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Mild Week Vol.2
「此処で……駄目、だよな〜やっぱり」

今すぐ抱きてぇ気分だが、せっかく直った機嫌を悪化させることも無いだろう。

「馬鹿」

抱き締められたと思ったら、耳の後ろにチュウと触れる感触がした。
「サンジ?」
「…オレは行動で示せって言ったぞ?」
「いいのか?!」
「知らねぇ」

俺の膝の上に座っているため顔は見えないが、きっと真っ赤になっているだろう。

「するぞ、此処で」
「知らねぇって!勝手にしろ〜!!」
「なら勝手にする」

デスクの上のPCやらコーヒーやらを退かしてサンジを乗せる。

「おい〜勝手にしろとは言ったが、デスクの上はマズいんじゃねぇか、デスクの上は」
「俺のだからいい」
「そういう問題じゃなくてだな〜」
「ちょっと黙ってろ」

顎を捕られて動けなくなったサンジは黙る様子も無く、避難めいた視線を寄越した。
もちろん文句を貰う前に塞いでしまう。

「ん…っ」

くちゅくちゅと滑る音に感じてサンジの頬はうっすらと上気してきている。

「俺は、此処でやりてぇ…テメェとな」

直接耳に吹き込んでやると、もぅゴチャゴチャ言う気なんて起きないだろう。
大人しくなったサンジの肩からジャケットを落とすと、シャツの上からゆっくりと肌を撫でた。

「あっ…」
「なんだ、期待してたのか?」
「〜〜〜当たり前だ、クソっ!!」

シャツの上からでも分かるくらい固いしこり。
執拗にそこだけ撫でると断続的に声が上がった。

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RED SIGNAL
嵯峨空理様