Sheryl Crow & Friends: Live from Central Park
(アルバム, '99)
ポリドール, POCM-1294(日本盤)
ユニバーサル・インターナショナル, UICY-3545(日本盤再発)
A&M, 490 574- 2(英盤)


曲目Cover of Sheryl Crow & Friends
1. Everyday is A Winding Road
2. My Favorite Mistake
3. Leaving Las Vegas
4. Strong Enough (with Dixie Chicks)
5. It Don't Hurt
6. A Change Would Do You Good
7. Gold Dust Woman (with Stevie Nicks)
8. If It Makes You Happy
(with Chrissie Hynde)
9. All I Wanna Do
10. Happy
(with Keith Richards and Chrissie Hynde)
11. The Difficult Kind (with Sarah McLachlan)
12. White Room (with Eric Clapton)
13. There Goes the Neighborhood
14. Tombstone Blues (All Star Jam)

*米盤のみ5と10は未収録で曲順も異なる。

クレジット
(ソングライティング)
 7. Stevie Nicks
 10. Keith Richards and Mick Jagger
 12. Jack Bruce and Pete Brown
 14. Bob Dylan
 Rest - As you already know

(プロデュース)
 Sheryl Crow

解説
今年9月14日にニューヨーク・セントラルパークで行われたチャリティ目的のフリーコンサートで、Sherylが"Friends"と共演したコンサートの模様を収めたライブ盤。共演者達はSherylとの結びつきが納得できるアーティスト達であり、将来彼女のキャリアを振り返った時にも重要なイベントだと評価されることは間違いない。

このCDではまずBill Murray(Ghostbusters他で有名なコメディ俳優)によるMCを受けてEveryday is A Winding Roadで始まる(実際にはこの曲は”第2部”の最初を飾った曲であった)。その後Sherylバンドによる演奏を挟みつつ、"Friends"との共演曲7曲が収録されている。

Strong Enoughは現在飛ぶ鳥を落とす勢いのポップなカントリーを代表するグループ、Dixie Chicksとの共演。彼女達は今年のLilith Fairにメイン・アクトの一つとして参加しており、そこでSherylと仲良くなったのだろう。Lilithでは頻繁に共演していたらしい。

Gold Dust Womanは'70s中盤〜'80s前半のロック・シーンを代表するバンドの一つ、Fleetwood Macのフロント・ウーマンで真にオリジナルな女性シンガー、Stevie Nicksとの共演。Sherylは'95に映画Boys on the Sideのサントラで'StevieにSomebody Stand by Meを書き下ろしており、そのころから交流を持つようになったようだ。'98にFleetwood Macが ”ロックの殿堂”、Rock'n Roll Hall of Fameに入った時の授賞式でSherylはプレゼンターを務め、若い時にどれだけStevie Nicksの影響を受けたかを語っており(後に放送されたStevie NicksのStorytellersでもインタビューに答えている)、この頃から二人の間柄は急速に深くなっていったと思われる。この後映画Practical MagicのサントラでStevie Nicksの新曲2曲をプロデュース&共演していて、またStevieの新作のプロデュースもSherylは担当している(はず)。

If It Makes You HappyはPretendersのリーダーで'70s終盤〜'80s中盤の女性ロックボーカルを代表する存在のChrissie Hyndeと共演している。Happyは説明不要、Rolling StonesのKeith Richardsとの共演。

The Difficult KindはSherylと共に女性アーティストの時代の先導者とみなされるSarah McLachlanとの共演。彼女はLilith Fairの主催者で、Sherylは'97、 今年とLilithに参加していることもあり、気心が知れた存在であると言える。二人はLilithでもこの曲を共演していた。

White RoomはEric Claptonとの共演で、彼が最も才気ばしっていた頃のCreamの代表曲。

最後のTombstone Bluesはこの場にはいなかったBob Dylanの曲で、共演者全員が参加してのオールスタージャムでこの記念すべきイベントを締めくくるにふさわしい演奏と言える(実際にはこの曲の後にアンコールでSherylはAll I Wanna Doを歌っている)。

当日は22曲を演奏しており、これが完全な形で出たら(ビデオが正式に出たらなおさら)もっと良かったとは思う。だがパッケージされたライブ盤としては初めてとなるこのアルバムは来日公演の記憶を呼び戻してくれるだけでなく、Sheryl自身楽しんで演奏している瞬間を捉えた貴重な録音で、ファンなら必携のアルバムと言える。

続く

 

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