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03.05.30
  若松孝二監督・大和屋竺脚本『処女ゲバゲバ』  
 

 最初の十五分は、なんじゃこりゃ、って感じだったが。その後は、なかなか見応えある作品。
 荒野という開かれた空間で行われるダーウィニズム的生存競争ゲーム。そこは開かれた空間であるはずなのに、逃げても逃げても、このゲームから逃げられない。主人公は悟る。荒野という名の密室に閉じ込められたのだと。
 現在、われわれは皆、市場・経済・社会・・・という名の、開かれているかのようにみえるが、実は密閉されたバトルフィールドに投げ込まれたのではないか?!そんな嘆き・叫びで埋め尽くされた作品でした。
 
 製作当時と2003年現在が似ているのか、結構リアリティあったりします。バブルのころなら、一笑に付されるだけの作品かもしれません。
 製作当時は、この「荒野という名の密室」は「マーケットエコノミー」と等置されていたのでしょうが、現在のわれわれは、必ずしも、そうではないことも知っている、とはいえましょう。市場を廃した社会でゼロサム的な権力闘争が激化し殺し合いに近づくこともあれば、市場で調和的な分業がもたらされポジティムサムのゲームが進行することもある、と考えるのが現代でしょう。グローバルなゲームから逃げられる可能性はゼロに近づいてゆく一方で、ゲームの質を平和的に変えてゆける余地は意外と大きくなってきているのではないかと思うのですが、こんな僕は楽観的でしょうか。

※若松孝二『処女ゲバゲバ』
 (『若松孝二 初期傑作選 DVD-BOX 2』に収録)

 
03.05.26
  芋焼酎:薩摩白波  
 

 これ、マジうまい。参った。
 たかが芋の焼酎で、
 ここまでの味にしたてあげた薩摩のみなさん。
 あなたたち、すごいよ。参ったよ。偉大だよ。
 

 割ったりせず、そのまま行ける。
 かつおのたたきとも良く合う。

芋焼酎  
薩摩白波→

さつま白波

 
03.05.25
  六本木ヒルズ  
 


 六本木ヒルズに入ってみた。初めて。
 なるほど。これは、以前の六本木とはイメージがちがう。かなり上品で綺麗。

 
03.05.1x
  カラヤン  
 

 最近、カラヤンの良さがようやく分かるようになった。彼が生きている間、ぼくには、彼の音楽はまったく眠いだけのもので、なにがよいのかわからなかった。だから、僕のカラヤンとの付き合いは、お休み前のアダージョ・カラヤン(よく眠れるとの評判で一時都内で売れまくったコンピレーションCD)だけだった。
 ところが。あるとき、大音響でアダージョ・カラヤンを聞いているとき。気づいたのだ。彼の奏でさせた響きが、この世のものとは思えぬ響きであるということに。そして、同じ曲をカラヤン以外の指揮者できいてみて、そんな響きが出ないことにも気づき始めた。
 考えてみれば、ぼくは、音楽をきくとき、響きまでは聴けてなかった。音楽を聞く感覚にも発育段階があるのだろうか。今から振り返ってみると、はじめ音楽にゾクっとしたのは、メロディーだけだった。だから、そのころは、洋楽バラード系がお気に入り。それが、ビートが分かるようになる。メロディも、ビートも、大雑把な流れだけではすぐ飽きるようになり、複雑で繊細なものじゃないと、聞いていられなくなっていく。そうしてお気に入りは、ジャズへ。特にコルトレーン。これで、音楽の全てを感じられるようになったと思い込んでいたら。響きがあったか。
 で、今日は、カラヤンによるベートーヴェン:交響曲全集CD6枚組みを聴いている。どれもすごい。とくに『運命』。精神的不安に陥らされるほど。

アダージョ・カラヤン

『アダージョ・カラヤン』

  ベートーヴェン:交響曲全集

 

 
03.05.05
  SARSが心配かも。  
 

 SARSの感染者数。日本ではゼロだとさ。このゼロという数字。どう解釈すべきか。
 感染者が皆無だというゼロ。感染者を見つけ出す能力がないというゼロ。
 後者の可能性が高い気がして、最近不安だ。中国とのあいだで人があれだけ移動しているというのに、こっちで保菌者が皆無なんてコト、本当にあるのかねー。徹底的に探せば、一人くらいいるだろうよ。その探す能力がないんじゃないのかい?そして、保菌者が一人くらいのときに、その一人を見つけ出せば、事なきを得るのだけど、そのとき見つけ出すことができなければねー。
 数日前、大学の図書館にいった。六本木くらいに国際的な場所だけあって、アジア系の外国人を中心にマスクしているひとが結構いた。だけど、僕も含めて日本人はマスクなんてつけてない。帰り、なんだか、変なウィルスもらったような気がしてきて。なんでもないけど。
 おととい、また、大学の図書館にいったら、閉館していた。といっても、それは、もともとの閉館予定日だったからで、SARSとは関係がない。でも、張り紙が。感染地域からきた帰った/来た人は、潜伏期間の10日ほど、家で様子を見てください、って。こんなことで大丈夫だろうか。それでも勉強熱心なひとはどうせ大丈夫だろうといって図書館にくるだろうし、家にいるひとだって、家族や近所のスーパーの人と接触する。そして、彼らは自分が保菌者かどうかすら、10日間はわからないのだ。こっちについて10日間は国がどこかの宿泊施設に収容して様子をみる、とか、手を打てないのだろうか。。
  で、今日、渋谷のマツキヨへバスマジックリンとアクアフレッシュを買いに行った。帰り、レジで、店員が女性客の対応をしている。なんか聞かれて、何かを薦めている。なんだろう。マスクだ。立体マスク。店員は、英語で、女性客に、SARSがどうのこうのと言っていた。
 帰り。また、なんだか、自分が熱っぽい感じがしてきて、不安だ。うちへ帰ってみたら、なんでもなかったけど。 5/1より発泡酒値上げ。で、どうなったろう、と思って、ビックカメラにいったら、\125だった。まだまだ安い。

 
03.05.04
  アートとインテリジェンスがスパーク融合...。  
 

 六本木のドンキでお買い物。明治チョコレート26片で\259-,100%オレンジジュースも\100-なので。
 で。帰り。話の種にと、六本木ヒルズの様子を伺う。
 いやー、びっくりした。アマンドの角からヒルズ入り口まで、人でびっちり。渋谷並。
 よくこれだけの人を集められたものだ。この界隈、オープン前は閑散とした状況だった。びっくり。
 やっぱり、みんな、未来を求めてるのかなー。
 帰り、外苑を少々散歩。こちらは、散歩に来ているひとがそこそこいるってところ。
 ハーモニカ吹いてるサラリーマン風のおじさんとか、犬や子供を散歩させにきた夫婦とか、。
 青山界隈のこの「ゆるゆる」加減。スパーク融合したアートとインテリ..より好きかも。