おもちゃ箱　第40号

「おもちゃ箱」の原稿は自由提出だったおかげで締切といったものを重圧に感じることもなく、何とか書き上げることが出来ました。編集担当の方には気長に見守っていただいたこと感謝しております。

今回改めて自分自身の好きなアーチストや楽曲を見直してみて、自身の好みや傾向といったものを見つめ直すことが出来ました。
　時間という流れの中でいろいろな経験をし変化し続けるもの…、反対にあまり左右されず根幹の部分として変化しないもの…。
　それぞれの時の中で流行や時代背景は気にしますが、でも私という個人の内面ではそれらに引きずられない「何か」がいつも存在しているようです。
　ファッションでも音楽でも流行は上手に取り入れながらも、それだけに流されるのではなく、いつも「自分」というものを持っていたい…という若い頃からの想いが今頃やっと身についてきたように感じます。

今では学生時代の頃とは違い、音楽を聴かない日も多くなりました。
　好きなアーチストとはいえ久しぶりに耳にしたものもたくさんありました。でもやはり「好きなものは好き！」、リンクをつけた楽曲以外の曲もあれこれと聴き入ってしまうこと、しばしばでした。

先日久しぶりにコンサートにいって来ました。
　以前から１度聴いてみたかった愛知県芸術文化センターのパイプオルガンのコンサートです。
　演奏される曲も聴きたかったバッハ。もともとバッハの曲はバロックなので、オルガンにはぴったりです！

ピアノやチェンバロではホールの中央のなるべく前の席を確保するのですが、同じ鍵盤楽器でもパイプオルガンは別。オルガン自体が６M以上の大きなパイプを持つようなものですから音はかなり響きます。前の席に座ってしまうと頭の上を音が通り過ぎてしまいます。
　それで今回は２階の真ん中あたりの席にしました。
　演奏が始まると体の正面で音を受ける感じ！いい席が確保出来ました。

愛知県芸術文化センターのパイプオルガンは日本でも１，２を争う、とても素晴らしいパイプオルガンです。確かオーダーで作られたと聞いています。
　だからこそ１度はその音を聴いてみたかったのです。
　これまでもコンサートはないかとチェックはしていたのですが、日本ではオルガン奏者は少ないのかなかなかなかったのです。キリスト教の国ですとミサの時など、教会が身近にあって演奏する人も多いのではないかと考えます。それに、ピアノやヴァイオリンなどとは違い、パイプオルガンは家で練習するというわけにはいかないでしょうしね！（笑）。
　そのような理由から、オルガン奏者は少ないのかなぁ…と、私の考えです。

肝心な「音」はというと…、第１印象としてはとてもやわらかな感じ。音は重なると結構な迫力にはなりますけどね。
　空気を利用しての音なので、ホルンやチューバなどの低音金管楽器やバグパイプやクラリネットといった木製楽器の音にも似ているところもあります。

音が広がるため、ピアノなどとは違った弾き方になるのですが、音と音の間の余白が気になるところもありました。多分、聞き慣れていないからだと想いますが、何しろ初めてのことですから他の演奏者のものを聴いたことがないため比較出来ませんでした。
　パイプオルガンはあまりに大きいため演奏者自身は自分の演奏している音を聴いてチェック出来ないそうです。
　そのせいか…、音が重なる時にちょっとした違和感も想えました。私だけかな…？
　でも、パイプに空気を送り込んで音を出すのですから、低音の長いパイプと高音の何センチという短いパイプから出る音としては多少の時間差や音の余韻が違うのは仕方がないことかもしれません。

私にとってやはり音楽はなくてはならない大切なものです。
　精神的安定を保つのにも、自分のその時の状況によって耳障りにならないようなもの…、心地いいと感じられるものを大切にしていきたいと想います。

皆さんもそれぞれお好きな「音」があると想います。
　私が今回ここで紹介したものを聴かれて、こんな「音」もあるんだなぁ…と想っていただければ嬉しく思います。
　また、新しい「音」に出会えるように、私はこれからもアンテナを巡らせていたいと想います。

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