轟の滝
分岐瀑、落差約6m、徳島県那賀郡上那賀町桧曽根
那賀川の支流、菖蒲谷川にかかる滝。
大岩が重なり合った所を落ちている滝で、大岩が流れを左右を分けている。
水量はやや多めで、滝に向かって左側には滝壺がある。
左の写真は左側の流れを写したものである。
流れを左右に分けている大岩は「枕石」と呼ばれ、長さ10m、幅6mほどの傾斜した平らな巨石である。滝下からこの「枕石」を見ると、まるで岩が突き出しているかように見える。
また滝の左側には高さ25mほどの切り立った岩があり(左の写真でも確認できる)、かつてはその岩の上に水神さんが祀られていたそうである。
何故これほどの大岩が、ここにだけ集まっているのか、何か不思議な思いにとらわれる。
伝説によると、この滝には大蛇が住んでいたそうである。
岩を枕にして昼寝をしていたといわれ、そのためにその石は「枕石」と呼ばれるようになったとのこと。
また別の以下のような伝説もある。
「轟の滝のすぐ上に、舟戸という家があり、毎朝大蛇が姫の姿に変化し、火種をその家へ貰いに来ていた。しかしある朝主人がいないのに気付き子供に尋ねた所、「お父さんはこの下の轟さんにいる蛇を釣ると言って針を買いに行った」と言い、それを聞いた姫は涙を流しながら帰っていった。その後姫も大蛇の姿も見えることなく、舟戸の家も次第に没落していったという。」
(上那賀町誌より)
写真データ:(010923-1 No13)
2001.9.23
ミノルタα7
シグマAF17〜35mmF2.8-4EX
f=19
s=0.5秒
CPL
三脚・レリーズ使用
フジクロームベルビア
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