日本考古学協会の要望書への安良岡教育長の回答


  1月28日付けで、日本考古学協会が松尾鎌倉市長と鎌倉市教育委員会に「鎌倉市円覚寺西側結界遺構の保存に関する要望書」を提出したことはすでにご紹介のとおりです。
 この要望書に対する安良岡靖史教育長からの回答書を入手できましたので、以下に公開いたします。(市長からの回答は当サイトでも公開済み)要望書は教育長宛のものでしたが、教育委員会の事務担当は文化財部文化財課ですので、実際には文化財課によって作成されたと推測されます。
 内容的には従来の文化財課の見解と相違なく、「史跡に指定されていなければ重要でない=保存価値が無い」というもので、非常に残念な回答です。2月の鎌倉市議会建設常任委員会でも議員より「(洞門・岩塊の価値は学術的な問題であって、)史跡に指定されているか、法によって指定されているかによって、大事、大事でない、などというものではない」という意見が出ていましたが、文化財課の論理でいくと史跡に指定されているもの以外は、歴史的・文化的価値が無いということになってしまいます。
 日本考古学協会は、考古学分野では大変に権威のある学術団体(学会)です。その学術的見地に基づいた要望書は尊重してそれなりに扱っていただきたいと当会は考えます。

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