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The Invaders
インベーダー


警告:我々は警察です WARNING:We are your police / 原作:フィリップKディック 訳:katz-katz
初出 PKDS Newsletter No.7(1985) 原稿到着1967 短編 第109作

[初めに]
これは、米テレビドラマ インベーダー(The Invaders)のために書かれた、プロットのようです。
ただ、入手したテキストは、そのものではなく、奇妙なものです。ユリイカのディック特集にこれの日本語訳が
載っているそうなのですが、まだ入手出来ていません(理由後述)。そこで、自分で訳しました。

本文章内では、Invaderと言う言葉は使われず、alienが使われています。
ここでは alien=『見知らぬ人』と訳しました。


警告:我々は警察です ---

フェード イン
いつもの人々、いつもの場所にて。

ヴィンセントが言う。「そして、その通話は罠だった」
少女が言う。「はい。しかしあなたへの電話ではありません」

.制服を着た怪しげな男達『見知らぬ人』。中の1人が説明を始める。
「侵入者達は、ベントン・ホテルに集まるだろう。そこに私たちの警察GHQと、そのすべての装備があると
   思っているのだ。それに、そこには、あなた=ヴィンセントもいるだろうと、思っている。
   彼らは私たちの基地を破壊して、あなたを殺したい -- そこで、彼らは考える」

それが私達に"時間"をくれる。

彼等は『ドーマンのテレビ貸与&修理』と書かれた、駐車している車(ヴァン)へ、ヴィンセントを追いやる。
奴等の仲間が、後部ドアを開けて待っている」

「時間とは何をする?」ヴィンセントは疑い深く尋ねる。

ヴァンの中、暗い通りで縄梯子が降ろされる。そこで『見知らぬ人』達のリーダーは、その状況について説明します。

侵入者に対する、ヴィンセントの実際の役割は、彼等にはよく判っていない。
死んでしまった仲間が調べた、ヴィンセントの調査資料はある。しかしそれらは、良く出来た偽物かも知れないからだ。
ヴィンセントは侵入者に協力する地球人なのか?--惑星乗っ取りのための忠実な地球人協力者だ。
協力者なら、ヴィンセントが侵入者について、他の地球人より多くの知識を持っている事に、何の疑問もない。
ヴィンセントは侵入者の代理人で、彼自身は知らないが、偽の記憶が彼の脳へ移植されたかも知れない。
侵入者は、記憶移植装置を持っているのだ。そして彼等らは、以前、別の乗っ取りの中で、それらを使用していた。
彼が思い出した事実は、侵入者と戦い、ただ意味も判らず、逃げている。

銀河系警察が確実に知っている事は、ヴィンセントが侵入者にとって、何らかの意味で重要であると言う事
(調査資料より)。

少女は、静かに言う。
「あなたは、私たちが判っている範囲では、彼らの重要な実行部隊かもしれません。
   彼等の全ての作戦は、あなたの所を経由する様だ。私達は何とかして、それを確かめなくては」

ヴィンセントには彼らの状況を見ることができる。冷静を保って、ヴィンセントは言う。
「あなた方が、前回、私をチェックしたの何日ですか?そして、今の私が、私がであると言う事が判っていますか?」
少女は言う。「ともかく、あなたには後で、指示を与えられます」

制服を着た『見知らぬ男』は、ヴィンセントに静かに伝えます。
「あなたは、これ以降、私たちの指導の下で働くのです」

ヴァンは滑り、中流階級向けの庭付き家屋で止まる。近隣には同じタイプの家が広がる。
ヴィンセントと銀河系警察チームは、敷石の路を歩く。
ヴィンセントは窓を通し、てテレビを備えた、何の変哲もない居間を見る。
そこでは中年の男女がソファーの上で食事をし、テレビを見ていた。
あの少女が正面玄関を開き、彼等は入る -- しかし、それは幻覚だ。実際には窓など無い。ソファーも、カップルも、
テレビも、実際には無いのだ。実際には、家の中は、激しく、活動している。多くの人々が座っている机、
特殊な未来の機械の立てる雑音。ここは、明らかに何か組織の中枢部だ...
- UBICAN より

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テキストのイメージ コピーはここまでです。以下、これを載せていた、UBICANブログの文章の抄文の訳を載せます。

警告:我々は警察です

フィリップ・K・ディックが、Ubikの後に書いたものが、1967年に書かれたこのプロットのアウトラインでした。
(1967年、フィリップ・K・ディック協会より、1985年に公表)

ここでは、真実、幻覚および愛に焦点を当て、この興味深い物語を要約をします。

ここでは実物のアウトラインではなく、ナレータ的な物語として書きます。登場するのは2人の男子生徒、
キース・マンフォードとアル・ジェニングスです。彼等は、時計と秘密のコードの図で行う、初期の暗号化技術を
使った工作(から得た情報)を元に、ダウンタウンのオフィスビルの中で開催される会合に出席します。

ディックは、何が次に起こるか説明します。

視聴者は、この時までに、これらの『見知らぬ人』で構成される「人々」に対する疑いを持っている。広告板は、
実は(暗号が含まれていて)、高官レベルの会議の時間および場所を通知する方法として使用されているのではないか?と。
しかしながら、次に起きる事には驚くであろう。

マンフォードとジェニングス二人の少年は素速く武器を造り出し、明滅するすべての『見知らぬ人』に発砲します。

ここで、ディックは、ふざけた表現を付け加えます。
「私たちが知っているのは...『見知らぬ人』が地球で死ぬ方法」
一人の『見知らぬ人』はジェニングスを撃ち返し殺すが、次にマンフォードによって殺される。

マンフォードは単独で、机に着き、デイビッド・ヴィンセントと呼ばれる人に関する紙を見ます。出口で、マンフォードは、
ジェニングスの死体が、間違いなくアンドロイドである証拠を確認する。しかし、彼は驚きを示さない、まるで、ジェニングス
もアンドロイドであるかの様に。

シーン2は 家にいるヴィンセントから始まる。ヴィンセントは『見知らぬ人』が友人といるのを観測し、大きな掛地図上へ
印を付ける。電話が鳴り、メッセージを高速送信する事を伝える。メッセージは、送信されるが、それは意味がわからない。
しかし、再生されると、それは次の情報(隠れた情報の第三の真実、PKDの作品の主題)を明らかにする。

メッセージは、銀河系警察機関から発せられたものだ。
地球は元々の『見知らぬ人』によってだけでなく、この警察によっても侵略されている。
ヴィンセントは、敵意を持った『見知らぬ人』と格闘するために必要な、重要情報(要注意!!)を持っている。
それで、彼はあるホテルへ行かなければならず、そこで脳を走査する。

これは真実か?
ディックは述べている。この状態では、視聴者は、これが真実かどうかは判らない。これから、
2つの異なる可能性のどちらが、ヴィンセントによって為されるかで、迷うだろう。
真実を決めることができずに、ヴィンセントは会合に行く。しかし行く途中で、彼は巧妙に誘拐され、
瓜二つのものと取り替えられる。見慣れぬ制服を着ているニ人によって、彼自身は追い出される。

シーン3は、以下のように再生される、始まる。

偽の居間から、ヴィンセントは、偽のヴィンセントがホテル部屋に入るのを見る。突然、フラッシュが輝き、
スクリーンは消える。偽のヴィンセントは殺された。いや、生きているのか?恐らく、これは彼に彼等を信頼させる
計画だろうが、ヴィンセントは確信が持てない。
ヴィンセントは抗議する。「私は幻覚への対処には、もう飽きた、長い時間は私を疲弊させている。私は何が本当で、
何がそれそのものであるか、理解しようとしたが、もう疲れた」
そして、彼等は、彼を確信させようとする。彼等は真実の姿を現す。ニ人の男子生徒の顔をしたアンドロイドだ。
彼等は彼に、その事態の一部を見せる。しかし、それらは他の『見知らぬ人』の攻撃によって中断される。少女をつかんで、
ヴィンセントは車で逃げて、走り去るが、衝突し、暗闇に落ちる。

彼は、意識が戻る。そして隣で少女が死ぬのを見る。そして、彼は、冷酷な侵入者に、素速く取り囲まれる。
彼等はヴィンセントから、意識を奪う。

「彼は疑うと思いますか」彼らは故意に互いに尋ねます。(ヴィンセントの意識が消える瞬間の)フェード・アウトの直前に、
あの死んだはずの少女が侵入者達と働いているのが、ヴィンセントに見える。

シーン4。
ヴィンセントに意識はない。しかし、彼が起きる前に、私たちは、少女と他の『見知らぬ人』が話しているのを見る。
彼等には何としても、ヴィンセントにある事を確信させる計画があった。彼らは銀河系警察隊と戦うに違いない。
少女は逃げず、ヴィンセントに魅かれた様に見える。しかし最後には、彼女は去る。
また、彼等はヴィンセントを連れて来る。彼は再び捕らえられるが、侵入者と「警察」軍の間に戦いが起こり、その攻撃は
多数を死亡させる。最後に、警察は勝つ。

「警察」軍(ディックが今、さらに不安定にする目的で、"彼等"と呼んでいるもの)のリーダーは言います、
「いいかね、ヴィンセント君、私たちは、君が誰かを確認しなければいけない…」
と彼らはヴィンセントに説明する。彼らは、以前に居なくなったのではない。侵入者が彼に、少し前の事を語るように、
すべては計画通りかと尋ねる。彼等(「警察」軍)の計画。それは侵入者をほとんど一掃する事。それは成された。ヴィンセント
がリラックスして(要注意)"現われる"。彼は、他のものに。これで終わったと言う。

家への帰り路、ヴィンセントは壊われたヴァンの近くに、何かを見つける、それは少女。

彼は彼女を追いかけ、捕らえます。なぜ彼女は戻ったのか?なぜ、彼は?
「直感」「すべてまやかしだ」ヴィンセントは言う。

「銀河系警察などいない...」

「彼はずっと理解している、彼は、人々に警告し、止めさせう様とようしている。それは、行われてきた。
   しかし、見たところでは、彼女は自分が死んだ場所ヴァンに、彼を連れ戻した。
「私はあなたに関心がある。何が起きるかにも」彼女は走り去るが、自動車に轢かれる。本当にだ。
   ヴィンセントは、我慢して立ち尽くす。

道徳的な結論は、ディックはナレーターの台詞で語らせます。
それにより私たちは、ヴィンセントがだまさていないことを理解する。

しかし、しばらくすると、彼は次のことを考える。
「ある者は仕事を引き受ける。その仕事に、より適任な者は、他にいるだろうか?
   プロが勝つ。無防備な地球に保護する外套を広げる者が」

それは実際のいたずらだ。私たちは、権威者にとって責任を放棄する事が出来る。

今、私たちはタイトルを理解します:
権威に反対する人、権力に反対する人は、誰でも警告としてそれを扱ってください。

- 終了 -


..............


なんじゃ、こりゃ。
意味わかんねえ〜。疑惑、作りすぎだろ。回収できているのか?

私の訳がおかしいのも有りますが、それ以上に、この要約はおかしいし(何で、男子高校生の二人組み?)、
もっと言えば、たぶん、ディックの元々がおかしいのでしょう。なので、これで、ご勘弁を。


今年の5月に、国立国会図書館に行きました。目的は、雑誌ユリイカの昔の号に、ディックが、テレビ台本用に書いたものの
訳が載っているので、それを見に行ったのでした。しかし、あいにく、閉架中、理由は、現在ユリイカは電子化作業を行っているとの事でした。

そして、9月にもう一度、国立国会図書館に行きました。結果はまだ電子化作業中...しかたないので、たぶん、元英文は、
これかな? と思う、本テキストを訳しました。

国会図書館さん、作業は迅速に!

記:2012.10.05


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三分 小説 備忘録

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