2009年度活動報告 ミッション・コンプリート(岩魚放流の任務完了) |
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旭山活動レポート愛読者の皆様!(いないか・・!?)1年ぶりの更新です。今年もいろいろありました。しっかりとレポートいたします。 |
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小屋についたら、すぐに釣り仕度。何と言っても、今回の目標は放流※5。最後にマサヨ姉さんと赤木沢に放流してからもう5年も放流していない。会としてのアイデンティティーを保っていくためには、「何としてもこの辺でやらねば・・。」と思っていた。そこへきて、最強の美人イラストレーター、ヤマケイことK子ちゃんの参戦である。ここでやらねばいつやれる。何せロートル化したメンバーだけでは無理である。若手!?会員のオレですら、腹の出た42のオジサンなのだから・・。 どんどん陽が落ちてくる。イワナは底から次々に浮いてくるはず・・だったが、イメージだけで終わってしまった。以前は夕マズメになると、どこにいたのかと思うくらい沢山のイワナが水面近くに浮いてきて、盛んにライズしたんだけどなあ・・。と思いながら小屋に引き返す。登山客の皆さんは、「こんな短時間で釣れたの?」「いくつ釣れたの?」と生かしビクを覗き込んできたけど、オレは苦笑いをして薬師沢に浸しに行った。集まったイワナは結局・・2匹!!エノさんもデュークも「小さいのはリリースしちゃった・・」※6と言っていたけど、3人がかりとしてはあまりの貧果・・。 エノさんも「昔は、アベレージが8寸で幾らでも釣れたけど・・」と、時の流れを実感しているようであった。 最近は乱獲するような釣り人はほとんどいなくなったと思うけど、釣り師自体は増えている気がするから、沢の小屋周辺から離れた場所に避難したものと思いたい。本当に釣り竿を持った人は増えている。赤木沢を登りに行くパーティーの中の一人は、ザックに釣り竿をつけているもの。できるなら、本流を釣り上がって赤木沢に放流してきてほしいもんだ。赤木沢にも5年入れてないし、そろそろ入れないといけないね。 |
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編集者の勝手な脚注 ※1 かつて一日、束釣り=100匹釣りなど当然と言う凄腕の持ち主、その娘K花ちゃんは親譲りのスタイルと美貌で、芸能デビューの可能性も?。 ※2 旅するイラストレーターやまとけいこのお仕事の一部がwebに、 (http://www1.odn.ne.jp/yamakei/) ※3 川を見るやいなや駆け下りて誰より早く竿を出す所から名が付けられた、妻の○○女教師はもちろん「美人」です。 ※4 例えばご飯が美味しかったら、「ただ今ご紹介にあずかりました、飯美味蔵です」とかミカンが欲しかったら「蜜柑好之助」とか使う。 大変くだらないが疲れている時も頭を使わず理解できるのでそれなりにうける、北野タケシなども多用する。 ※5 狭いエリアで交配を繰り返すと遺伝的に弱くなってしまうので、元の本流エリアから汲み上げ放流することで岩魚の種の強化を図る ※6 小さな2年モノなどは放流に適さないと勝手に思い込んでリリースしたが、事務局長などより2年ものでも十分役割を果たすと指摘された。 |
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〔活動2日目 8/12〕デューク、初放流に挑戦す!
C沢出合で大休止。沢水をふんだんに使えるので「冷水そうめん」を楽しんだ。
調査釣行では、魚影は多からず少なからずということで、資源的には安定しているようだ。最後に放流してから7年ほど経過しているので、今回の5匹が新たな活力となってくれることを期待したい。 |
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〔活動3日目 8/13〕 ハッピーバースデー! 天候不良のため、一日高天原に停滞。子ども達は、小屋のアルバイトやグリーンパトロールのお兄ちゃん達の協力のもと、トランプを自作して遊んでいる。小池さん図柄のジョーカーは秀逸だったが、その後フン失(なぜフンとカタカナ表記なのかは、K花ちゃんに聞いてください。)したのは、残念であった。 この日は、何とマサヨ姉さんの誕生日!(何歳かは本人の為に伏せておく)小屋の香春さんと子ども達でサプライズを仕掛けた。もちろん、オレは事前にサプライズがあることはバラしていたけど、姉さんもまさか高天原でバースデーケーキまで出てくるとは思っていなかったらしい。 いずれにせよ、みんなから愛されるキャラの姉さんならではだね。 大人は一日コーヒーを飲みながら、うだうだと過ごした。高天原で一日うだうだなんて、これ以上ない贅沢な時間の過ごし方だね。贅沢ともったいないは紙一重だけど・・。 |
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〔活動4日目 8/14〕 今年も~雲の平は晴れだった〜
一応、ポイントに到着したので釣り支度をしたものの、やはり6〜7年ほど前の魚影にも型にも恵まれない。そういう意味では、今回の5匹がもたらす影響には大きなものがあると信じたい。ものの本によると、移植した魚は大型化するとともに、強い繁殖力を得るとの論も見受けられるし、そもそも6〜7年前の状況は、そうしてできあがったものとも考えられるからである。 小屋に戻ると、グリーンパトのお兄ちゃん達の出発準備も整い、恒例の「相撲大会」が今まさに始まらんとするところ・・。今年負ければガクは3連敗。薬師沢でもアルバイトをするように持ちかけられているし、何せK花ちゃんの手前でカッコ悪い姿も見せたくないガクであったが、とりあえず、あれだけカメラが構えられている前で小池さんと相撲をとれただけで幸せだろう。グリーンパトのメンバーには、冬に立山山麓でボードのイントラをする予定のお兄ちゃんもいて、下界での再会を約してお別れした。やっぱ、人間は出会いと別れを繰り返して成長していくのだと、夏の終わりにはつくづく思う。 天気は快晴、K花ちゃんに雲の平からの眺望を味わってもらうことにして出発する。峠ではエノさんの方が少し弱気だったが、長い梯子を登り切り、水晶岳が目の前に見え出すとそこは相変わらずのパラダイスだ。心なしかみんな少し元気アップの様子。見晴らしの良い観測所!?で昼食をとるのもいつものコースだ。残念ながら、今年は笠ヶ岳が完全に見えることは無かったが、あれが五郎だ立山だ薬師だは当たり前で、五郎沢、本流、赤木沢だなどと沢まで同定しまうところが、我々の悲しい性だろうか?そして、我々は十分すぎるほど眺望を堪能し、ベースキャンプ地の沢の小屋に向かった。その後に待ち受ける悲劇など、つゆも知らずに・・。途中槍の穂先などに感動しながら・・。 沢の小屋に着くと、エノさんはいつになく「ヤル気」である。といっても、きっと思う存分ロッドを振れなかった自分に対する気遣いであることは痛いほどわかり、恐縮至極である。しかも、釣り人が沢山入っていることから、自分が主張した薬師沢への釣行を、種沢という意識で長い間遠ざけてきたという「禁」を破って同行を承知していただいた。 沢の小屋に戻ると、ちょうどお客さん達の食事が終わった絶好のタイミング。いつものように「アテ」を持って食堂に。これもいつものように、ヤマちゃんに、「水割り用の黄色いポット」を求めると、「何を割るんですか?」 きれいなきれいな星空の元、デッキで子ども達やエノさん、兄さん、姉さんと語らいながら最後の夜は更けていった。
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編集者の勝手な脚注 ※7 この辺り一帯はキャンプ指定地がないが、警備隊やグリーンパトロールの目を盗んでこっそり幕営をする人がいる。 ※8 ホットケーキミックスなど山小屋の貴重な食材を使って手作りされた、結構本格的なケーキであった。 ※9 デポしてあった焼酎は結構高級な銘柄で、色が黄金色であったので、わざわざそれに合わせて焙じ茶に水をいれて微妙な色調整まで行った。 そこまでやるかと言うようなM中熊隊長の手の込んだ手口で、水で割って口にするまで気がつかなかった訳である。 しかし熊とK子ちゃんが先に戻るのに、高級焼酎をデポしておくと言う危機管理意識の欠如が今回の悲劇の原因になったと考えられる。 |
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〔活動5日目 8/15〕エノさん、ごめんなさい いよいよ下山の日。初めて黒部に脚を踏み入れて15年。ここから下界に戻るのも20回を超えているが、毎度毎度センチメンタルになる。来年は来られるだろうか。来年ここに来るまでには、嬉しいこともあるだろうけど、苦しいこと悲しいことも沢山乗り越えなければならないなあ・・なんて。でも、下界の煩わしさがあるからこそ、黒部の有り難みがある。下界で満足しきっていたら、黒部で解放されようなんて思わないもんね。 太郎で昼食の準備をしていると、他の登山客もふり返るほどの大声で「師匠!」と。辺りを見渡すと、愛しいUイチローが・・。デジカメを片手に、「写真を・・」とねだられ、つかの間のアイドル気分を味わう。本当に可愛いヤツだ。姉さんも、久しぶりにあった息子のよう・・。(この際、兄さんと姉さんの養子にしたら・・)イワナの会の将来は是非こいつに託したい。何とか、山岳警備隊への就職を後押ししたい。 ガクは太郎で合流したK子ちゃんとさっさと下ってしまった。エノさんもK花ちゃんと無事下山。我々のミッションは終わった。 夜は熊隊長@M中さん宅で反省会。焼酎を飲み干された恨み辛みを笑いに変えながらの宴会であったが、その罪滅ぼしか、村中さんが前から俺が欲しいと言っていたSAGEのロッド※10を正式に譲ってくれることに・・。セットにしようと思っていたオービスのリールが見あたらないというので、「山行中、エノさんがオービスのリールは沢山持っていると言っていたから、そのうちエノさんからもらいますよ・・」と冗談を言ったら、エノさんが「待っててね。」と席を立ち、その後、「これね・・」とオービスのリールを僕の手に・・。何が何だか分からなかったけど、「ひょうたんから駒」じゃないけど、大変なことになってしまったことは自覚した。 |
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編集者の勝手な脚注 ※10 セージのロッドは日本にあまり出回っていない時代に写真家の高橋K市氏がカナダから持ち帰ったもの。 オービスのリールも最近のモノではなく、かなり以前に英国ハーディ社がOEM生産して、オービスブランドで売り出したもの。 共にブランド名以上に価値があるモノと思われる。 ※11 源流の熊ことM中熊隊長は今回、お茶がわりの缶ビールの他に、隊員が苦労して担ぎ上げたハーディのボックスワインをフルボトル換算で4本中3本飲んだ上に、大量の焼酎を平らげた。 これが本当の岩魚の会の伝説かも知れない。 しかしなんぼほど飲むんやー! |
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(C)黒部源流の岩魚を愛する会 |