第5話「家族の情景」

声の主を見たとき、僕は叫んでいた。

「ジョイス姉さん!やっぱり姉さんの仕業だったのか?これ、どういうつもりなんだよ?僕を困らせて、そんなに楽しいのか?」

詰め寄る僕を、姉さんは怪訝そうな目で見た。

「ジョイスですって?このあたしが?」

「そうだろ、ジョイス姉さん。何を言って…」

次の瞬間、僕の腹に信じられない衝撃が来た。姉さんが膝蹴りを打ち込んできたのだ。距離があったので、たいして痛みは感じなかったが、僕は呆気にとられた。いきなり、膝蹴りとは…

一瞬、ぽかんとした僕に、激しい揺さぶりという、追い打ち攻撃がやってきた。


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