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不用意に飲んだかぜ薬,または,胃腸薬よって,重症の発作が誘発されることがあります. 
薬局で買った市販薬でも起こり得ますし,それと知らずに医療機関で処方される薬でも起こります.  主治医以外の医療機関にかかるときは,注意して,医師や薬剤師に必ず相談してください.  喘息の人が飲んではいけない薬はずいぶんたくさんあるのです. 特にかぜ薬に気をつけてください. 

また防腐剤などの食品添加物も要注意です. そのような患者さま(アスピリン喘息が疑われる患者さま)にはあらかじめ, 主治医から説明があると思いますが,注意が必要です.

インフルエンザなどの感染症にも注意が必要です.
感染症に伴って,それまで安定していた喘息が悪化することはよくあります.  特にインフルエンザについては,予防接種による予防とともに,過労とならないように日常生活に注意することが大切です. もし罹患してしまったときは,はやめの治療を心がけてください.
残念ながら,現在のところ成人喘息を完全に治癒させることはかなり困難です.  しかし,発作を起こさないようにし,日常生活に何ら支障ないように管理することは可能です. 
また早期治療を確実に行うことによってリモデリングの起こるのを阻止できれば喘息自体の治癒も視野に入れることが可能と考えられます.
患者さまはどなたでも,このような良質の標準的治療をうける権利があります.  不十分な治療を漫然と行えば少しずつ病状は悪化し,ついには喘息死につながる可能性もあります. 
日本では,吸入ステロイドの消費量からみて,不適切な治療をうけておれる患者さまが, まだまだ多数あると思われます.どうか適切な治療をお受け下さい.
 

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