小平 邦彦:解析入門Ⅲ

作成日:2021-09-30
最終更新日:

概要

本分冊では、解析入門Ⅱの続きとして、 多変数の関数の続き、積分法(多変数)について述べる。

本書は「岩波講座 基礎数学」全 24 巻( 79 分冊) のうちの第 15 回配本のうちの 1 冊である。

感想

Ⅲまで来ると、「高校数学」ということばはほとんど姿を消す。p.344 で、次のように述べられている。

まず (7.48) を証明する.(7.48) の右辺の積分が閉区域 `K` の面積に等しいことは高校数学では常識であったが, そこでは '面積' の明確な定義はなかった.

「高校までの数学」ということに関しては、p.364 には、次のような説明がある。なお、引用にあたって本書のR という表記を `RR` に書き換えた:

 高校までの数学ではまず平面というものがあって, 平面上に座標軸を定めたときはじめてその平面上の座標系が定まると考えたが, この“解析入門”では平面を直積空間 `RR^2 = RR times RR = {(x, y) | x in RR, y in RR}` と定義したから, 平面 `RR^2` にははじめから定まった座標系 `P = (x, y) -> (x,y)` が定義されている.

厳しさを増していると思う。

数式記述

このページの数式は MathJax で記述している。

書誌情報

書 名解析入門Ⅲ
著 者小平 邦彦
発行日1977 年 11 月 2 日
発行元岩波書店
定 価
サイズA5版 261 ページ から 385ページ
ISBN
その他岩波講座 基礎数学 草加市立図書館にて借りて読む

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MARUYAMA Satosi