治験審査委員会
東京共済病院ではいろいろな会議に出席させられましたが、委員長を務めたのは治験審査委員長。
新薬の治験を東京共済病院でやるには、東京共済病院の治験審査委員会の承認を得なければなりません。
これは患者さんの権利を守るためです。
患者さんが主治医に無理強いされて新薬を飲まされたりしないように、しっかりとした同意書になっているか、などを審査します。
社会的常識のない医者だけに審査させては、患者さんに不利益な決議がされるかもしれません。
なので、医学系でない(薬剤師や看護師でもない)職員として総務課長、院外の有識者として近くの私立高校の教頭先生も委員です。
月1回水曜日の午後4時からだったでしょうか。
教頭先生と薬局長はちゃんと時間にいらしています。委員長の私や総務課長、看護師長はだいたい時間厳守。
あと二人、多くの場合、眼科部長と呼吸器科部長が来れば、過半数の出席で成立。
教頭先生をお待たせするのは心苦しかったですね。
7人集まっても、委員長の私が遅刻しては会は成立しません。
4時までに必ず診療を終わらせる、というのと、4時ごろまで診療する、というのとは全然違います。
4時までにはすべての診療を一段落させておく、というのは、大変なプレッシャーでしたね。
審査の内容は大したことはしませんでした。東京共済病院でやる治験は、他の施設でもやる大規模なものの一部です。
製薬会社の優秀な人たちが作った資料で、すでに大学病院などの治験審査委員会の審査をパスしたものばかりです。
院外の有識者を交えて月1回、ちゃんと患者さんの権利が守られているかを監視する委員会を開いている、という事実が大事なのです。
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