月山、湯殿山 |
● おくのほそ道 本文 |
八日、月山にのぼる。木綿しめ身に引かけ、宝冠に頭を包、強力と云ものに道びかれて、雲霧山気の中に、氷雪を踏てのぼる事八里、更に日月行道の雲関に入かとあやしまれ、息絶身こごえて頂上に臻れば、日没て月顕る。笹を鋪、篠を枕として、臥て明るを待。日出て雲消れば、湯殿に下る。 |
● ぼくの細道 |
1.月 山 ![]() いや、行くことは行ったんだ。8合目のレストハウスの裏、登山口の入口までだけど、ね。(写真右は、8合目駐車場) あんまり好きじゃない友人が月山神社にお参りしてきた、と聞いたから、アイツが行ったんなら負けてなるものか、まして「奥の細道」を全コース踏破してやろうと目論むものにとって、月山ごときにたじろいでは居られない、と勢い込んで出かけたのだが・・・ レストハウスで「弥陀ヶ原はほとんど平坦だが、最後に役行者も逃げ帰ったと伝えられる急坂がある」と聞かされて、あたしは弥陀ヶ原を眺めただけで逃げ帰った。 |
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![]() 2.湯殿山 湯殿山にはいくつかの禁忌(タブー)戒律がある。すなわち、@湯殿山で目にしたこと、耳にしたことを人に語ってはならない、A人が湯殿山について語るのを聞いてはいけない、B持っている銭はすべて賽銭として投じなければならない、C湯殿山では落ちているもの、落としたものを拾ってはいけない、等である。 この定めを知ることで、芭蕉翁と曾良の二句を解釈できる。(写真左は、湯殿山神社。山自体がご神体なので、社殿はない) こんなタブーがあるからいやがうえにも湯殿山の神秘性が高まるわけだが、ではなぜこんなタブーが出来たのだろうか。 「語るなかれ」と禁じられているから多くは語れないが、湯殿山神社のご神体は、女性の… そっくり。そういえば月山の象徴とも言える秘所「東補陀落」には屹立した岩があり、これが男性のシンボルにそっくりだとか。これじゃあおおっぴらに「語るなかれ」だねえ。 …しょうがねえなあ、バチあたりの野次馬は。地獄へ落ちろ。(^O^) |
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