ロウバイ

「蝋梅の 香の一歩づつ ありそめし」・・・・汀子

梅が蕾を膨らませてはいるものの未だ開花せず、福寿草がやっと咲き始める大寒の頃、散歩道で芳香につられて見るとロウバイ(蝋梅)の花が満開に咲いている。
英名でウインタ−スウィ−トと呼ばれるように冬に甘い芳香を放つロウバイは真冬の散歩道では貴重な花である。 学名のギリシャ語でも 「冬の花」 と名付けられている。
中国から渡来した為、唐梅とも呼ばれ、梅の名が付いてはいるが、バラ科ではなく、ロウバイ科ロウバイ属の花で、中国名も蝋梅と書き、写真のように蝋細工を思わせる花の様子と梅に感じが似ていることから名付けられたとされる。


ロウバイの花の芯は通常、紫色であるが、写真の様に色の付いていないものはソシンロウバイ(素芯蝋梅)と呼ばれ、又、満月蝋梅等、数種のロウバイがある。
花蕾を陰干ししたものは 「蝋梅花」 と呼ばれる漢方の薬で、解熱、鎮咳、火傷に薬効があるとされ、又、蝋梅から抽出した蝋梅油を使って水虫の薬が作られたりする。
国内の蝋梅の苗木の出荷は埼玉県赤山地区が多く、又、近くの長瀞の宝登山は蝋梅の観光名所で、その意味では埼玉県の代表的な花のひとつである。

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