■ デジタル時計 表示部 ■


● 蛍光表示管 DG10F1 ●

 DG10F1は単管タイプの蛍光表示管で、今では入手も困難になっていますが、昔はLEDよりも安価な時代があり、時計や電卓など様々な機器に使用されていました。
 現在でも複合管タイプの表示管は、DVDプレーヤーなどの機器に多数使用されています。

回路の概要

○ DG10F1  (ISE<伊勢電子工業>製 8セグメント 蛍光表示管)
・詳細は後々「部品箱」のページで紹介したいと思いますが、
 表示させるための電源として、フィラメントに2V、グリッド・
 セグメントに12〜30Vの電圧がそれぞれ必要となります。
 
・また、ダイナミック点灯を行う場合は、グリッド・セグメントの
 カットオフ電圧として、フィラメントのマイナス電位よりさらに
 1〜10V低い電圧が別に必要となります。
・この負バイアスをかけないと、表示がオフになったセグメント
 に発光が薄く残る現象が出てしまいます。
 
 (詳細は、こちらを参照して下さい)
     蛍光表示管(VFD) デジタル時計
 
○ 電源部
 
 ・通常は、3回路出力のトランスを使用して、それぞれの電圧を供給するのが簡単なのですが、
  今回は12V単電源で動作させたいと思い、DC-DCコンバーターなどの回路で構成してあります。
 
 ・フィラメント電圧は、表示管を2本ずつ直列に接続し、2本の合計で3.9Vを加えています。
 
 ・カットオフ電圧は、回路の簡略化のため、抵抗により電圧を得ています。

○ ドライブ回路
 
 ・TD62783APは、8回路 非反転型トランジスタアレイで、入力のHレベル(5V)電圧に対して、
  出力は最大50Vまでの電圧を制御できるドライバーなので、蛍光表示管に最適です。
     TD62783AP データシート
 
 ・74HC238は、この表示管に「4」の表示用の追加セグメント「h」があるので、BCDコードが「4」
  になった時の信号を得る回路です。

 * 2007.1.18 改正 (Revision 2)

回 路 図  GIF版 D10Fcir.gif (238KB)  PDF版 D10Fcir.pdf (272KB)
 
部品配置図  GIF版 D10Fpcb.gif (261KB)
   注意! この図面を使用した、いかなる損害にも責任を負いません。 


側面

後面

内部

表示管

基板 側面

基板 上面

基板 後面
基板 ハンダ面
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○パーツの参考資料
 ・DC-DCコンバータ  「秋月電子通商」 昇圧型DC−DCコンバータ・パーツセット (MC34063)
 ・フィラメント電源  「秋月電子通商」 大容量出力可変安定化電源キット LM317T使用
 ・基板  「秋月電子通商」 片面ガラスエポキシ・ユニバーサル基板 Bタイプ (95x72mm)
 ・アクリルケース  「無印良品」 アクリルポケットティシューケース



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