大竹真一:数学が面白くなる 東大のディープな数学

作成日 : 2023-07-20
最終更新日:

概要

「はじめに」から引用する。

この本を手に取られた皆さん、私と一緒に、ゆっくりと、数学の世界を楽しんでください。

感想

次の問題が p.173 にある。1973 年度東京大学理科第1問である。

`S` を中心 `"O"`,半径 `a` の球面とし,`"N"` を `S` 上の 1 点とする.点 `"O"` において線分 `"ON"` と `pi/3` の角度で交わるひとつの平面の上で,点 `"P"` が点 `"O"` を中心とする等速円運動をしている. その角速度は毎秒 `pi/12` であり,また `bar("OP") = 4a` である.

点 `"N"` から点 `"P"` を観測するとき,`"P"` は見えはじめてから何秒間見えつづけるか.また `"P"` が見えはじめた時点から見えなくなる時点までの,`bar("NP")` の最大値および最小値を求めよ. ただし球面 `S` は不透明であるものとする.

本書 p.173 にある問題の解説では、球面は地球、`"N"` は北極でなくて、Nippon、点 `"P"` は人工衛星ですね。とある。一方、「東大の数学入試問題を楽しむ」では、同一問題に対して、 `"O"` は球に見立てた「地球」の中心,球面 `S` は「地球表面」に相当すること,`"N"` は「北極」(north pole),`"P"` は `"O"` を中心として地球半径の 4 倍の半径を円軌道を回転する「人工衛星」を話題とした問題であることが 《見えて》くるはずである。 とある。どちらが正しいかは定かではないが、どちらの解釈でも求める答は同じであるのが数学のいいところだ。

書誌情報

書名 数学が面白くなる 東大のディープな数学
著者 大竹真一
発行日 2016 年 8 月 16 日(初版)
発行元 KADOKAWA
定価 1000 円(本体)
ISBN 978-4-04-600204-4
その他 越谷市立図書館で借りて読む

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MARUYAMA Satosi