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第117号(2002年12月)ヘッドライン

  • 虎ノ門天文会館で春と秋に談話会
     同会館が開催した天文談話会に、日本ハーシェル協会からも会員が出席しました。

  • 「ハーシェルの家 見学ガイド」より(2)
     前号に続き、上記ガイドの紹介です。

  • 3月、英国へお誘い
     2003年のハーシェル・ツアーのお知らせです。

  • カロライン8彗星の七宝作品(4)
     飯沢能布子さん(協会会員)の投稿続編です。協会と協会員の活動のページに収録しました。

  • 七宝「ペガスス座と1790I彗星」、ハーシェル・アーカイブに光彩を与う
     「今号の注目記事」です。

今号の注目記事

七宝「ペガスス座と1790I彗星」、ハーシェル・アーカイブに光彩を与う

木村精二

 石田和子さん(石田・元会長夫人)から、飯沢能布子さん制作の七宝作品「ペガスス座と1790I彗星」を入手して、ハーシェルの子孫であるショーランド夫妻のアーカイブ完成のお祝いとして贈りたいとの申し出があり、9月17日の英国ハーシェル協会の委員会に出席を計画中だった筆者は、この委員会のメンバーでもあるショーランドさんに経過を説明し、その日にバースでお渡ししたいとご都合を尋ねました。(実は、石田さんからアーカイブのお祝いに何かをと1年ほど前にご相談を受け、相当額のキャッシュをお預かりしておりました)。

 ショーランドさんは、委員会には欠席するが七宝作品とは思いがけない贈りもの、9月14日か15日にロンドンでお会いしてはいかが、との提案があったのです。アーカイブの仕事で引き続きお忙しい様子でした。ロンドンで会えるのは幸いと日時場所を指定、さらに贈呈者や創作者でない第三者の気安さで、この作品は「非常な傑作で、他に類のないあなたのアーカイブの一隅を飾るにふさわしいものです」と付け加えました。

 約束の9月14日、ハーシェル・ツアーの定宿ブライアンストン・コート・ホテルでお会いしたショーランドさんはずっしりしたお祝い品に喜び、ちょうど10年ぶりに再会した同行のご令嬢キャサリン・アンさんは有線七宝技術に詳しく、この作品の質の高さに称賛の言葉を惜しみませんでした。最近テート・ギャラリーに職を、グリニッジに住まいを得たとのことでした。いずれグリニッジ天文台を訪ねるときが楽しみです。

 帰国後、ショーランド夫妻から「ロンドンでお会いして、石田さんからの美しい七宝を受け取ったのは素晴らしい出来事でした」との書簡が筆者宛に届きました。石田さんと飯沢さんにも丁重なお礼状が届いたとのことです。

 石田さん、今やペガスス座の本当に優雅な七宝作品がハーシェル・アーカイブの入口に光彩を与えています。贈っていただいたことを大変うれしく名誉に思います。ハーシェル家と日本ハーシェル協会の友情のよすがとなるでしょう。私たちは誇りを持ってこの作品を見ています。

 飯沢さん、優雅な七宝作品をいただいてうれしく名誉に思います。作品に付けられた説明文が大変興味深く、あなたの北海道の描写は正に詩であると思いました。


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