「二十六夜待の殺人」

単行本 文庫 新装版


神霊師・於とね
竹川町の神霊師・於とねはどんなこともぴたりと当てる、病も直すと評判だった。かわせみに泊まっていた静好堂の嫁が於とねに見て貰ったあと、首をくくって死んだ。          
二十六夜待の殺人
雑司ヶ谷のはずれ、新長谷寺の崖下の川に表具師の今井由斉の死体が浮かんだ。二十六日の夜、有斉と一緒に出かけたのは俳諧仲間6人であった。
女同士
青山の京菓子屋三升屋六左右衛門の初孫一太郎が何者かに連れ去られた。一太郎の母親がるいと幼友達ということで、かわせみに相談にやって来た。
牡丹屋敷の人々
目を病んだるいは、眼病に効くと評判の茶の木稲荷に願掛けに出かけた。そこで知り合った娘小雪に誘われて牡丹屋敷を訪ねたのだが・・
源三郎子守歌
小塚原に近い畑地で素っ裸にされた侍の死体が見つかった。その近くで赤ん坊の捨て子があったが、その侍が捨てていったようだ。
犬の話
るいは豊海橋の袂で白い犬を見かけたが、犬はそのままかわせみまでついてきてしまった。おとなしい行儀のいい犬で、シロと呼ばれてかわせみで飼われることになった。
虫の音
東吾は松浦方斉の供をして出かけた帰り、綱坂で若い女に声をかけられた。
錦秋中仙道
長助がかわせみに木曽から出てきた檜細工の店の若主人を泊めてくれと連れてきた。その新助が品物を納めている漆器問屋の宮越屋の姉娘は祝言を前にして漆にかぶれてしまった。   


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