2003年第2回活動報告(旭山レポート)
20日 前夜祭
例年にない長雨のため、上廊を断念した我々(高原御大・村中隊長・旭山)は残念会を行うため、20日夕刻に村中邸に集合した。
炭火を囲んでの焼き肉・鮎の塩焼きをする間に続々とメンバーが集結した。前々小屋番の大門さん、前小屋番の吉田夫妻と福ちゃん、獣医さんの池上夫妻、高橋夫人とそのお姉さん、次期当主の正男さん、そして、いつの間にか私はファイヤーマスター、鮎焼き職人となっていた。村中邸に昇殿を許されたのが10:30過ぎ、2度目の蕎麦も尽きていた。
その後は、小池夫妻のドキュメンタリー番組「高天原物語」視聴、みんなで茶々を入れつつ夜は更けていった。
21日 練習
翌21日は御大2人が鮎釣りに出かけたため、自分は常願寺川でフライを振る練習をした。今年3度目の釣りにして初めて黒部以外のイワナを釣った。下界の川の岩魚をフライで釣れるようになるなんて、我ながら大したものだ・・(しかも半分2日酔いで)。と自画自賛して翌日からの入山に備えて昼寝にはいる。
23日 入山
清水さん、超ハイペースで脱落!
6:00すぎに村中邸に集合。清水夫妻と合流。程なく会長、箕浦さんも関西から到着した。
9:00前、登山開始。どこでトレーニングを積んだのか!?清水さんが恐ろしく快調なペースで登っていく。しかし、不安はものの見事に的中し、「アラレちゃん」で30分待つものの清水さんの姿は見えなくなってしまった。息子の所に泊まる口実を作るためにわざとやっているのだろうと思い、先に行くこととする。三角点上のベンチ、五光岩のベンチとこまめに長めの休憩を取るがやはり姿は見えない。どうしても太郎泊まりにしたいらしい。
3:30ごろ沢の小屋に到着。早速放流用のイワナを集めにかかる。下流に下って釣り上がるが、どうもシビアでなかなか出てこない。結局、粘った箕さんが8匹、ボクが3匹、会長は・・。名誉のために伏せておくこととする。放流するには少ないため、翌朝早めに出て、B沢まで釣り下ることとする。
夜は、昨年から3度釣行を重ねている美人さん(婚約者同伴だったが)を会員に勧誘する作戦に出たが、未だ書き込みがないところを見るとどうやら「その気」にはなっていただけなかったようだ。もっとも、普段から我がイワナの会ホームページでの「やりとり」などを見て「???」と思っていたようなので、会長や不良会員のボクのキャラクターを目の当たりにして腰が引けてしまっても無理はないかもしれない。
23日 箕さん初放流!
7:00になっても会長が起きてこない(当たり前のことと言えばそれまでだが・・)ので起こしに行くが、3度声をかけてもぴくりともしない。「ひょっとして・・」と思ったが、4度目にかすかな返事があり、一安心。
8:30過ぎに高天に向けて出発した。A沢付近で分かれイワナを集める。午前中は出が渋く、ボクが5匹、会長が1匹を追加したのみ。結局17匹を小谷まで担ぎ上げることとなった。荻さんから贈られた背負子と村中さんの鮎オトリ用のボックスで随分運びやすくなった気がする。しかし、ボックスに大きく書いてあった「釣乱会 村中」という文字に思わず苦笑する。知らない人だったら、「乱獲者=悪者」と間違うかもしれない。とにもかくにも、無事放流することに成功。箕さんも晴れて「正会員」になった実感を味わわれた様子。その後、上流の探釣を行う。どこまでイワナがついているのかは時間の関係で確認することができなかったが、かなり上流まで生息していることは間違いない。
高天の小屋では、沢の小屋から連絡が入っていなかったようで、突然の訪問に驚いておられたが、「高天原物語」の話題で大いに盛り上がりました。
24日 熊は雲にもいた
6:00すぎ、香春さんの「ご飯ですよ」との呼びかけに「ハイ」と爽やかに目覚める会長。ボクが起こす時とは大違い。しかし、こんなに寝覚めの良い会長を見るのは初めてかもしれない。
8:00まえ、前回同様G沢を下って上流を釣るために雲へと登る。テン場から下り始めること10分ほどしたところで親子連れの熊にばったり遭遇。20mほど先で熊の方が引き返してくれて事なきを得た。しかし、「熊に会ったら目をそらさず」なんてよく聞くけれど、とても冷静ではいられないということがよ〜くわかった。イワナの会に入って熊さんとは随分仲良くしていただいているが、本物には出会わない方がいい。それよりももっとビックリしたのは「もう行ったやろ」と促されて歩き始めた瞬間に、「ウワァー、ホゥー」と会長が後ろから大声を上げたこと。それでなくてもまだ動揺が収まっていないのに、突然大声を出されて2〜3pくらい飛び上がった。寿命は多分、5年半くらい縮まったと思う。
G沢の出合からボクは上流へ、2人は下流へ向かって釣り支度。上流の魚影はバツグンに濃く、各ポイントから必ずイワナが反応した。あまりの反応の良さに50mほどしか釣り上がることができず、下流へと向かう。下流で2人と合流し、AG沢を覗いてみることにした。先月よりも小型化しているのは、増水で本流に下ったからかもしれない。
小屋では、清水夫人が「苦節5年、念願の初ヒット達成よ。」と、満面の笑みで迎えてくれた。ご主人も危うく竿ごと持って行かれそうな「大物」を掛けるなど、大いに楽しんだようだ。今し方到着した榎本さん、岩渕君とテラスで祝宴をあげ、そのまま宴会に突入。今年最後となる夜は楽しく更けていった。
25日 ブルーベリーおじさん
連泊する会長と箕さん、高天に向かう榎本さんと岩渕君に別れを告げ、清水ご夫妻と下山を開始。のんびりと「黒豆=ブルーベリー」を摘みながらの下山となった。ペットボトル一杯の収穫に奥様もご満悦。残りは、西山さんに取っておくことにして、太郎までの道をのんびりと戻った。今回も天候に恵まれ、楽しい山行になったが、先月と言い今月と言い、この天候不良の夏に本当に不思議なくらいの晴れ続きだった。おもうに、きっと大阪に住むというカッパ大明神が雨をそちらに引きつけて置いてくれたのだろう。記して感謝の意を表したい。
2003.7 旭山レポート
2003年臨時活動報告
7/27 前夜祭
隊長宅にて奥さん、高橋夫妻と軽く(?)宴会。締めには今や恒例になりつつある特製「手打ちそば」をご馳走になる。早め(??)に就寝。
7/28
やや(?)酒のダメージは残っているが、好天のため入山を決意。折立〜太郎間をこんなに「きつい」と思ったのは久しぶり。途中何度か下山も考慮するが、ケイピン師匠ほどの「思い切り」が無く、登った距離がもったいなくてダラダラと登る。5時間半かけて沢の小屋に到着。心平さんご夫妻たちとの再会を祝すが、ここでビックリしたのは、K子ちゃんがバイトをしていたこと。入山、前になんの情報も聞いてなかったのに・・・。何でも、3年前にオブザーバーとして岩苔の放流に参加したのを会長・隊長、そして東京から往復車で送迎した西山さんすらすっかり忘れていて気付かなかったとのこと、みんないったい何やってんの??その夜は、再会を祝して旧交を温めた。
7/29
大東新道を登って高天へ。B沢下部が雪渓で危険なため、高巻きルートを通るが、ここがまたひどい道だった。散々バイトをして、どこまで行くのかと思ったら結局B沢上部に出ただけだった。30分以上はロスした気分。ひとりぼっちの大東新道はやはり心細い。ちょっと前にかなり大きな熊を見たとの情報を心平さんから聞いたのでなおのことだった。
IGK谷で、試し釣りをすると、2年前よりは魚が少し減ったようで、しかも若干スレ気味。小池さんの情報でも、時々は釣り人が入っているようなので、今年放流を行うとすればIGK谷がよいように思った。夜は、小池さん夫妻の密着取材をしているという、チューリップテレビのスタッフと宴会。
7/30
午前中雨、昨夜来の降雨で黒部川が10pほど増水しているとのこと。本流を下るのは危険そうなので、雲を経由して沢の小屋に戻ることも考えたが、香春さん、小池さんの勧めもあり、連泊をすることにした。午後には雨が上がったので、再びI谷に。前日は、橋より下流で全くダメだったが、今日は橋から下流の方が出が良かった。やはり、天候や水温などその日の条件によって違うものだと感じた。
7/31
晴天に恵まれ、予定通り雲からG沢を下る。上部は滝が連続し、イワナが走るまで1時間15分の下りを強いられた。今日の目標は、支流の完全制覇。G沢・B沢・GR沢・AG沢でそれぞれ10匹ずつ釣ることがノルマだ。G沢は、前回入ったときが嘘のように魚影が薄い。大きな流木がたくさんあったことから、大きな沢崩れがあったことが予想された。釣り下りであることも、少し難しかった。11匹。B沢は沢が小さいためイワナの型も小さいものばかりだった。12匹。GR沢のイワナは、かなり虐められてスレている感じ、川底の石が白く、白いイワナで出てくるのがよく見えない。7匹。ここからAG沢までは、距離が長く竿を仕舞って遡行に専念するつもりが、所々の絶好ポイントに我慢しきれず時々竿を振る。8匹。AG沢では、野村さんに黙祷しF1まで釣り上がる。リリースする際には野村さんの分身1匹ずつに合掌する。7匹。ノルマには届かなかったが、十分すぎるほど黒部の沢を堪能した1日でした。
8/1
いよいよ下山。第3渡渉点まで登山道を戻り、左俣からY沢に入る。時間が早かったのか、水量が少なかったのか思ったほどイワナは出なかった。太郎でラーメンを食べて折立に戻った。前週に入った川口隊員(川口隊長ってのが昔いたけど・・)から数で100ほど、型で泣き尺との情報を得ていたので、負けず嫌いのボクはそれを上回るように遮二無二竿を振った結果、5日間で118、最大38p弱のモンスターも上げることができた。その場所等は、総会などで個人的に発表したいと思う。これで、次の目標は、東沢または上廊下、そして夢の40pオーバーということになった。しかし、目標を達成してしまうと、張り合いが無くなるのかもしれないので、ゆっくり実現していきたいと思う。
2003年第1回活動報告
7月11ー13日 参加者・・・武田、北村、柏木、吉田、西山夫妻、村中
今回は、昨年亡くなられた野村武さんの遺骨を赤木沢で供養するのが、目的である。
天気予報は3日間とも雨模様で、一時は中止も考えたが、入山日こそ雨風にさらされたものの、土日は日が射す好天となった。
12日9時半、前日太郎平小屋泊まりの3人と合流し、薬師沢小屋を出発した。
水量が多く、何度かの高巻きを余儀なくされた為、赤木沢出合いで早目の昼食とする。
途中でつんできた、ギョウジャニンニクで、西山夫妻が餃子を焼く。出合いになんとも香ばしい薫りが漂う。
今日は、何時になく出合いのプールに岩魚が浮いている。
そこで、会長が自慢のバンブーロッドを振り出すと、次々に入れ掛かり。型も良い。
正直言って、会長がこんなに釣るのは・・・初めて見せてもらった。
mimoさんも釣った。西山も釣った。北村も釣った。熊はバラした。
次々に焼ける餃子の美味いこと!こんな餃子もあるもんだ!プロもはだしで逃げ出すほど美味い餃子を腹いっぱい食べて、赤木沢に向かった。
時間の関係もあり、三段の滝の上部を散骨場所と決め、みんなで合掌をし、野村のご冥福を祈りながら、滝壷に散骨した。
折からの太陽が、沢を明るくあたたかく照らし、私達は暫しそこにたたずんだ。
出合まで戻ってくると、水量が下がっている。
例年ならば、雪解の増水があってもおかしくないのだが。
帰路を半分ほど下ったところで、つり人達は散っていく。
魚影はかなり濃いので、皆は腕が鳴っているようである。
釣果もかなり上がったようで、特にみえちゃんは3匹も釣ったとVサイン。初めてのFlyにしては上出来だ。
夜は、ほとんど貸しきり状態。
小屋のご好意に甘えて、宴会に時を忘れた。
C黒部源流の岩魚を愛する会