山の会で吉野山に行けることになった。マイクロバスで、夜行日帰りという強行軍(ドライバーさんが一番大変!)だが、私達にとっては
気軽にこの名立たる桜を見られるという有難い山行である。
前回は個人山行で思いのままに桜を楽しんだ(怪我というオマケつきだったが・・・。)が、今回は桜見物をしながら、下千本から青峰ヶ岳までということで、楽しみだ。
都内を21時に出発、下千本の駐車場に着いたのが朝の5時。一般の大型観光バスが既に入っているのには驚かされる。
すぐに明るくなり始め、三日月が薄れていくともう桜が私たちを取り囲んでいる。見降ろすと下にも桜がたくさん咲いている。あれ?と案内図を良く見れば、ここは「七曲がり」の上にある駐車場のようだ。
満開を過ぎているとはいえ、七曲がりは上から眺めるのみ。
朝の「七曲がり」
5時半から歩き始める。あとは、蔵王堂の巨大な建物に参拝し、コンクリートの坂道を上がっていく・・・。
早朝というのに、既に店開きしている店が散見されるのにも驚く。お決まりの寺社に立ち寄りつつあるくが、最初の絶景ポイント、吉水神社は開門前。残念!!
それから如意輪寺・後醍醐天皇陵にも立ち寄って、お守りを買う。
キツツキがドラミングしていたり、コジュケイが鳴いていたりと自然が豊かな吉野山である。
地図で見ると如意輪寺はアップダウンがあって大変かなと思ったが、歩いてみればアッという間。前回立ち寄れなかったので訪れてよかった。
如意輪寺へ
またメインコースに戻って歩くが、お天気も良くなり、暑いほど。それにコンクリートの急坂は、重いザックを背負って歩くと汗が噴き出す。
それでも少しずつ標高が上がり、展望も開け、桜を堪能。足元にはスミレが少々、オドリコソウ、ムラサキケマン、ジロボウエンゴサクなど。
中千本辺りまではゆったり過ごしながら思い思いにカメラを向けて景色を楽しみ、花矢倉展望台に向かうが、途中の絶景に何度も足を止める。
桜のグラデーション
絶景かな。
が、花矢倉展望台そのものには立ち寄らず、そろそろ時間が押してきたので急にペースアップ、こちらも急坂と暑さでアップアップ。
吉野水分(みくまり)神社
何とか水分神社を見て、奥千本へ。しかし、金峰神社へのコンクリートの300mの急坂がトドメを刺す。(前回はこの坂を上ったところまでタクシー!)
ここで時刻も10:00、大休止となるが、予定より1時間弱遅れている。
それから西行庵にも立ち寄るが、急斜面を手すりを頼りに降りて行くと、ここでも桜は咲き始めており、観光客も沢山いる。
ここからは、途中の「苔清水」から青峰ヶ岳方面へ山道を進み始めると、ようやくほっとする。すぐに女人結界、山上ヶ岳への道を分けて一登りで
三角点のある青峰ヶ岳。何の変哲もないピークだが、いちおう吉野山の最高点という
ことで・・。
青峰ヶ岳
山上ヶ岳分岐
ここからは蜻蛉(せいれい)の滝へ向かってひたすら降りる。送電線の下を通るが、まだ先は長い。途中で開けた斜面をせまい道で横切るとき、ニオイタチツボスミレが咲いていた。
また樹林帯に戻り、沢に沿うようになるとあとは眠くなるような単調な道である。時折、ショウジョウバカマやカタバミが咲いている。
下からグループが結構登ってくる。すれ違いもここまで来れば楽だ。
ようやく樹間に駐車場が見え、最後にそこの桜を楽しんでマイクロに乗り込む。
沢沿いの道
蜻蛉の滝駐車場
*吉野山でお花見をするヒント*
・早朝に着くと空いている利点があります。が、光線の関係で、下千本から上がっていくと斜面にしばらく日が当らず、撮影にはイマイチでしょうか。
・下から登って行くのはやはり体力的に大変です。足元は是非、軽登山靴で。階段状の石が非常に滑りやすく、ハイキングコースも滑ります。
・如意輪寺から見る桜も綺麗でした。
・三脚を立てた人が複数いる地点が絶景ポイント!
・べストは中千本が満開になった頃でしょうか。一番の絶景は、「花矢倉展望台」です。必ず立ち寄りましょう。
・一般的には、上千本か中千本から降りてくるのが桜を見るにはベストでしょう。
★前回の記録★(ご参考までに。)