日本スチールドラム振興会 SINCE 1994

 「スチールドラムはこんな楽器です。」と「入手するにあたって」は鈴木の経験から、何らかの目安となればと記載した物です。
 是非ともご意見をいただきくお待ちしております。参考とさせていただいた上で、楽器の入手を考えている方に、より良いアドバイスをお届けしたく考えております。

スチールドラムはこんな楽器です。

スチールドラムはデリケートな楽器です。
 スチールドラムの素材であるドラム缶の鉄板の厚さは1ミリ又は1,2ミリであり、それをハンマーで叩いて伸ばしているので更に薄くなっております。その為に楽器としては無骨な印象もありますが、衝撃や熱に対し非常にデリケートな製品です。
スチールドラムは手作りなので個体差が大きいです。
 スチールドラムの個体差には2段階あります。
▼ まず、スチールドラムを作るチューナーの音色の趣味、及び腕の程度です。
 スチールドラムはチューニング段階で、それぞれの音階の基本となる周波数の他に、1オクターブづつ上の周波数や、1オクターブづつ下の周波数である「倍音」と呼ばれる周波数が出ております。この倍音の出る量をコントロールすることにより、キラキラした音色やしっとりとした音色が演出されています。どのような音色に調整するのかはチューナーの好み、得意、によって異なるようです。
▼ また、同じチューナーが調整した楽器であっても、手作りの為に音色がひとつひとつ微妙に違ってきます。また、ひとつの楽器の中でも、それぞれの音階の音色に違がいがあります。
スチールドラムの音階配置は基本的に決まってます。
 スチールドラムは発明以降しばらくは、いくつかの音階配置が試された種類もありますが、今日では楽器の種類により基本的な音階配置は決まっております。音域などに多少のバリエーションはありますので別項をご参照ください。
 コンサートのパンフレット等に「作り手の数だけ種類がある」等と記されたりしておりますが、今日ではそのような事はほとんど無く、非常に論理的に決まっております。
音程はピッタリ合わせられますが、、、
 スチールドラムは作成時にはデジタルのチューニング・メーターにより正確に音程が合わせられます。ただし、金属を叩いて曲げて調整している為に、多少の戻り変形もあるようで、楽器の若い内は、演奏に使わずに大事に保管しているだけでも音程、音色が多少変化してしまうようです。
 質の良い楽器を正しく弾き、2,3年毎に何度か再チューニングを重ねますと、音程、音色も安定してくるようです。

入手するにあたって

スチールドラムは超高級品もありませんが、安価な入門用もありません。
 スチールドラムの価格差は、製作者のスキルの差と、表面仕上げがメッキであったり塗装であったりするコストの差に依ります。テナーパンですと、ひとりの製作者が1週間に作れるのは2個程度のようで、価格の下限も限られてきます。また、品質を高くしようと考えましてもシンプルな構造の楽器ですので、価格の上限も限られており、価格差は2倍もありません。
現物を確認する事をお勧めします。
 スチールドラムは個体差が大きいので是非とも現物を確認してから入手を決定される事を強くお勧めします。地方などでそういった機会が困難な場合は、スチールドラムの経験のある信頼できる方に見立ててもらう事をお勧めします。
 ある価格帯の楽器でも個体差により下の価格帯の品質だったり、逆に上の価格帯の品質であることもあります。
外見をチェックしましょう
▼ トリニダード トバゴでは日本ほど外観が重視されません。スカートの多少の変形や、そのカット部の処理、仕上げの程度と音の質とはリンクしません。外観と音質との兼ね合いは個人の趣味によって判断してください。
▼ 音階の作られているトップ・プレートに溶接の跡がある物は避けた方が無難です。ただし、音色の気に入った場合は、音階部に溶接の跡がなければ入手対象としても良いかもしれません。
 スチールドラムを作る場合、最初の工程としてドラム缶の上面をハンマーで叩いて中華鍋状にしますが、元のドラム缶の状態が悪い場合、また作業者のスキルが低い場合に割れが生じてしまう事があります。溶接跡はその目安とはなります。
▼ トップ・プレートが、ハンマーで叩いた跡がわからないような、表面がスムーズな物の方が、一般に品質が良いようです。
 特に音階部において表面がスムーズでない物は、力学的に微妙なバランスで形状を維持している場合があり、自然な戻り変形や、衝撃や熱変化を受けた場合に音が変化してしまう場合があります。
音色を確かめましょう
 スチールドラムは個体差が大きいので、音色は必ず確認しましょう。
 音程はチューニングによる修正がたやすいですが、音色を修正するのは非常に手間がかかります。音程は、とりあえず演奏者又はお聞かせする方の許容範囲であれば良しとしておく事をお勧めします。
 ひとつの音を叩いた時、隣接する音の影響の少ない物が好ましいです。特に隣接する1オクターブ上の音が強く共鳴している場合、一見華やかな音色に感じられますが、音色の構成要素のほとんどがひとつの音階部で発せられている事が好ましいです。

スチールドラムを買う

 スチールドラムはトリニダード トバゴとアメリカの製品が継続して輸入され、全国の楽器小売り店に卸されております。また国内にも2,3のメーカーがおります。
 購入方法として、楽器屋さんの店頭に在庫している事は極めて稀ですが、カタログを参照して取り寄せてもらう事がえきます。ただし上に記載したようにスチールドラムは個体差が大きいので、基本的には気に入らなければ購入を回避できる形で検討される事をお勧めします。
 スチールドラムの個体差も複数の楽器を比較しなければ分かりにくいので、前もって「体験ワークショップ」等でいくつかの楽器を見る機会を持つ事をお勧めします。

ショップ

STEEL PAN GARAGE
ウエッブ・サイト http://steelpan.co.jp
所在地(住所) 神奈川県横浜市港北区新羽町481 2F
横浜市営地下鉄「北新横浜」駅より徒歩1分
電話 045-540-8301
営業日、時間 土曜日、日曜日のみ:10:30〜19:00
取り扱いメーカー、価格 PANLAND、SIGNAL HILL、DIXON等
ローテナー(クロム)\231,000〜
ローテナー(パウダーコーティング)\173,250〜
ダブルセコンド(クロム)\338,100〜
ダブルセコンド(パウダーコーティング)\294,000〜
お店からのコメント  スチールドラム(スティールパン)は一個一個が違った表情を持っています。テナーからベースまで、それぞれの個性を豊富な在庫から実際に触れて選べます!!是非お気軽にお立ち寄り・ご相談下さい。
 なお在庫状況は日々変化しますのでご希望の際はお電話でご確認ください。

ネット・ショップ

アクタス楽天市場店(STEEL PAN GARAGE)
ウエッブ・サイト http://www.rakuten.ne.jp/gold/actus
取り扱いメーカー、価格 ローテナー(クロム)\231,000〜
ローテナー(パウダーコーティング)\173,250〜
ダブルセコンド(クロム)\338,100〜
ダブルセコンド(パウダーコーティング)\294,000〜
お店からのコメント  実際に楽器に触れなくても安心してご購入出来るようにしております。なおご希望の商品がアップされていない状態でも、店舗にはある場合もありますのでお気軽にご相談下さい