夢枕 獏 代表作(私撰)
11. キマイラ胎蔵編
円空山で傷ましい獣の身を横たえる大鳳を救うには、ソーマと九番目の月のチャクラの解明を急がねばならなかった。 雲斎は巫炎の情報をもとに月のチャクラの活性化を試み、道潅と九十九は紀伊の山中で吐月に、雪蓮について質していた。 問いに応えて、吐月はふたりに、20年前のチベットでの体験を語った。 狂仏と外法絵と陳岳陵という中国人の名前を持つ日本人にまつわる思い出を−。