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厳原izuhara
(長崎県対馬市)

石塀の武家屋敷町と、貴重な石屋根建築が残る町

対馬の中心となる町である厳原は、宗氏の治める城下町として、鎌倉時代以来の歴史を持つ。江戸時代には朝鮮通信使の中継港となるなど、朝鮮交易の港としての歴史も長い。現在は対馬全体が対馬市という一つの自治体となったが、厳原町の名は区域名として残っており、対馬下島の大部分をその区域としている。

中心地区の市街地には、城下町の名残である石塀が至る所に残る(タイトル、及び二枚目写真)。特に、景観整備が進む中村地区では、武家屋敷町の景観が当時の姿を取り戻しつつある。また、島の西海岸側の椎根地区や久根田舎地区などには、対馬独特の建築である石屋根の倉庫群(左写真)が見られる。

この石屋根倉庫は、他では例を見ない非常に特異なもので、まるで古代遺跡のような趣がある。しかし近年、普通の瓦屋根に作り替えられたものが多く、石屋根のままのものは、もはやきわめて稀少となっている。左写真の石屋根倉庫は大正末期のもので、県指定文化財となっているが、これ以外についても早急に保存手段を講じるべきではないかと思われる。

 

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