鼠 ヶ 関
 ● おくのほそ道 本文
 酒田の余波日を重て、北陸道の雲に望。遙々のおもひ胸をいたましめて、加賀の府まで百丗里と聞。鼠の関をこゆれば、越後の地に歩行を改て、越中の国一ぶりの関に到る。此間九日、暑湿の労に神をなやまし、病おこりて事をしるさず。
   文月や六日も常の夜には似ず
   荒海や佐渡によこたふ天河
 ● ぼくの細道
 ねずがせき、と読み、念殊が関、とも書く。
 陸前浜街道の勿来の関、奥州街道の白河の関とともに奥州三関と呼ばれた古代関のひとつ。もっとも古代関の「鼠ヶ関」は、ここから約1キロ離れたJR鼠ヶ関駅付近の住宅街にあり、現在は駐車場になっている。
 左写真は新関跡だが、新関といっても歴史は古く、源義経にちなむ関所だ。
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