| 21.ドレスと指輪 |
| 2006年 5〜6月 |
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【二着のドレス(サロンにて)】

いっぽう僕は、袴の時にはく足袋を探して歩いた。いろんなお店で確認したところ、だいたい3000円ほどする。たぶんこの先使うことはないだろうし、たった一回きりのことでその値段を出すことにためらいがあった。それが、とあるお店で500円ほどで売っているのを見つけた。長く使うのには不向きだろうが、僕にはこれで十分だ。アルタモーダのSさんからお聞きしたとおり、4枚こはぜであることを確認し、購入した。さらに、下着用にUネックのシャツと、普段履いたことのないステテコも購入した。
5月の末、レンタル機材を依頼するダスキンさんに機材明細を送付し、見積もりをいただいた。当日までにいくつか変更はあるだろうが、これでレンタル機材のめどはついた。
■指輪を買いに
6月2日、注文していた指輪がついにできあがった。僕らは二人そろってお店に出向いた。
ペンギンの目の部分だけが未完成だった。どのあたりに目の穴をあけたらいいのかを僕らに確認したあと、店主のおじさんは奥の工房に移動した。すぐに戻ってくると、ペンギンの目がしっかり入った完成品がその手にあった。
指輪を見て、僕らは歓声をあげた。デザインしたイメージそのままのペンギンが指輪になっていた。世界でただ二つしかない、オリジナルの指輪。すべてのことにこだわりを、と考えていた僕らにとって、心から満足できる仕上がりだった。
値段についても、思っていた以上に安くしてもらえた。店主はさらに、指輪の内側に、結婚式の日付と僕らのイニシャルを彫りつけてくれた。
【指輪】


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