テレビドラマ編
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HK 「卯の花匂う」 by 雪鳥さん | |
キーワードは花の香り。 それも控えめな寂しげな「卯の花」です。物語りは「御宿かわせみ」では珍しい屋外ロケから始まります。
狸穴の方月館周辺の風景を原作では“大体が、この辺りは土地の高低が激しく、坂の多い街並みだが、その神社も小高いところにあって、石段はおよそ百段、まわりはこんもりした森になっていて・・・”とあります。 まあ よくこのような風景にぴったりのロケ地を見つけたものだと感心します。 その石段でのクライマックス、亡父の仇、荒井清七と今は清七の妻となっている我が生みの母親と石段の上下で対峙する喜一郎。極限の三人がそこでそれぞれ感じたものは・・・。 そこ迄には通之進殿のアドバイスと知恵者源さんの仕掛けがあったのですが、息詰まる中で思わぬ立役者は「卯の花」だったのですね。 |
わたし事ですが、小説でもTVでも最も好きな物語です。 ただ、TVではシリーズの第二作目で、全体の流れが固いように思うのですが、それを救ったのが母親役の奈良岡 朋子さんではなかったでしょうか。 (出演場面は多くはありませんけど) ところで、近くDVDで発刊されるとか。 哀しくも美しい物語。るいさんのお得意、「馬鹿ばっかし・・・」もありますしね。(笑) 喜一郎とおくみの二人、目出度く結ばれておくみの里へ行き、紙漉きをしながら生きていく・・・その後どうなったのでしょうか。子供を連れて、お礼にかわせみにやって来たりしないのかな?あれだけ「かわせみファミリー」のお世話になったのですから。と言っても滋賀の大津のはずれからじゃちょっとやそっとでは。 一方、捨て子を育てる清七夫婦、この二人も狸穴でひっそりと老後の暮しをしてるのでしょうか? 東吾さん、方月館へ行ったおりに近況を調べて来て欲しい |
HK 「宵節句」 by 雪鳥さん | |
“暮れからこっち、江戸を荒らし廻っている盗賊の噂”、その残虐な事件に町方は躍起になって探索をしており源さんは多忙の日々。 話は代わって、るいさんが八丁堀に住んでいた娘時代に一緒にお琴を習っていた五井和世さんと再会します。 10年ぶりの再会に、二人の話は楽しかった日々に遡ります。 その恵まれた日々、二人が揃ってお琴のおさらいをする想い出のシーンが挿入されます。頃は春先でしょうか、庭には桃の花が。 るいさんも和世さんも16か17才の娘盛り。 合わせる「六段」の調べ。 ひそかにるいさんに想いをよせる和世の兄兵馬、琴の音につられるように庭先からやって来て、るいさんと目礼を交わして縁先で静かに聞き入ります。 その手には手折った桃の小枝。 時は移り、世が世であれば西丸御書院番の役目を継ぐ筈だった兵馬、短気な性格が仇となり不遇の身。今では悪事に荷担するほどに零落。 東吾さん、源さんに追いつめられた末に遂にはるいさんの小太刀と刃をあわせる羽目に。 一瞬、戸惑った目の兵馬・・・しかし追ってきた東吾の目前で、兵馬の鋭い突きがるいさんに跳ぶ。(ここいらあたりはもうドキドキします。) でも、かねて想いを寄せたるいさんには刃先が鈍って躱されてしまいます。 結末は皆様ご存知の通り。 哀しくも悲惨な終焉です。 「るい、お前って女は、おてんばもいいところだぞ」 ほっとした東吾に言われて、人目もはばからず思わず縋りついてワーッと泣くるいさん。 ここはいつものるいさんですね。 |
さて 今回は「宵節句」からです。 優しいタイトルとは異なって、頻発する凶悪事件と激しい立ち回りでハラハラでした。
でも やっぱり哀しい話で・・・涙。 零落しながらも妹を愛し、若き日の恋心に揺らぐ兵馬を憎めません。兵馬役は寺田 農さん、和世さん役は金沢 碧さん。 それに琴の演奏部分の指導は米川 敏子さんだそうです。不幸せな和世さん、でも後日の物語で明るく出てきましたね。 |
NHK 「夕涼み殺人事件」 by 雪鳥さん | |
「お吉さんを「いやですねえ、いくら夜中だからって、表でそんなあられもない・・・」と慨嘆させた暑い夏の夜の猟奇殺人事件。(さぞかし瓦版は飛ぶように売れたことでしょうね。) 立て続けにおきた三つの事件を追って、東吾&源三郎コンビ。 犯人究明は思いもかけぬ方へ向いて行きますが、すべてを知ったかわせみファミリー一同は事件の根源にあった悪行に怒り心頭。 原作では、「一人の女の生涯を奪って、金でかたがつくと考えている男とその母親に、東吾も源三郎も激しい怒りを感じていた」とあり、TVではここからが見せ場となります。 「行こう!」「行きましょう!」と阿吽の呼吸の二人。 いつもなら源さんと出掛ける東吾に不満顔のおるいさん、この時ばかりは違った。 はやく行ってらっしゃいと追い立てる様相で。 その母親「おきん」がやっている吉原の「松浦屋」に血相かえてドスドスと乗り込んだ東吾に源さん、それに岡っ引の藤吉も一緒。まず、ものも言わずにいきなりピシャツと平手打ちは東吾。(あれ本気みたいだったな。 一の宮あつ子さんカワイソ。) 「おきん! 十何年か前のことだが、オメエ忘れてはいまい! 奉公人「おはま」、テメエのセガレが辱め、テメエそれで金でカタをつけようとしたな。 その罪は軽かァねえぞッ!!・・・」 さらに十手を突きつけて「ヤイッ 神妙にお縄を頂戴しろいッ!」と来たのは言うまでもなく源さん。 歯切れ良い捕り方言葉がポンポンと。 この時は東吾さんも影が薄く、源さんの独り舞台。 |
投稿は4回目になります。 「夕涼み殺人事件」の源さんを取り上げました。いやー まったくカッコいいと言うか さまになってる〜ぅ。 不幸な短い一生を終えた「おはま」の通夜も葬儀も「かわせみ」で。 供養の席でおるいさんは一人残された妹娘の「おたよ」にここで働いてはどうかと優しい手を差し伸べます。 でもやはり生まれ故郷の佃島でしっかり生きていきたいと健気な返事。 題名だけからするとオドロオドロしい感じがしますが、夏の夜に麦湯などを売りながら、ひっそりと下町に暮す何とも哀れな姉妹の物語。 これも涙を誘う一話ではないでしょうか。 |
NHK 「湯の宿」 by 雪鳥さん | |
その湯治宿に、お吉が十六で結婚し、僅か一年後に亭主の清七が死んでしまうまで暮した根津の同じ長屋に住んでいた大工の菊治が、偶然宿を求めてやってきます。
仕事で上方へ行く途中だと。 その夜更け、菊治の部屋で酒を交わしながら二人は昔を懐かしんで語り合います。 清七が亡くなってぼつぼつ十五年になると。 菊治は白状します。 「清七さんが死んだとき、お吉さんとってしまおう かなって。 ・・・でも言えなくて」。 しばし間をおいてお吉は「わたしって男運が悪いんだよ・・・」。 「今からでも遅くないかな?」と菊治は一緒に上方へ行こうと誘います。 が実は、この菊治は江戸で罪を犯し上方へ逃れるところだったのです。それがこの物語本筋の探索にからんで露見し、お縄となる。お吉は「この人はそんな人じゃない」と庇いますが証拠の金が。 「あれは ・・・あれは嘘? 上方へ一緒に行こうって」 「いや 嘘じゃねえ。 嘘じゃねえよ」 肩を抱いて慰めるるいさん、言葉もありません。 「わたしって 兎に角男運が悪いんですよねェ」と泣き笑いのお吉。 エンディング間近かの夜更け、母親の部屋でお吉は寂しげに言います。 当分のあいだ、孫は期待できそうにないと。 その頬には涙が。哀しげに想いにくれるお吉に母のお貞はそっと綿入れを掛けてやる。 |
さて おしゃべりで少しオッチョコチョイで、でもるいさんには忠実な女中頭のお吉さん。
彼女の過去や心情を知る場面は少ない。 でも「湯の宿」では、お吉さんの哀しい心を垣間見せてくれます。 ご存知のように「湯の宿」では、かわせみファミリーが揃って箱根は塔の沢に場所を移しての捕物。 お吉の兄が営む湯治宿が舞台となります。 そして以下は原作に無い挿話なのですが・・・ お吉さんにはとてもつらい箱根への旅となりました。 なお 今は懐かしい伴 淳三郎が昔のお手先としてゲスト出演でした。 あの頃は粒ぞろいのゲストや脇役さんが多かったですね。 |
NHK 「梅一輪」 by さとこさん | |
神田明神でおまさに待ちぼうけをくってしまい、るいの部屋で東吾が暖をとっている。 そこへ源三郎がやってきて、おまさが自首したことを伝える。 やがて源三郎がるいとお吉を口実をつけて遠ざけると、東吾におまさが約束通りに神田明神に行ったことを伝える。 やって来なかった理由を問う東吾に対し、 「東吾さんが、昼間っからるいさんとべたべたしてるから」と言う源三郎。 「バカ、そんなことするもんか」と東吾は反論するが 「いいや。してたっておまさが言ってましたよ〜」とつっこむ源三郎。 そして、源三郎がおまさから預かった梅の枝を渡そうとするが、そこへるいとお吉が戻り、あわてて源さんは枝を袖に隠す。しかし梅のにおいを2人に悟られ、そこへ嘉助までやって来てついには梅の枝を見つけられ、「源さんに好きな人が?」となる。 |
このやりとり、けっこう笑ってしまうシーンです。 |
NHK 「幽霊殺し」 by さとこさん | |
縁側でるいが東吾に、胸の内を涙ながらに打ち明けるシーン。 | その後、どうなっているかは、ご存知の方はご承知の通りです。詳細は恥ずかしくてとても書けません。 このシーンだけでなく、2人のアツアツなシーンは原作以上のような気がします。 ちなみに「幽霊殺し」のラストシーン、原作とは違います。 |
NHK 「湯の宿」 by 雪鳥さん | |
八丁堀屋敷の座敷での場面、島抜けしてどうも江戸へ舞い戻ったと思われる罪人の詮議を、通之進、東吾、源三郎の三人。
そこにお茶を運んできた香苗さまも加わって。 「冬の海、なんで命の危険までおかして島抜けを?」と香苗さま。 東吾さんの考えは、惚れた女が江戸にいて、それの未練が・・・」と。 それを聞いた通之進殿いわく、 「女? いや〜ァ あれから十五年も経ってるんだぞ。 ま 当時二十だったとしても三十五だ。 二十五だったら四十だぞ! 吉原あたりじゃ二十八と言やァそりゃも〜大年増も大年増。 だれが オメェー 四十に近い女に未練なんぞ・・・」 |
声高にそこまで言って、はたと気がつき恐る恐る上目遣いで見上げれば、プーっとふくれた香苗さま。
膨れっ面の河内香苗さん、これまた可愛い。 穏健・慎重派の通之進殿もたまには口が滑って奥方の機嫌を損ねる。 このシーン、原作にはありませんでした。 |
NHK 「御宿かわせみ」 by 雪鳥さん | |
NHK、最初のシリーズでは、通之進殿と香苗様のご夫婦がたまさかに姿を現わして、話しの彩りを勤めてくれました。
いつもどの場面で出て来るか、楽しみにしていたものです。いくつかの話しの中、八丁堀屋敷の座敷で、香苗が通之進の背に灸をすえながら会話を交わす場面があります。 「侍って者はなァ、おう香苗、我慢をせにゃならねえことがあるんだよぅ。 分かるか? ええ 香苗?」とやや説教気味の言葉に、いつもは従順な香苗、この時ばかりは不服で、返事も無く特大の灸を通之進の背に。 「うう〜ッ あつーぅ! なんでオメエそんな大きなやつを。 ク〜ッ!」 「あなた お侍ならば我慢あそばせ。」 |
この場面には思わず笑いが。 東吾に言わせれば”深窓に育って、世間をまるで知らないような、いつもおだやかで、兄(通之進)に甘えているような兄嫁(香苗)が・・・”と「江戸の子守唄」に描写がありますが、そんな香苗様もささやかな仕返しを。 弟思いの通之進(田村高廣)と優しさいっぱいの香苗(河内桃子)、江戸時代の模範夫婦でした。 |
NHK 「江戸の子守唄」 by ちびたん | |
私が一番好きなシーンはNHKのドラマでタイトルはわかりませんが七重さんが東吾さんと決別するシーンです。 | 悲しいのに強がってみせる七重さんに東吾さんが愛着を感じつつ七重さんの未来の幸せを祈るシーンは名場面中の名場面だと思います。 七重役の長谷直美さんがきりっとしたでもせつない娘心を演じていらっしゃいました。また再放送ないかなぁ |
NHK 「七夕の客」 by こーいっさん | |
“るい”との馴れ初めを回想して一人、悦に入っている自分の顔を不思議そうに見つめている“るい”に気づいた東吾が(扇子を振る手も忙しく)照れ隠しのように「かわせみが五年目ってことは、るいとは足掛け四年半か、気づかない中に、るいも随分、古女房になったもんだ」とからかうシーン | 回想シーンの二人の激しい恋(二人共姿が初々しい)と今の落ち付いた二人の生活。その落差があざやかでのどかな夏の昼下がりがそれを一層鮮明にしています。さりげなくこの夫婦の年輪が感じられてなんとなく自分が二人を見守っている様な気分にさせられました。るいが東吾の考えていることにまったく気づいていないところもいいですね。 |
NHK 「女難剣難」 by 夏海さん | |
記憶はややおぼろげなのですが...豪商の娘に化けた女スリが同心の畝様に恋をして、雨の中、橋の上で畝様が通りがかるのを待つシーン。 | そこに通りがかった畝様はさしていた傘を彼女に渡し、自分は濡れて帰るのですが、その後ろ姿がせつないくらい素敵で惚れました。 |
テレビ朝日 「オープニング」 by もとゅさん | |
オープニングのシーンですね。 枯葉舞い散る中、満開の桜の下、そして雪の降る中を、おるいさんが東吾さんのあとに続いて、ふたりで歩いていくシーン。雪の中、東吾さん(村上弘明さん)が振り返るシーン。 |
東吾さん、おるいさんの強い絆、愛情の深さを十分に表している場面だと思います。 テーマ音楽の「ロータスドリーム」もとても良かったです。 実は、私の結婚披露宴の和装入場で、「ロータスドリーム」を使わせていただきました。一生の思い出になりました。 東吾さん、おるいさんは、私の理想の夫婦像でもあるんですよ。 |
テレビ朝日 「オープニング」 by ロータスドリームさん | |
テレビを録画していなかったことをとても悔やんでいます 再放送を待っていてもとても無理そうで残念です 唯一 音楽だけを聴くことはできるのですが 聞くだけでじーんときてしまいます 本当に美しいオープニングでした |
テレビ朝日の御宿かわせみを見て以来すっかり魅了されてしまいました 信じられないほど綺麗な沢口さんでなかったらこんなに心を奪われることもなかったかも知れません |
テレビ朝日 「江戸は雪」 | |
るいが神林家に年始の挨拶に行っての帰り、かわせみの木戸のところでふっと振り向いた時、雪がはらはらと舞い落ちてきたシーン | 何と言っても、沢口靖子さんのるいがうっとりするほど綺麗でした。 神林家で留守番の用人から今年は東吾も見習いに出仕し、後は七重殿と祝言をあげるばかりと聞かされた後だけに、寂しさがにじみ出ているようでした。 |
テレビ朝日 「江戸は雪」 | |
るいは泊まり客の縁談の相手に会って、さんざん意地悪を言われた後、どうしたものか思案しながら歩いていたところ、東吾がるいを探しに来たシーン | 勝ち気なるいは、決して屋敷にいる東吾を煩わせるようなことはせず、黙っている。でもそこは世間知らずのお嬢さん育ち。愛しい恋人の顔を見た途端、思わずすがりついてしまったるいが可愛い。 |
テレビ朝日 「冬の月」 by Naokoさん | |
吉松が鹿島屋の隠居を刺してしまったことでおふきが自分を身を巡る不幸に号泣するところや、義理の息子の身勝手で、本心偽って里へ帰ろうとするおふきに対して、るいがやるせない思いを涙ながらに激しく東吾に訴えるシーンは何度見ても泣けてきます。「世間、世間…。何も悪いことしてないのに、一人でひっそり生きていたいだけなのに…迷惑は誰にもかけないし、誰も困ってなんかいやしない。世間のために生きてるわけじゃないのに……どうして自分の生きる道を自分で決めちゃいけないんですか?どうして?東吾様どうして…?」あー、また泣けてきちゃった。 | るいの複雑な思いが切なく描かれているところでしょうか・・・。おふきさんに対する母親を思うような気持ち。それと、るい自身の今おかれている立場のようなものが見え隠れして、とても切なくなるんです。「どうして自分の道を自分で決めちゃいけないんですか・・・?」私の深読みかもしれませんが、身分のことなどで好きな人ともすんなりは添い遂げられず、一人懸命に生きようとしているおるいさんが、やり場のない思いを自分に激しく叩きつけているようで・・・・・胸が痛くなるんです。 |
テレビ朝日 「新御宿かわせみ」 by Miekoさん | |
オープニングの音楽と鬼ごっこのシーン。 | 「新御宿かわせみ」のオープニングの音楽が好きでした。「御宿かわせみ」の雰囲気をよく表していましたし、おるいさんと東吾さんが子供たちと鬼ごっこするシーンも、原作での子供好きをよく表現しているようで、とても好きでした。 |