「神かくし」

単行本 文庫 新装版


梅若塚に雨が降る
かわせみでは源三郎の口利きで火事で焼け出された呉服問屋の手代夫婦を預かることになった。このところ江戸の町には火事場泥棒が横行していた。
みずすまし
亡くなった定廻り同心柴田左門の娘お与里は子供が出来ず婚家を離縁になっていた。夫が外に子供を作ったのだが、お与里が言うには夫の子かどうか分からないと言う。
天下祭の夜
かわせみに泊まっている足利の呉服屋羽鳥屋の内儀が天下祭りで行き方知れずになった。翌日殺されているのが見つかって、これもかわせみの客の政吉がしょっぴかれた。
目黒川の蛍
信濃屋の若主人の姪のおすえは生まれつき目が悪く、嫁にもいけなかった。ところが越後の五智如来にお参りに行ったお陰で、目は治りいい人にもめぐり会えた。
六阿弥陀道しるべ
神林家に出入りの呉服屋白木屋の大番頭今村治兵衛が退勤した後行方知れずになった。その頃江戸に流行っていた六阿弥陀詣でに出ていったきり戻ってこなかった。
時雨降る夜
るいは茶道の師匠寂々斉楓月の古希の茶会で菓子司鯉屋の内儀お由良と知り合った。その鯉屋の若嫁のおきみがお由良に家を追い出されたと行ってかわせみにやってきた。
神かくし
神田では若い娘の神かくしが流行っていた。例によって源三郎が東吾を引っぱり出した。東吾は3人の神かくしを次々と解決していく。
麻生家の正月
大晦日に麻生七重が産気づいた。生まれたのは女の子で「花世」と名付けられた。宗太郎はさっそく親馬鹿丸出し、東吾は呆れてものも言えなかった。


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