10.日本の四季


日本の四季を表す言葉って、本当にたくさんあります。

前から思ってはいましたが、最近改めて考えたので、書いてみます。



一番好きな季節は、って聞かれたら、たいてい、

「秋」

と答えます。

でも、それは秋が一番体調がいいから。

涼しいし、とってもすごしやすいですよね。

でも、本当は、春も夏も秋も冬も、全部好きです。

春なら、緑がきれい。花が咲く、特に桜!

夏なら雲がきれい。太陽を改めてすごいと思いつつ、セミの声を聞く。

秋なら、紅葉がきれい。食べ物がおいしい。空が高い!

冬なら、雪が降る。枯れ木もまたきれい。息が白い。

そして、考えると、春夏秋冬、以外にも、もっと細かい分け方がありますね。

冬なら、「新春」

お正月ですよね。

そして、「早春」

まだちょっと寒いけど、枝に芽が出つつある感じ。梅の季節くらいかな。

夏なら「初夏」

この言葉、好きです。5月の、若葉が萌えるころ。

ちょっと暑いけど、心地いい風が吹いてきそうな。

「盛夏」

ジリジリと、太陽が照らすイメージ。

ひまわりに、セミの鳴き声、っていう感じです。

「晩夏」

ちょっと物寂しい感じを受けます。

まさに、夏が終わっていく瞬間。

ほんの短い期間なのに、言葉を作っちゃう。日本人ってすてき。

秋は、「立秋」

これは暦でのことで、実際には8月、夏なのですが、

この日を境に、なんとなく、それまでの夏とは違う空気を感じます。

また、この日を境に、”暑中お見舞い”から、”残暑お見舞い”にかわりますね。

残りの暑さ、この表現はとってもわかりやすい。

それから「晩秋」

秋の終わり頃のことですが、秋自体がとても短い季節なので、

ほんの何日かで、冬になりそうです。

そして、冬。

「初冬」

晩秋と隣りあわせなんでしょうね、でも、こっちのほうが寒そうです。

晩秋が茶系のイメージなら、初秋はやっぱりしろ。

枯れ木に残っていた枯葉が落ち葉になる瞬間、という感じ。



他にも、季節の漢字が入っていないけれど、季節をあらわす言葉もありますね。

並べたら、きっとこのページでは足りないでしょうね。

それくらい、日本人の感性って繊細だということですね。

外国でこんなに季節を色々表すというのは聞いたことがないです。

知らないだけかもしれないけれど。

でも、季節がない国だったら、こういう言葉は初めからあり得ないんですもんね。

日本に生まれてよかったな〜、って思いますね、こういうとき。

春はお花見に、夏は高原に、秋なら紅葉狩り、冬はあったかい露天風呂!

季節があるからこその楽しみ。

暑さがあるから、寒いと感じ、寒さがあるから、暑さを感じる。

そのどちらでもない季節を、中間、としないで、一つのものとする。

二者択一じゃないところが日本のいいところ。

でも、その季節感が最近は失われかけている。

夏は暑くなりすぎ、冬は寒くならない。

このまま行ったら、今書いてきた言葉は、死んでしまう。

きれいな言葉を生かすために、もうちょっと地球大切にしたいですね。


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