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キッチン |
吉本ばなな |
唯一の肉親である祖母を亡くした主人公みかげは、
祖母と仲の良かった雄一とその母(実は父親)の家で
同居することになる。日々の暮らしの中、何気ない
二人の優しさに、みかげは孤独な心を和ませていくのだが…。
(文庫本紹介文より抜粋) |
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吉本ばなな。
有名ですよね。超有名ですよね。 いろんな賞も獲っていらっしゃるんじゃないでしょうか。 ベストセラーもたくさんあるんじゃないでしょうか。
この『キッチン』も、すっごい有名ですよね。たぶんね。 だいぶ前の本だと思われますが わたくし、ばななさんの本を初めて読みました…。 そして、本に載ってた写真を見て、オレのイメージとは あまりにもかけ離れたお顔立ちだったもので ひっくり返りそうになりました。 そんなこんなで、いろいろひっくるめて謝っときます。
ごめんなさい。
いやぁ、こんなすばらしい本を 今まで読んでいなかったなんて! いやぁ、友達にこの本を薦めてもらっていなかったら 人生、損してたね、絶対ね! 文章の一字一句に、まったく無駄がないの! そして、なんか伝わってくるんだよね。 登場人物たちの表情や、しぐさや、周りの風景や いろんなものがイメージできるんだなぁ、この文章は。
この本に収められている2つのエピソードの 根底に流れるテーマは「死と生」。 どっぷり暗くて重い、そんな物語になっても仕方ない。 そんなはずなのに、ばななさんの感性にかかると 前向きなんですよねぇ。 暗いのに前向き。重いのに前向き。 後ろ向きなのに、やっぱり前向き。
運命に逆らうでもなく、運命に流されるでもない 自分というものをしっかりと持った主人公たちに オレたち自身を重ね合わせて読めば、 きっと前向きな力を分けてもらえそうな、 そんな一冊だと思いました。
ほかの作品も、ぜひ読んでみたいと思います。 おすすめがあれば、ぜひ教えてください! |
posted on 2003.12.16 |
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