入選したら何をするべきか

 入選おめでとうございます!
 入選したら、雑誌に掲載されて、賞金をもらって、それで終わり、ではありません。
 あなたの最大の使命は「次回作を発表すること」です。
 また同じことを書きますが、作家というのは編集者との二人三脚によって育ててもらうものです。担当編集者のアドバイスに従って、新作を書かなければなりません。
 入選作品を絶賛してくれていたはずの編集者が、入選作品よりも絶対に出来が良いはずの新作原稿を見せても、なぜか「ここはダメだ、あれを書き直せ」と難癖つけてOKを出してくれない、などというケースも珍しくありません。
 プロの作家への本当のいばらの道は、これからです。
 がんばってください。

 それから、たいていの賞には「受賞パーティー」というイベントがあると思いますが、実は、これは新人作家にとって非常に重要なスタートの場になっています。
 パーティーにはたくさんの業界人が来ています。あなたはいろいろな人と会うことになります。中には、むこうから声をかけてくるような人もいることでしょう。
 会った人の名前は必ず覚えてください。できるだけ名刺をもらってください。名刺をもらえなかった人については、編集部で連絡先を教えてもらってください。自分が会った人全員について、どういう人物なのかも教えてもらってください。
 そして、できるだけ早く、全員に「受賞パーティーではいろいろありがとうございました。今後もご指導よろしくお願いいたします」という内容の礼状を出しましょう。
 パーティーで出会った人は、全員が、あなたがプロの作家として生きてゆく上での、先輩であり師匠です。きちんと礼儀を通しておいてください。
 どんな世界でも、人間関係をきちんとできないような新人は、生き残ることができません。

「新作を書き続けること」と「人間関係を大切にすること」この2つが、プロの作家として生き残る重要なポイントです。
 がんばりましょう!


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