4.着物ショーに出た!(前編)



このタイトル"着物ショーに出た!"

なんて書くと、

「うそだあ〜」という声が聞こえそうですが、本当です。

そもそものきっかけは、「着物に興味はありますか?」という一通のDMでした。

(うさんくさい?そんなこと言ってたらなんにもできないじゃないっ)

普通の人でも興味あると思うんです、着物ってなかなか着る機会ないし…。

その中でも、わたしは明らかに着物大好き人間だ、と思っています。

なんと言っても大学時代の夢が、"日本全国着物化計画"でしたから…。(あほらしいでしょ?でもホントです。)

まあ、この夢は諦めかけてますけど。(って当たり前だ)

着物が好きになったのは歌舞伎を見始めてから。

歌舞伎を見て、「わたしも歌舞伎役者になりたい」と思ったのですが、

オンナなのであきらめたんですけどね。

(この話しについてはまた次回、「歌舞伎」の回で書こうと思います。)

まあ、そんなわけで着物に興味があったので、そう書いて返信を出したのです。

すると、あれよあれよという間に、’着物ショー’に出られることになったのです。

(注:決してスカウトでもなければサギでもありません。)

着物ショー。

どこかマイナーな響きですけどね、審査員長はあの、梨本さんです。

「恐縮です〜」

あら、びっくり。

それはさておいて、あまり見ることのできないショーの裏側というものを、書いてみようと思います。

(プロの方の出るショーとは違いますけどね。)

まず、当日は朝早ーくに会場に入りました。(場所は羽田のちょっと手前、展示会などに使う所でした。)

するとそこには、驚くほどたくさんの女性が来ていました。

下は高校生、上はお勤めの方まで。皆さん一般の方です。

順番に受付をし、すでにスタンバイしているヘア・メイクさんのいるブースへ行きます。

このヘア・メイクさんたちはプロの方たちです。

(それぞれで20人くらいずついるのです。道具もすごい量!)

なぜかわたしのヘアを担当してくださったのは「先生」と呼ばれているえらい方のようでした。

その方に着物の色柄、背丈を伝え、使うアクセサリーを渡すと、

「何か希望は?」と。

特になかったし、分からなかったので「お任せします」と伝えると、

手際よく、ぱぱぱぱぱっとアップにして、まるでモデルさんのように(この日は1日モデルさん、とは呼ばれているのですが)

仕上げてくれました。

ヘアが終わるとすぐに、手の空いているメイクさんのところへ移動。

ここでも、「希望は?」と聞かれました。

何も考えていなかったので、着物の色を伝えて、あとはまたしてもお任せ。

目の前に広がるたくさんのメイク道具に「うお〜これがプロのものかあ!」と、ちょっとコーフンしました。

口紅だけでも何十色も作ってあるんだよ!すごい。

で、下地、ファンデーションと、ぺたぺた。(塗り過ぎってくらい)

アイメイクはアイシャドウくらいしか使ったことがないので、

アイライナーしかもリキッド&マスカラが出てきたときにはドキドキでした。

初体験〜。

マスカラを塗ると、しばらく瞬きしてはいけないという!

ひー、つらーい。

口紅(リップという感じではないのです)もハッキリとした色を使います。

今流行りのナチュラルな色のものだと、着物に合わないし舞台で見えないらしい。

出来上がりを見せてもらうと、

「うおー、目がでっかい!」

決して近くで見てはいけない。

ふと隣を見ると、女の子が雑誌の切抜きを見せて、こうしてほしい、というようなことを言っていました。

でも、こういうときは、ある程度プロの方に任せるのが良いようです。

ちゃんと似合うように、かつ、舞台栄えするように作ってくれました。

さて、首から上だけ’モデルさん’になったわたしは、次の難関、着物の着付けのブースへ。

ここもすごい。

何十枚かの畳が敷いてあって、そこにまた十数人の’モデルさん’が着付けをしてもらっています。

男子禁制です。

バトルってかんじです。みんな殺気立ってる。

空いたところを素早く見つけて荷物ごと移動。

着付けの人が「じゃあこれ脱いで、これを着て・・・」と段取りよくやってくれる。

そしてここでも、「希望は?」

「あ、お任せします〜。」

すると瞬く間に飾り結びが完成。

隣ではまたしても切抜きを見せている人が…。

その着付けの人は「これ、どうやるのかしら…」と四苦八苦していました。ははは。

さあ、これで準備はできました。

あとはリハーサルと本番。

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