■当日、式の後

　午後３時半発のバスが出発し、自家用車で来られた方々も、次々と去っていった。僕とあでりーは控え室に戻り、着替えにかかる。まだ休むことはできない。撤収作業を済ませ、午後５時には会場を明けなければならないのだ。
　加茂花菖蒲園の喫茶担当の方には、コップを洗い、我々の持ち込んだものを分けておいて下さることをお願いした。アルタモーダ様も、会場の片づけを手伝ってくださることになっていた。

　着替えを終えると、さっそく作業にかかった。持ち込んだ飲み物の残り、式で使った小物類、食器などを回収し、車に乗せる。出たゴミも全て我々が持ち帰ることにしていた。このあたりの作業はあでりーがやってくれた。僕は、音響機器の配線を外し、持ち込んだものを車に運んだ。会場の周囲に何個か置いていた立て看板をまとめてよいしょよいしょと運んでいると、音響操作を担当してくださったＳさんが、新郎が働いているのを見かねたのか、「私がやりますよ」とおっしゃってくださった。お言葉に甘えてお願いし、別の作業に移った。

　午後４時にダスキンレントオール様が到着し、テーブルやモニターテレビなど、レンタル機器を手早く片づけてくださった。アルタモーダさんも、一通りの片づけを終えた時点で帰っていかれた。皆さん、本当に気持ちのいい笑顔を残し、去っていく。素晴らしいスタッフに恵まれたおかげで、素晴らしい結婚式をおこなうことができたと、あらためて思う。
　会場の一通りの作業を終えて控え室に戻ってみると、きれいに整頓され、あとは車に荷物を運ぶだけとなっていた。あでりーがかなりの作業をやってくれたようだった。二人して荷物を運び、それぞれの車に分けて積み込んだ。車が別々なので、帰りも別々になるのだ。

　なんとか５時ちょっと過ぎに撤収は完了した。遅くまで付き合って下さった菖蒲園のスタッフの皆さんにお礼の言葉を述べると、ふたたび今日の日を祝う言葉を頂いた。とても幸せな気持ちになった。何度もお礼を言って車に乗り込む。まだやることがあった。掛川グランドホテルに行き、料金の精算を済まさねばならない。
　２台の車で、連なってホテルに赴いた。担当のスタッフの方はフロントにいらっしゃったので、手早く作業は終了した。こちらのホテルにもたいへんお世話になった。本当にサービスの行き届いたホテルだった。

　ふたたび別々の車に乗り込み、帰路につく。今日はあでりーの実家に一緒に泊まることになっていた。たどりつくと、お義父さんとお義母さん、お祖母ちゃんが温かく迎えてくれた。僕はすこし興奮気味にこの日のことを話し、こんな楽しいことを一日で終わらせるのはもったいないので、できればもうあと二、三回結婚式をやりたいなあ、などと言って笑った。

■終わってからの作業

　結婚式は無事に終わったが、まだやるべき作業は残っていた。とは言っても、式前の準備と同様、そのひとつひとつを楽しみながら進めた。
　色当てゲーム正解者のMUさんに、賞品のメロンを発送した。後日、無事に届いて美味しく頂いたとの連絡を受けた。

　加茂花菖蒲園様、アルタモーダ様、ラビアンローゼ様、柿本写真館様のそれぞれに、料金をお支払いした。不調で使えなかったテレビモニターは、レンタル元のダスキンレントオール様から連絡があり、特に壊れている箇所はないとの連絡を受けた。それでも、その分のレンタル料金は返金して下さった。

　一月ほどして写真ができあがった。製本されて一冊にまとめられたアルバムは、予想どおり見事な出来映えだった。四枚綴りの記念写真は、お互いの両親とあでりー家のお祖母ちゃんに渡した。
　全体写真とテーブルごとの写真をセットにし、すべての招待客の皆さまにお送りした。写真と共に、結婚式にご出席いただいたお礼の手紙を同封した。
　招待客の中で、ご自分で撮影された写真を送ってくださった方々もいた。僕らはこうした写真をたずさえ、レイナ三城さんをはじめとする式関係者の方々、それからたくさんの親戚や友達に自慢げに見せて歩いた。

　その後、ビデオの編集にはかなりの時間を要したが、翌２００７年の７月にようやく完成し、すべての招待客の皆さまに、ビデオテープまたはDVDの形で、ごあいさつ状と共にお送りした。また、休日に掛川市方面におもむき、加茂花菖蒲園様、掛川花鳥園様、アルタモーダ様、ラビアンローゼ様など、お世話になったところへ一年ぶりのごあいさつをすると共に、完成したビデオを手渡し、写真を見ていただいた。