【1998年の日記】


【1998年12月18日】
 今日は、新作の話し合いに行ってきた。
まだ、新作が発売していないのに、進めなくてはならない。
4月発売なので2月上旬には、90%位は形にしないと発売が出来ない状況だ。
次回作も、音声を入れる。そして、歌も入れたいと思っている。
歌は、ヘタウマ路線ではなく、聞かせる路線でやりたい。
ヘタウマも破壊力が凄いのだが、うちは特出した能力があるメーカーではなく、 総合力で売っているメーカーなので、こういう路線では売れない。
完璧な女性の、弱いところを見ると良いと思うが、 完璧にはほど遠い女性の弱いところを見せられても何とも思わないのと同じか。

【1998年12月17日】
他の会社の方とお話しする機会があり、うちの会社の売り上げが好調なのを褒めていただいた。
その後、『どれだけ儲かりました?』と聞かれたので、『外注費とボーナスを沢山払っているので、会社には全然お金ないっす』と言った。 僕だけの力で売れたわけではないので、当然だと思って支払っているのだが、『会社にお金を残すのも、経営の仕事だと思いますよ』と言われた。
確かにそうだが、会社の設立当初から、『ボーナス、もしくはロイヤリティーをしっかり支払って行こう』と考えて、 会社を作ったので、なかなか体質改善が出来ないし、体質改善をして良いかも考えつかない。
うちの会社で仕事をしたスタッフで、ボーナス、もしくはロイヤリティーをもらっていないスタッフは一人も居ない。
ここら辺が、スタッフや外注の定着率の良さの原因だと思うので、ここら辺の体質改善は、自殺行為だと思う。
確かに、決算の時には黒字で結構な金額が残る予定だ。それらは、機材費とボーナスに回そうかと思っている。
しかし、総売上に対する、純利益は驚くほど少ない。
確かに、外注費が会社の圧迫にはなっているが、ユーザーは会社にお金を支払っているわけではなく、作品にお金を支払っている訳だ。
それを考えると、仕方がない問題なのかもしれない。

【1998年12月10日】
 やっと仕事の区切りがつき、少し時間がとれた。
今年は、10月、12月とマスターアップが2度も続き、しかも、両作品とも大幅な軌道修正があったので、とても大変だった。
僕以外の人にも出来る、細かい仕事が沢山あることも多々あったので、総務や秘書が必要かなと思う。
来年は、5タイトルを予定しているので、優先順位が低い仕事は、どんどん他人に任せないとまずいのだが、 そういった、細かい仕事ほどなかなか他人には任せられなかったりする。だが、どうにかしないとまずいだろう。
来年は4月、7月、9月がとりあえずの予定された作品で、4月と9月の作品は、企画をやろうと思っている。
忙しいので、7月の作品は、なるべく他の人に任せてみようと思う。
途中から、僕の『凄い』横やりが入ると、作っている人たちの士気にかかわる。
だったら、4月と9月の作品に、全力を傾けた方が良いだろう。

【1998年11月5日】
 会社で、スタッフのサブマシン(メインがDOS/Vで、サブが98)のPC9821Xa16で、 次回作のスピードチェックをした。
結構、重かったので、怪訝に重い、別のパーテーションへ新しくWin95をインストゥールし直した。
すると、息を吹き返したように、動作が速くなった。体感だと、2倍と言ったところだろうか。
次回作からは、『マシンが重く思われる場合には、Winを再インストゥールすると、 改善される場合があります』と、明記しておいた方が良いだろう。

【1998年11月4日】
 次回作の音声の一部が、データーとして上がってきた。全部だと10時間位もある内の一部だ。
今回の声優陣は、4人ともとてもうまく、16bitのまま、音声のデーターを入れたいと思った。
すると、データー量が、半端じゃなく大きくなる。声をCDへ入れることも考えたのだが、そうするとゲームの操作性に関わる。
ただでさえ、前回からフルカラーオンリーの上、CGの表示には、オーバーラップという、 2枚のCGを表示したまま交換するという、とても重い効果を使っている。
しかも今回からは、半透明機能を随所に使っているので、以前のシステムより若干重くなっている。
したがって、CDへのアクセスはなんとしても避けたい。HDDへインストゥールできる量に納めるたい。 そう考え、音声のために、特別な圧縮ルーチンを作った。
その成果、若干の音質のロスと引き替えに、とても小さくすることに成功した。
しかし、万事がこううまくゆくとは限らない。
今回は、以前から研究していた分野だったので、問題なかったが、今後も、研究にはちゃんと時間を割こうと思った。
最近は、プログラム以外のことに、凄く時間を使っている自分に、疑問を持ち始めている。
 オーバーラップでのCGの表示や、半透明を使ったウインドウなど、今回の作品は、 システムに負担を掛けることをやっている。
もちろん、これらの演出を全てカットすることも可能だが、これらの演出を使うと、 今までの『じわじわ』(略称:おやじ出し)と出てくるCGが、なんだか汚く見えてしまう。
メッセージウインドウも、『メッシュ』でCGが透けるのをみると、フルカラーのゲームならば、半透明を使ってくれと思ってしまう。
これらの演出は、有用だと思うが、ユーザーはどう思われるのだろうか。
 ここで断っておかないが、会社ではちゃんと動作スピードのチェックを行っているということだ。
以前は、Lib30(486DX4)、その次はPC9821La10/S8(Pen100)、 今は自作DOS/V(Pen100+EDO-16M*2+VirageDX)である。
パッケージの推奨環境と、ほぼ同じ物で、毎回チェックしている。

【1998年10月24日】
今日も秋葉へ行った(よくいくなオレ)。この前マスターアップしたソフトが何件かで 完売しているのを見た。やっぱりうれしい。
来年は、5タイトルの発売を予定してはいるのだが、もとかすると7タイトルになる かもしれない。 どちらにしろ、結構な本数なんで、また家に帰る時間が無くなる。体力が続くかな。
それから、今日はHDDを換装したLIB100へ、何本かのソフトを入れた。
シナリオ修正のために、 広辞苑などいろいろな辞書を入れたり、VS6.0を入れたりした。
いままでは、VS97と岩波国語辞典が入っていたので、やっとディスクトップと 同じ環境になった。
それと、先日流通の方とお話ししたのだが、全く他意はなく、こう言われた。
『BPの古くからの外注がゲームを作るときは、過激な物にしないと売れませんね』
ぼくも、薄々感じていたことなので、素直に頷いた。
『ソフト路線の場合は、新しい外注を使った方が売れるんですかねぇ』とため息混じりだ。
うちの次回作は、古くからの外注の原画で、ライトな恋愛シュミレーションだ。
流通の方も、この原画が気に入っているらしいしので、 どうにかヒットして欲しいという気持ちが現れての発言だろう。
そういえば、セールス的に成功したライト路線なゲームは、 僕をのぞいて、独立以後の新しいスタッフで企画/原画/シナリオを行われた物ばかりだ。
古いスタッフで作られた、ライト路線なゲームは、全て採算ラインに達していない。
だから、次回作はヒットさせないと、古いスタッフでライトな作品を作った場合、 今後は販売側から敬遠される可能性がある。頑張らなくては。

【1998年10月23日】
今日は、この前マスターアップしたソフトの発売日。
秋葉へ行って、売れ行きを見たら、予想以上の売れ行きで嬉しい。
話は変わって、次回作が忙しい中、2本のソフトの企画作っていかないといけないのだが、 最近は気力が充実しているので、睡眠を削ってもっとイケルとか思ってしまう。
しかし、会社に詰めっぱなしになっているので、遊び道具が少女漫画位しかなく、 気分転換が出来ない。バイクでも乗ろうかな。

【1998年10月20日】
今日も、年末に出るゲームのシナリオ部分の加筆修正中。
その合間に、ちょっとだけプログラムを組んだが、ほんとにちょっとだけだ。
と言うわけで、今日も書くこと無し。

【1998年10月18日】
ただ今、年末に出るゲームのシナリオ部分の加筆修正中。
企画の奴とプロデューサーの僕は当然やるべき仕事なのだが、 全く関係ない奴まで、駆りだされる次第。
雰囲気やニュアンスを壊さずに行わなければならないので、ちょっと面倒。
しかし、やればやるほど完成度が上がっていくので、面白みのある仕事だ。

【1998年10月16日】
商工会議所へ行った。墨田区の商工会議所なので、某デパート?の上の階なのだが、 何階かわからなかったので、そのデパートで車を整理していたおじさんに聞いた。
「それなら、こっちの出口じゃないよ。駅の向こう側の出口だよ。」と言い切られた。
移転したのかな? と思い、ビルの上の方を見たらちゃんと看板が出ている。
知らないんだったら、言い切らないでね。

【1998年10月15日】
次のゲームのプログラムを組み始めた。
簡易的に、キャラクターと背景にアンチを掛けてくれるルーチンが、 思った以上に効果があったので、これを使うことを決定。
明日も、商工会議所へ行かなくては。刻々とマスターが近づいてくるのに~っ

【1998年10月14日】
今日は、会社のためにフォトショップ4.0を買った。
今までプログラマーは、フォトショップLEで我慢していたのだが、 LEには付いていないレイヤー機能が必要とのことで、 5本目のフォトショップを買うことになった。 (ちなみにうちには、グラフィッカーは4人しかいない。)
5.0が出ている今、なぜ4.0かというと、無償バージョンアップが付いて、 15,000円も安かったからだ。
バージョンアップの狭間にアドビ製品を買うと、得なのは前々から知っていたのだが、 これだけ差が出ると、なんかうれしい。
あと、DISKEEPERとロジクールのCordlessWheelMouseを買った。
いままでServerのマウスは、同じロジクールのCordlessMouseManPro2を 使っていたのだが、反応が悪いのでMSの新しいホイールマウス(なすびじゃなくって、小振りな奴) を買った矢先だったのだが、新しく買ったCordlessWheelMouseはとっても反応が よくて、満足した。

【1998年10月12日】
今日は、紅茶の専門店に行った。
ぼくは、ごくごく紅茶を飲むので、ミルクティーが好きだ。昔、コーヒーをがぶがぶ飲 んでいたときには、結構気分が悪くなったりしたものだが、紅茶だとスッキリしていて、 いい感じだ。

【1998年10月9日】
今日は、会社のプリンターを買った。
A3でDPIがリアル1200のキャノンのLBP840だ。
これで97800円(税抜)で買えたので、「安いなっ」と思われると思うが、拡張メ モリーが専用メモリーで、40000円もする。
しかし、リアル1200は凄い。会社のGP215Fという、デジタルコピー&FAX &ネットワークPSプリンタという複合機の凄い奴が(もちろん値段ももの凄い)、全 く歯が立たないくらいに凄い。
会社には、レーザープリンタが3台(1台は複合機でPSだから、全く別格だけど)あ るけど、あんまり印刷精度は気にしない僕が見ても、違いがわかるほどだ。
複合機はA3で600DPI、もう一台のはA4で600*2400DPIなんで、そ んなに違わないだろうと思っていたんだが、ダントツにきれいでスピードも凄く速い。
これで消費電力も小さいし、スタンバイからの復帰も早い。もちろん、筐体もでかいが、 どうにか置く場所も確保したので、問題なし。

【1998年10月4日】
昨日寝たのが遅かったんで、今日起きたのが午後4時。セレロン300AとBH6を買 いに行こうかと思っていたけど、やめやめ。その後、腹が減ったので、モスバーガーで 夕御飯を食べた。
掃除の続きをしようかと思ったけど、何からやったら良いか、わからなくなるほど荷物 が多いので、とりあえずデーターの整理をすることにした。

【1998年10月3日】
9/29に、10月23日発売のゲームの仕事が終わったんですが、今度は会社の引っ 越しで忙しい日々が・・・。
サーバーを100base+スイッチングハブへパワーアップしたり、無停電電源を増 やしたりしたら、いつの間にかに5日間もたっていた。
それなのに、まだ引っ越しが終わってない~っ。そのうえ、細かい会社運営上の問題も、 色々ある。 細かい仕事をなるべく早めに終えて、年末発売のソフトの制作に掛からないと、残り4 5日間では、プログラムが作れない~っ。
こんな調子では、いつになったら家に帰れることやら。



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