お料理の原点は やはり私の母でしょうか。手慣れた和食はもちろん、どんなものでも“頼めば出てくる”・・・まるで魔法を見ているような気持ちになったものです。

 お菓子づくりは、食べることも作ることも大好きな叔母の影響でしょう。小学生のころにはじめて一人で作ったプリンやクッキーは、彼女が置いていった固い表紙の古いお菓子の本のレシピでした。

 その後、30年の間に師事してきた数々のお料理の先生方や名だたる料亭の板場の方々、おいしさで評判のレストランのシェフ達は、とても大切な私の恩師ですが、友人の家庭に招かれて味わった秘密の美味や、お店で食べて舌でおぼえたお料理、ときには新聞の切り抜きさえも みんな大事なものばかりなのです。

 誰にとっても大切な食事。これは日々かかすことができません。まず、心をこめておいしいものをつくること。それを盛り付ける器と、並べる食卓の上にも すこしだけ気をくばりたいとおもいます。ここでは生徒のみなさまと一緒に作った季節のお料理をお目にかけましょう。

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