「閻魔まいり」

単行本 文庫 新装版


蛍沢の怨霊
東吾はるいやお吉を連れて日暮里の蛍沢に蛍狩に行ったが、そこで男が殺されているのを見つけた。同じ頃日暮里の寮で養生していた蔵前の料理屋巴屋の内儀は蛍をことのほか恐れていた。
金魚の怪
一橋家お抱え医者の水野玄英の一人息子の捨次郎が、金魚を食べて死んだ。そして水野玄英の妻牧野も病死した。
露月町・白菊蕎麦
長助の知り合いで露月町の白菊蕎麦の亭主が殺された。疑われたのは、白菊蕎麦の家付娘おてるの元亭主、又七だった。
源三郎祝言
御蔵前片町の両替商江原屋の主人佐兵衛が殺された。江原屋は源三郎の蔵宿であった。女とは縁のなかった源三郎がとうとうお千絵と結ばれる。
橋づくし
海産物問屋小田原屋の一人娘のおとよは少々目が不自由だったが、縁談が起こっていた。おとよはその縁談に不安を感じ、源三郎の妻お千絵に相談してきた。
星の降る夜
お吉は横山町の伊勢屋に買い物に行って、奇怪な出来事に遭遇した。人形や袋物、財布や煙草入れが宙を飛んだというのだ。
閻魔まいり
浅草寺境内にある閻魔堂で、湊屋の姪でお民という18になる娘が晴れ着を切られて怪我をした。そして、今度は初午の日に、三囲稲荷の社殿の裏手で湊屋の娘お駒が殺された。
蜘蛛の糸
上州の足利屋の姪お信は白木屋の手代寅太郎の嫁になると言って江戸に出た来たのだが・・


| Home | Next |