アンの愛情の言葉 第41回

『アレグザンダー・ロスを追慕して。一八四○年九月二十二日逝去、享年四十三歳。この碑は、故人が二十七年の間、忠実に仕えし人物が、親愛と感謝の証として建立せり。故人は、その長年の忠節につき、全幅の信頼と愛情を受けるに値する友として、遇(ルビ/ぐう)さる』」

「すばらしい碑文ね」アンは思いにふけりながらしみじみと言った。「これにまさる墓銘はないわ。私たちはみな何かを信じて、何かに仕えているもの。その何かに忠実だったという事実を墓碑に刻んでもらえたら、あとは何も書かれなくてもいいくらいよ。

`To the memory of Alexander Ross, who died on the 22nd of September, 1840, aged 43 years. This is raised as a tribute of affection by one whom he served so faithfully for 27 years that he was regarded as a friend, deserving the fullest confidence and attachment.' "

"A very good epitaph," commented Anne thoughtfully. "I wouldn't wish a better. We are all servants of some sort, and if the fact that we are faithful can be truthfully inscribed on our tombstones nothing more need be added.

モンゴメリ作『アンの愛情』第4章「春の淑女」より
"Anne of the Island" by L.M.Montgomery

9月も終わりとなり、すっかり涼しくなりました。
今月始めは、総勢41名のツアーで、『赤毛のアン』シリーズの舞台をたずねて、プリンスエドワード島州とノヴァスコシア州をご案内してきました。
このメルマガでご紹介しているアンシリーズ第3巻『アンの愛情』の舞台、ノヴァスコシア州ハリファクスにも、読者のみなさまを、お連れしました。

今日の言葉は、大学生になったアンの下宿先の向かい側にある、美しい墓地公園で、アンが見つけた、古風で、しみじみとした墓碑です。
お屋敷の執事、あるいは会社の部下などとして、主人や上司に、長年、忠実に仕えてきた男性ロスさんが、40代で亡くなった。(次へ)
驪次へ麗戻る黎目次戀トップ