.sikasenbey.or.jp>
> Received: from xxxxxx.asahi-net.or.jp (xxxxxx.asahi-net.or.jp [000.000.00.0])
> by xxxxxxxx.asahi-net.or.jp (8.8.8/3.7W) with ESMTP id XXX00000
> for <XXXX-XXX@asahi-net.or.jp>; Mon, 6 Mar 2000 10:56:55 +0900 (JST)
> Received: from www.sikasenbey.or.jp (www.sikasenbey.or.jp [210.169.217.3])
> by xxxxxx.asahi-net.or.jp (Postfix) with ESMTP id XXXX000X0
> for <ostra@asahi.email.ne.jp>; Mon, 6 Mar 2000 10:56:54 +0900 (JST)
> Received: (from sys@localhost)
> by www.sikasenbey.or.jp (8.8.8/3.6W) id XXX00009;
> Mon, 6 Mar 2000 10:56:15 +0900 (JST)
> Message-ID: 200003061054hxc.who@am.i.com
> Errors-To: who@am.i.com
> Sender: sys@www.sikasenbey.or.jp
> Subject: This is a response mail.
> From: who@am.i.com
> To: ostra@asahi.email.ne.jp
> Date: Mon, 6 Mar 2000 10:56:15 +0900 (JST)
> Reply-To: who@am.i.com
> Delivery-Agent: @(#)$Id: local.c,v 1.54 1998/10/30 06:30:53 akira1 Exp $ on aardvark
>
> 「読まなくていいよ」と注意書きをしているにもかかわらず
> 読んでみました。やっぱり読まないほうがよかったみたいです。
> この手のくそったれな日記を書くページの作者の日記は、たいてい
> くそったれな内容が多いのですが、残念ながら、あなたも例外
> ではなかったようです。人の悪口を書くな、とは言わないけど
> もっと面白いものを書いたらどうでしょう?もっとも、そういう
> 才能がないから、これだけのクソ文を書けるのでしょうけどね。
>
> ---
> Who am i?
-----

 まず際だった特徴として、これが匿名メールである点があげられる。
 文面の最後に「Who am i?」とあることから、愉快犯としての(過剰な)自意識を持った上で、私に挑戦状を送ったつもりであろう事が想像される。とはいえ匿名メールなので、その挑戦に対する返事をすべき宛先がない。困ったもんだ。

 まずメールヘッダに注目しよう。asahi-net.or.jp関連は私の方のアドレスである。するとwww.sikasenbey.or.jpから来ている事がわかる。早速http://www.sikasenbey.or.jp/をチェックしてプロバイダのサポートであるsupport@sikasenbey.or.jp宛てに問い合わせをした。

-----
 以下のようなメールをwww.sikasenbey.or.jp経由で受け取りました。
 踏み台にされているようですので、早急にセキュリティチェックをして
セキュリティホールを埋めるよう願います。
(以下略)
-----

 深夜の問い合わせにもかかわらず、即座に返事が返ってきた。

-----
> しかせんべい・事務局です。
> ご指摘の件ですが、セキュリティホールではありません。
> web上から送信できるmail cgiと思われます。
> 実際のこれらを実現できるcgi scriptも存在しております。
>
> 弊社のユーザのうち誰かがそのようなcgiを公開しているのであれば
> 弊社ユーザに関わらず、だれでもそれを利用しメールを送信することができます。
>
> また、それはセキュリティホールとは全く別のものです。
> セキュリティホールとはシステムにもともと存在する、或いは、なんらかの
> 操作によって、発生した脆弱な点、またはプログラム設計上のミスなどが原因で
> ソフトウエアに生じた欠陥のうち、セキュリティ上の弱点(穴)となるものを指します。
> 特にインターネットなどで、 本来は実行できないはずの操作が、特定の操作をする事で
> 実際にはだれにでもできてしまったりすることと定義されております。
>
> また、経由と表現されておられますが、www.sikasenbey.or.jpは経由しているのでは
> なく、発信元です。よくいわれているsmtp relayとは全く違います。
>
> メールの内容と貴殿のwebpageをみた感じでは個人的な問題ととれます。
> 弊社ではユーザサービスの一環としてユーザにcgiを一部を除き自由に使用
> して頂いております。ですので、それらのサービスを停止することはありません。
>
> ですので、そちらでなんらかの対処をされるようお願いいたします。
-----

 丁寧な返事だ。
 www.sikasenbey.or.jpが経由点ではなく発信元であることが重要。ということはサーバのログにメール送信の記録があるはずなので、プロバイダ側はどのWebページから発信されたかを把握できるはずである。
 再問い合わせをした。

-----
 深夜に御苦労様です。
 セキュリティホールではないことはわかりました。
 こちらで対処いたしますので、どのwebページから送信されたメールか
お知らせください。
-----

 返事はすぐに来た。
 予想通りというか、しかたがないというか、プライバシーという壁にぶつかってしまった。

-----
> 立場上、それをお教えすることはできません。
> 犯罪等であれば、別なのですが、一般の問い合わせでは
> お答えすることはできません。
>
> 申し訳ございませんがご了承ください。
> ただ、こちらにユーザページ一覧がございます。
> http://www.sikasenbey.or.jp/userpage.htm
-----

 www.sikasenbey.or.jpの契約ユーザのページ一覧だ。この中に匿名メール発信ページがある可能性が高い。無論のこと「匿名メール発信」という機能の性格上、隠しページであろうことは想像に難くない。
 返事を書いた。

-----
 最近のこういったcgiのメールサービスは、悪用されないために発信webアドレス
が付加されるのが一般的ですが、それが知らされないということは踏み台として
セキュリティホールと同等です。サービスの改善を望みます。
 そもそも発信webアドレスが付加されていないことが、クラックされたのではと
考えた原因の一つです。
 質問を忘れていました。
 「なんらかの対処」とは具体的にどういったことでしょう。
 私としては経路を調べた上で途中のノードの管理者に気を付けてもらうよう
進言するくらいしか思い付きませんが。
-----

 プロバイダからの返事は翌日届いた。

-----
> 最初に断っておきますが,このサービスは弊社で用意しているもの
> ではありません。ですので,それをユーザに強制させることもできません。
>
> たしかに,発信WEBアドレスを付加しないというのは問題があるかも
> しれませんが,そういう意図で作られたのかもしれません。
>
> 今回のケース以外でもなにもWEBのメールサービスを使わなくても
> >fromのメールアドレスやenvelopeを詐称することは簡単に出来ます。
>
> ですので,こちらでは対処の方法がありません。
>
> そちらで出来る対処方法としては,from address 等で着信制限を
> する方法等があります。
> ただ,この方法も匿名メールサービスを使われたり,転送メールサービス
> を使われたりすると無効ですが。
>
> 悪戯メールや,迷惑メールを完全にシャットアウトすることは
> 現在の所無理かと思います。
-----

 しかせんべいと契約しているユーザが自分で用意しているcgiサービスであった。確かに発信Webアドレスがないようなサービスを、良識あるプロバイダが提供するはずがない。しかせんべいはWebページを見る限り、地域密着型の小さなプロバイダのようだ。
 「そういう意図で作られたのかもしれません」が重要。しかせんべいと契約しているユーザが、自分で匿名メールを送る意図を持ってcgiを用意しているということだ。匿名メールを送る意図、すなわち悪戯メール発信源としてだ。しかせんべい(の比較的少ない数の)ユーザの中には、悪意を持ってネットワークを利用している人物が少なくとも一人はいることになる。
 どういった技術を使って、どういったところから発信されたか概ね判明し、これ以上情報を引き出すのは難しいと判断。丁寧で素早い返答にお礼メールで締めくくった。

-----
 いろいろご返答ありがとうございました。
-----

 締めくくったつもりだったが、返事が来た。

-----
> もし今後、このようなことが続くようであればご連絡いただけますか。
> 弊社としても、外部のユーザ様にご迷惑をおかけするのは本望では
> ありませんので、今後また発生するようであれば、弊社の方から
> ユーザに対し、注意を促すようにいたします。
>
> それではよろしくお願いします。
-----

 そういうことなので、これはwww.sikasenbey.or.jpからの匿名メールを受けとって迷惑を感じる人への告知。
 『www.sikasenbey.or.jpから匿名メールが来た場合、support@sikasenbey.or.jp宛てに抗議をすれば多少の対策になるかもしれません。少なくともしかせんべい・事務局側は誰のWebページに匿名メール発信用cgiがあるかは把握しています』。

 事件編は以上。全ての材料は読者に提示された。また、自身でWebサーフィンするなり捜査を補完するも良し。

2000.03.07

 賢明なる読者諸君にはもう犯人像が浮かび上がっていることであろう。蛇足とはわかっているが今回の事件を整理し、ヒントを提供しよう。

1. これは私しか知らないことなので公正な推理のために書く。褌・エディットに開発日記を添付して以来、結構長いこと日記を公開してきたが、匿名のメールを受けとったのは今回が初めてである。内容に関してメールのやり取りがあったことはあるが、これは「やり取り」であり、実名かどうかは別として返事の宛先があった。DMを除き、こういった卑劣な匿名メールを受けとったのは初めてである。

2. 犯人の生活において、匿名メールという異常なやり取りが半ば日常化していると推察される。私のWebページを読んで、匿名メールが沢山届いていると考えたのであろう。残念ながら匿名メールは紛れさせる役には立たなくて、際立つ特徴となってしまった。匿名メールが日常となっているということは、ネットワーク社会のあちこちでこの犯人は衝突を繰り返しているであろうことがわかる。

3. 犯人はwww.sikasenbey.or.jpのサーバの仕組みにある程度詳しい。

4. かなり怒っているようなので、犯人は私に悪口(私は単なる事実の指摘と思っているが)を書かれた本人と推察される。これで範囲がかなり狭まる。

5. 内容のないメール本文であるが、犯人像を浮かばせる特徴が幾つか見つかる。オンライン日記を否定しているのがひとつ。これは私のWebページのホームの前口上の例1に呼応したものがある。

6. 犯人の価値判断基準は「面白い」のようだが、これで関西出身の可能性が示唆される。ちなみに私の価値判断基準は「一貫性」である。

7. 読点が多いことにお気づきであろうか? 文章はそんなに上手ではない。「くそったれ」と「日記」が一文中で繰り返されるという中学生レベルの文もある。文章を書く才能の有無に言及しているのは、犯人本人に文才がなく、その点を気にしているからである。
 「くそったれな日記を書くページの作者の日記」がちょっと面白い。Cで書くと「(&(*日記))->くそったれ」となるだろうか。これが「日記->くそったれ」と同じことは明白だ。Cプログラムの初心者がこういった変な書き方をする例はなくはない。文全体としては「(&(*日記))->くそったれ == 日記->くそったれ」となり、「くそったれ」の真偽にかかわらず真となる(トートロジーだが)。

8. 「なかったようです」「どうでしょう」「のでしょうけどね」でわかるように、断定を避けるようにしている。犯人は責任回避の行動が身に染みついた小心者といえる。そもそも匿名メールはチンケな野郎の証だが、効果的な悪口の書き方すらわかっていない。

 舎弟が私のページを発見して本人に伝え、頭に血が上っての行動と思う。素直に謝ればオーケー。できれば私の文章のどの記述が気に食わなかったかを教えてくれるとグッド。

 これだけヒントがあればもう読者諸君に犯人はわかっているね。解決編を果報は寝て待て(解決するのか?)。

2000.03.08

Subject: ...
To: Satomi Yoneki
Date: Thu, 09 Mar 2000 15:52:23 +0900

荷物、鞄に入れ忘れ。鞄って字、靴に似てる。靴に入れたら壊れちゃう。

さておき
http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Kouen/4983/mydiary.html
というWeb日記読んでて
「はコネコネしていて さよなら待っている」
というくだりで笑いを堪えられなくなった。

Takeshi Yoneki

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OSTRA / Takeshi Yoneki