第125号(2003年11月)ヘッドライン
- 1881年、天王星発見100周年を迎える
アマチュアの流星研究観測家で、W. ハーシェルの孫・A. S. ハーシェルの良き友人であったW. F. デニングが1881年に発表した、「天王星発見100周年にあたって」の一部を掲載しました。
- 1981年、日本初のハーシェル・ツアー
「今号の注目記事」です。
- W. F. デニング(1848-1931)とA. S. ハーシェル(1836-1907)
W. F. デニングとA. S. ハーシェルの交友関係についての記事です。
- 7フィートハーシェル鏡の複製(3)
金属鏡の復元に取り組む協会会員・大金要次郎さんからの投稿続編です。協会と協会員の活動のページに収録しました。
- ヒリアード博士ご夫妻との20年(5)
木村精二さん(協会代表幹事)の連載です。
- M. ホスキン教授編纂「カロライン・ハーシェルの自叙伝」
M. ホスキン教授は、カロラインが2度に渡って執筆した自叙伝を編纂し、著作を出版されました。
- 虎ノ門天文会館に同人会員を新設
虎ノ門天文会館は、団体維持会員・個人維持会員に加えて、同人会員の制度を新設しました。
- 英国ウィリアム・ハーシェル協会委員会報告より
9月29日の委員会で、2004年3月26日の年次講演会の予定と、バース中央図書館での七宝展の報告がありました。
- 日本ローエル協会第3回大会
10月25日に日本ローエル協会の第3回大会がありました。
- バース大学J. B. バーネル教授来日
パルサーの発見者であるバーネル教授が来日し、講演会・夕食会が行われました。
今号の注目記事
1981年、日本初のハーシェル・ツアー
日本ハーシェル協会は来年の11月に発足20周年を迎える。協会発足の経緯について、今まで協会ニューズレターにはほとんど載っていない。これを機会に少し振り返ってみたい。
1981年というと天王星が発見されて満200年、英国でハーシェル博物館がオープンし、記念事業の講演会や音楽会が開催された。これらに参加するのを目的に、日本からバースとロンドン近辺を旅した二人のアマチュア天文家がある。彼らは帰りの機中でハーシェル一族の業績と生涯を学ぶ組織の結成を夢見た。まず旅行記が「天文月報」(日本天文学会、1981年8月号)及び「星の手帖」(星の手帖社、同年夏号)に掲載された。1年後には単行本「近代天文学の夜明け」(誠文堂新光社、1982年)が出版された。
続いて天文関係の集いや天文雑誌等を通じて上記に述べたような団体の設立に奔走し、多くの支持を得て1984年11月に日本ハーシェル協会(初代代表、須川力)の設立大会が開催され、英国や南アフリカからも祝辞が届いた。日本で初めて天文学者の名を冠した団体の誕生だ。以下、上記二つの旅行記の見出しを紹介する。
- 「天文月報」1981年8月号 『ウィリアム・ハーシェル博物館』 木村精二・斉田博 BAA、JASの記念講演会
- 旧グリニジ天文台の特別展示
- 記念演奏会
- ハーシェルのバースでの生活
- ハーシェル博物館
「星の手帖」1981年夏号 『イギリスにハーシェルを訪ねて』 木村精二 天王星発見200年を記念した天文週間
- シンポジウムを傍聴
- ハーシェルを偲ぶ音楽会
- 生家を訪ねる
※この号は「天王星発見200年を記念して−ハーシェル博物館オープン」のタイトルでカラーページを4ページ充てた。
わが協会20周年企画として、次号から何回かに分けて20年間のツアーや年会など事業活動の写真をカラーコピーで紹介したい。ぜひ写真の提出にご協力をお願いいたします。