ビロードモウズイカ

ビロ−ドモウズイカはその大きさと特異な姿で目を引く花である。
日本原産では無い事はその姿からも分かる通り、ヨーロッパ原産の帰化植物で、明治初期、ニワタバコ(庭タバコ)の名で観賞用に導入されたものが野生化し、日本各地の日当たりの良い土手や河原に咲いている。
ヨ−ロッパの地中海沿岸が原産地で、比較的気候が似た北海道や軽井沢近辺の比較的涼しい地方の土手や河原に群生しているが、夏に時々日本最高温度を記録するこの地方の散歩道にもところどころにその2メートル近い巨体を現す。 よほど繁殖力が強いのであろう。
モウズイカは毛蕊花と書き、蕊は雄シベや雌しべの事で、この花のオシベに毛が生えている事から、モウズイカの名があり、薄青い葉に毛が密生した様子がビロ−ド(ベルベット)の布に見えるのでビロ−ドモウズイカの名が付けられた。

ベルベット状のビロ−ドモウズイカの葉

ゴマノハグサ科の花で、早朝に咲き、昼間には上の写真の様に花を閉じている事が多いが開いている時の姿は下の写真のようになかなか豪華である。
別名ニワタバコの名があるが、葉や全体の姿がタバコに似ている事から来ている。
ヨーロッパでは薬効のあるハーブとして鎮静、鎮痛、去痰等にも使われるれるそうである。


その巨体ゆえ、否が応でも目立つ花である。

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