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 顔のない博物館-北宋社
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干渉者 Meddler (1954) / フィリップＫディック 訳：仁賀克雄のあらすじ 初出 Future Science Fiction(1954.10) 原稿到着1952 短編 第１５作 歴史探究家のヘイスンは、ディップ開発部に召集された。 ディップ。個人乗りのタイムマシン。 これに乗り、過去を探究するのが、彼の研究テーマだ。誰よりも多く過去に旅しているのが彼である。 「ヘイスン、このディップは、目的地を未来に設定されているのだ」 未来へ？ ヘイソンは驚いた。 ディップが使えるのは、過去だけである。 未来の物を、現在に持ってくる事は、現在を変える可能性を持つ危険行為だ。 法律で禁止されている。 もしも、この事がバレたら、この組織は解体される。 「どうして、そんな危険な事を。もしも、未来の要素が現在に来たら、取り返しがつかない」 「いや、もう遅い。初めの実験で、すでにそれは持ち込まれてしまった。 我々には、君しか頼るあてがない」 「政治科学会議の依頼で、我々は未来の調査を行った。もちろん極秘裏にだ」 彼らは、その調査の危険性を知っていたので、上空から写真を撮るだけにした。 まず１年後。 戦争もなく、街は広がり、人々は幸せそうだった。 ５０年後。 環境は、ますます良くなり、都市は進歩していた。 これを繰り返し、数百年先の未来まで確認した後で、もう一度百年後に戻った。 すると、世界は一変していたのだ。 そこは、戦争で荒れ果てた世界だった。 会議が開かれ、更に調査が続行された。 もう一度、５０年後に行くと、そこは、戦争もないが、人類が死に絶えた世界だった。 この調査が、新たな因子を過去に持ち込んだのだ。致命的な。 未来用ディップは、人が乗れるように改造されていた。 ヘイスンは、致命的な因子を解決するために、未来へ旅立った 百年後、今では人類が絶滅した世界に、ヘイスンは降りた。 もしも、致死性のウィルスが原因なら、もうおしまいだ。 ヘイスンは、牛をみかけた。牛の乳房は既に小さくなっていた。 ヘイスンは蝶の大群にあった。巨大な蝶に触れると、激痛が走った。 この蝶は危険だ。 薬もあまり効かなかった。この先、どんな危険な生物がいる事やら。 ヘイスンは、図書館を見つけた。 ここに情報が、あるかも知れない。 扉を開けると、例の蝶が近寄って来た。 あわてて、閉めると、蝶はガラスに、コツコツとぶつかっていた。 新聞を捜す。どこかにヒントはないか。 本を見つけ、理由を探す。 なかなか、理由は見つからない。 そして、ようやく、その原因らしい記事を見つける。 まさか、これが？ その彼の頭上から、パラパラとかけらが落ちてきた。 上を見ると、天井に丸い輪の跡が出来、穴があきそうである。 酸か、何かの、腐食液？ 壁が丸く落ち、そこから蝶が舞い降りてきた。 叩き落とした蝶の脚には、切削具や針が付いていた。道具を使うのだ！ ヘイスンは、ディップへ戻り、現在へと逃げた。 「新聞や本を調べてくれ、蝶の弱点が書いてあるかもしれない。 または、繁殖した理由が。それにどこから来たのかも」 「突然変異だろう。しかし、人間しか襲わないとは」 「しかし、原因はわかった。これから、対策を取れば、充分間に合う」 「よかった」 ヘイスンは、家に帰る。 途中の実験室脇を通ると、ディップを熱心に見ている警備員がいた。 警備員は、ヘイスンに聞いた。 「これは何ですか？」 「ディップだよ。特別製さ」 「いや、これです」 警備員の指さしたところ、ディップの外壁にびっしりと、薄い毛のようなものが付着していた。 小さな袋だった。中が入っているものもあれば、既に空になっているものもあった。 それは、繭だった。 ．．．．．．．．．．．．．．
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三分 小説 備忘録 [どんな落ちだっけ？] |
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