秋の味覚とは
サバ(秋)
「秋サバは嫁に食わすな」とか、こんな諺もあるらしいが、とにかくこの季節のサバはまるまると太っていて、
文字どおり、旬の味の代表格だろう。
とはいえ「サバの生きぐされ」というように、イワシなど青魚は腐りやすい。
従って、まだ生きているうちにシメて氷に入れることだ。これをせずそのまま放置したものを食べて、
ジンマシンが出たり、腹痛を起したりする人もいる。
サバがあたるのではなく、魚の正しい処理法を知らない人間が悪いのでは?
何はともあれ、新しければ新しいほどおいしいのがサバだ。
しめサバをつくる
三枚におろしてから強く塩をして、一晩、冷蔵庫に保存しておく。
翌日、サバの塩をきれいに洗い流して水気をよく切る。
次にコンブを多めに敷いた器にこのサバをのせ、上から酢をたっぷりかけ、
ごく少量の塩と調味料を入れる。身の部分が白っぽくなってくるが、一時間ほどおいてから取り出す。
指で皮を引っぱるときれいにとれるから、刺し身のように切って食べるといのだが、
実際はこの取り出したものをもう一晩冷蔵庫に保存しておくとより美味しく食べられる。
これをしめサバと呼ぶが、大阪ではキズシと呼んでいる。
基本は刺し身
やはり獲りたてのものは刺し身がいい。ワサビ醤油で食べたいものだ。だが、こんな食べ方もある。
生酢に漬けたものの皮を引いてから、コンブにはさんで軽くおもしを載せて冷蔵庫に一晩ほど入れておく
コブじめもいい。しめサバにするときのコンブを使えば、手間もはぶける。
また、大きいものは三枚におろして食べやすい大きさに切り、薄塩をしてカタクリ粉をまぶし、油で揚げるのもよい。
さらに、メバルでも紹介したおろし煮は、生ぐささを嫌う人でも食べやすいから喜ばれるだろう。
またみそ煮にも、塩焼きにしても美味しい魚だ。