店主の釣りバカ日誌2001  4月 3月


4月25日「K川の口裂け岩魚」の巻
 今日も、釣り三昧の日々を送るBROWN氏との釣行である。今回は、B氏のホームグラウンド鳥取県中部を流れるK川に向かった。この川は、大山を源にする為、清涼な流れを呈し、県内外から多くの渓流釣りファンが訪れている。先ずは、春先に良型のアマゴが出ると言う、H集落付近へ入渓した。このあたりは、里山の田園風景が広がり、コンクリートの構造物が多く見られる。午前中集落まで釣り上がり、釣果は、写真のようなアマゴがアベレージサイズであった。
 釣果に物足りず、ポイントを上流部の○○センター付近に移した。このあたりは、清流に鍛えられた岩魚の宝庫として知られている。以前は、岩魚は石から湧いて出ると言う通り、良型の岩魚がよく釣れたものだが、U橋まで釣り上がって、期待したサイズの岩魚の姿を確認することはできなかった。一匹の岩魚は乱暴にリリースされたのか、下あごが2つに裂け、釣り荒れた状況を物語っていた。
 K川の岩魚釣りは、夏の楽しみであったが、連休を前にしてこの状況では、今年の夏はどうだろう。年々悪くなるK川を後にしながら、「昔は良かったねー」と、年を重ねたことを痛感する中年毛鉤釣り師達であった。


4月12日「BROWNさんの苦悩」の巻
 携帯電話が鳴ったが、出ることができなかった。なぜなら、魚とのやり取り中だったからである。携帯電話の主は、昨年も登場したBROWNさんだ。これからこちらへ釣りに行くとの電話である。Bさんは今年の春仕事を辞め、釣り三昧の日々のようだ。Bさんが到着前に、既に私は数匹釣っており、ハンディーキャップを持ってのスタートとなった。
 状況は、一見良さそうなのだが、そう簡単ではなかった。魚の反応そのものが少なく、フライにライズしてもフッキングに至らない状況が続いた。Bさんはたまに出る魚にあわせ切れしてしまい苦戦が続く。しかし、少ない釣果の中にヒントがあった。捕食物のほとんどが、水面下のイマージャーやスティルボーンばかりで、ダンやスピナーは食べてはいない。試しにCDCダンのウイングのみにフロータントを施し流してみると明らかに魚の反応が変わった。その後2人で数匹づつ、キャッチしこの日の釣行を終えた。
 釣行データー 天候:晴れ 水温:12→15度 水量:平水 ハッチ状況:マイクロカディス、ガガンボ、コカゲロウ、マダラカゲロウ ライズなし
 


4月6日「2匹目のドジョウ」の巻
 天候も水量も、ようやく安定し、今年も出勤前釣行の始まりである。本日も、市内近郊お気に入りポイントへ入渓。県道から橋を渡り、農道へ侵入すると、ちょうど良い具合に車が護岸に隠れ、開店時間に遅れても、言い訳ができる。まだ朝の水は冷たく、水生昆虫の羽化も魚のライズも見当たらない。かといってライズを待てば、開店時間は午後になってしまう。ウエーディングしていくと、先日茨で破れたウエーダーから水が浸入し、たまらなく冷たい。数十メートルのプールをフライを打ち返しては進み、あきらめかけた頃、そいつは突然やってきた。しばらくのやり取りの末、美しい本流の幅広ヤマメが、姿を現した。尺はないものの、今年初の絵になる1匹であった。
 下流のポイントへ移動すると、津山在住のK氏に遭遇。渋いライズに手を焼いている。私は出勤時間が迫り、その場を後にしたが、携帯電話に着信が、・・・・・「2匹目のドジョウを釣りました」と。私と同じ場所で、同じサイズだったらしい。
 釣行データー 天候:晴れ 水温:11度 水量:平水 ハッチ:コカゲロウ、ガガンボ、ユスリカ等の複合 ライズは無し