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No.136 流石山 |
早朝我家を出発して、沼原湿原まで歩いたあと、三斗小屋温泉に泊って流石山(1813m)に登りました。流石山ではは、爽快な尾根歩きを楽しみました。 日時 2010年(平成22年)8月31日(火)〜9月1日(水) 天候 8月31日 晴後曇 9月1日 晴 同行 なし 8月31日 所要時間 ロープウェイ山頂駅(9.25) ←35分→ (10.00)牛ヶ首(10.15) ←15分→ (10.30)日の出平(10.45) ←1時間5分→ (11.50)三斗小屋温泉分岐(12.00) ←20分→ (12.20)沼原湿原で昼食(13.05) ←35分→ (13.40)三斗小屋温泉分岐(13.45) ←1時間→ (14.45)牛ヶ首分岐(14.50) ←45分→ (15.35)峰の茶屋分岐(15.35) ←20分→ (15.55)三斗小屋温泉 9月1日 所要時間 三斗小屋温泉(7.10) ←1時間5分→ (8.15)三斗小屋宿跡分岐(8.20) ←45分→ (9.05)大峠(9.15) ←1時間30分→ (10.45)流石山で昼食(11.25) ←50分→ (12.15)大峠(12.15) ←40分→ (12.55)三斗小屋宿跡分岐(12.55) ←1時間20分→ (14.15)三斗小屋温泉(14.25) ←55分→ (15.20)避難小屋(15.20) ←20分→ (15.40)峰の茶屋(15.40) ←35分→ (16.15)ロープウェイ山麓駅 山行概要 8月31日 那須ロープウェイ山頂駅〜沼原湿原〜三斗小屋温泉
今日は沼原湿原まで行った後、三斗小屋温泉に泊る予定です。牛ヶ首で一息入れた後、日の出平に向かいました。日の出平までは登りになりますが大した登りではありません。あっという間に着いてしまいます。今日は歩き始めた時からそうだったのですが、なんとなく歩くのが億劫で、日の出平に着いた時も、沼原湿原へ向かうか、引返して三斗宿温泉に向かうか決めかねていました。ここにある休憩用のベンチに座ってしばらく逡巡していると、南月山の方から来た私と同年輩の夫婦連れのパーティが沼原湿原の方へ向かったので、このパーティーに引きずられるような気持ちで沼原湿原へ向かいました。 潅木の中の道を歩き始めるとすぐ沼原3.7kmの標識が目の前に現れました。沼原湿原まで思っていたより、距離はありそうです。と、思って歩いていると、先ほど私の前を歩いて行った夫婦連れのパーティーが引返してくるのに出会いました。沼原湿原は随分遠そうなので引返す、とのことです。この夫婦とすれ違ったすぐ先で、目の前が開け、沼原調整池が見えました。その右隣に沼原湿原と思われる、草原が広がっています。確かに随分遠くの方に見えます。しばらく左手が開けて、見晴らしが良いのを幸いに、どんどん歩を進めました。トラバース気味の道が終わると、落葉樹林の中へ入ります。道は荒れておらず歩き易い道が続きます。ガイドブックでは、「樹林帯、急坂連続」、とあったのでいつ現れるかと思いながら歩いているうちに、三斗小屋温泉分岐に着きました。拍子抜けです。 三斗小屋温泉分岐で一休みしていると、沼原湿原の方から大きなザックを担いだ男性のソロの登山者がラジオを鳴らして歩いて来ました。なんとなくとっつきにくい感じの人だなと思っていると、相手もそれを察したのか私の方をじろっと一瞥して三斗小屋温泉の方へ歩いて行きました。この登山者を見送って、沼原湿原へ向かいました。緩い下りを進むと、駐車場と沼原湿原の分岐が現れ、更に緩い下りを進むと、木道が現れ、その先に東屋が見えます。岩原湿原に着きました。 12時を過ぎていたので、この東屋で昼食にしました。湯を沸かしてラーメンを作りましたが、昼食にラーメンを食べるのは樽前山以来で、久しぶりです。沼原湿原には随分人が来ており、私が昼食を食べている間も目の前を多くの人が通り過ぎて行きました。昼食を終え、私も木道を歩いて沼原湿原の中へ入りました。ここは、乾燥化が進んでいるようで、湿地は見当たりません。湿原というよりは普通の草原と言った方が良いように感じました。木道の上をざっと歩いて、三斗小屋温泉に向かいました。 先ほど日出平から下ってきた三斗小屋温泉分岐まで後戻りし、先へ進みました。三斗小屋温泉分岐を過ぎると急な登りがしばらく続きます。ガイドブックにあった、「樹林帯、急坂連続」、はこちらの間違いのようです。急坂をひとしきり登ると道は緩い単調な登りに代わります。しばらく歩くと姥ヶ平下0.5kmと表示した標識が現れ、更に歩くと茶臼岳が見え、道が下りに変わった先が牛ヶ首分岐でした。三斗小屋温泉へは、ここから更に下ります。フラットになった道をしばらく歩くと沢に掛けられた小さな端が現れました。この橋を渡って急な道をよじ登り、少し歩いたところで峰の茶屋〜三斗小屋温泉の道に突き当たりました。ここまで来ると三斗小屋温泉まで、あと僅かです。 歩き易くなった道を急ぎ足で歩き、三斗小屋温泉の大黒屋に午後4時ぎりぎりに到着しました。宿について宿帳に記帳し、部屋に案内してもらいましたが、前回泊った時の隣の部屋でした。汗でぐしょぬれの衣服を脱いで宿の浴衣に着替え、早速温泉に浸りました。大げさな言い方をすれば、まさに至福のひと時です。今日の泊り客は、私以外には若い男女のカップル一組だけで、静かな夜を過ごすことができました。 9月1日 三斗小屋温泉〜流石山〜那須ロープウェー山麓駅 朝食は午前7時と昨日言われましたが、午前6時40分頃用意をしてくれました。朝食を食べ、支払いを済ませて大黒屋を午前7時10分に出発しました。 ![]() 一息ついたところで流石山へ向かいました。大峠から流石山の頂上まで標高差は350mあります。歩き始めは上の稜線が見えませんが、振り返ると那須の山々が良く見えます。一昨年、茶臼岳から甲子山まで歩いているので、ピークの山名は殆ど総て分かります。登山道は笹原の中なので陽射しをさえぎるものは何もありません。かんかん照りの中で時折吹く風が実に心地よく感じます。やがて、最初見えなかった流石山へ続く稜線が見えるようになり、登りが緩くなって、稜線の端に立ちました。もう大した登りはありません。流石山の頂上まで周りの景色を楽しみながら歩きました。 流石山の頂上には午前11時前に着いたので、持参した菓子パンをのんびり食べて昼食にしました。そよ風が吹いていて、火照った体を冷してくれます。気持ちの良いひと時でした。食事が終り、写真を写し、下山の途につきました。今日はまだ時間に余裕があるので、大峠までのんびり下りましたが、これが大誤算でした。大峠から三斗小屋温泉まで、来る時は休みを入れて2時間弱でしたから、帰りは1時間半でおつりが来るだろうと考えていたのですが、2時間かかりました。途中で気がついて歩くペースを速めたのですが後の祭りです。午後4時35分にロープウェー山麓駅を発車する最終バスが気になりだしました。 三斗小屋温泉で飲み水を補給し、一息入れて峰の茶屋へ向かいました。沼原湿原への分岐、延命水までは、ほぼ思惑通りの時間で歩けたような気がしましたが、次の避難小屋がなかなか現れません。目の前に避難小屋が現れた時はホッとしました。しかし、峰の茶屋が建っている茶臼岳と剣が峰の鞍部はまだ随分上の方です。写真を数枚写して先を急ぎました。避難小屋の少し先で樹林帯を抜け、赤茶色の山肌の中の道を歩きます。フーフー行ってここを登りきり、峰の茶屋へ着いて、時計を見たと時はホッとしました。ロープウェー山麓駅を発車する黒磯駅行きの最終バスまで約1時間あり、急いで下れば間に合いそうです。幸い足には来ていません。誰もいない登山道をロープウェー山麓駅まで急ぎました。 流石山が私の記憶に残ったのは一昨年、那須連峰を縦走した時、三本槍岳でこの山を見たときです。草原の中を、歩くと気持ちの良さそうな登山道がずっと続いているのが印象に残りました。実際に歩いてみて、予想通りの気持ちの良い山歩きを楽しめました。できることなら、三斗小屋温泉にもう一泊して、大倉山までのんびり歩いても良いような気がしました。 三斗小屋温泉〜流石山は歩く人が少なく、しかも沢を何本か渡るようなので、熊よけのためにいつものラジオに加えてカウベルを鳴らして歩きました。カウベルを鳴らしながら長く歩くのは今回が初めてです。多分行き交う登山者はいないだろうと思っていましたが、流石山からの下山時に大峠で少し先行して三斗小屋温泉の方へ歩いて行くペアーの登山者を見かけ、峠沢で休んでいるこのペアーの登山者に追いつきました。簡単な挨拶しかしませんでしたが三本槍岳から下ってきたようです。 「山の花」に写真を収録した花:ベニノリウツギ、サワギキョウ、キンミズヒキ |
8月31日 那須ロープウェイ山頂駅〜沼原湿原〜三斗小屋温泉 | |
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牛ヶ首 白いガスが吹き上げている、茶臼岳が目の前聳えている ベンチが多数設置されており、見晴らしの良い絶好の休憩場所 |
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牛ヶ首からの流石山 隠居倉から延びている稜線の向うに流石山が見える ここから見る流石山は随分高い山に見える |
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茶臼岳 牛ヶ首から日の出平への登りの途中で後ろを振り返ったら、牛ヶ首から見た茶臼岳とはだいぶ姿の違う茶臼岳が眺められた |
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日の出平 ここで南月山へ向かう道と沼原湿原へ下る道が分かれている 沼原湿原へ向かう道には休憩用のベンチが設けられている |
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![]() 日の出平から歩き始めるとすぐこの標識が現れた 沼原湿原までの距離標識はこのあ時々現れる |
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沼原調整池 沼原調整池が見えると、しばらく開けた山の斜面を歩く ただし、木の根などが出ていてそれほど歩き易い道ではない |
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沼原池が見えるとしばらく、見晴らしが得られる道を歩く |
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樹林帯の中の道 上の写真の開けた斜面の道が終わると樹林帯に入る 最初は笹と潅木が疎らに生える日当たりの良い道が続く |
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三斗小屋温泉分岐 日の出平を下ってくるとここで道に突き当たる 写真左方向が沼原湿原、右方向が三斗小屋温泉、手前方向が日の出平 |
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![]() 両方ともここから1kmと表示されている 沼原湿原へはここから緩い下りの道が続く |
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沼原湿原 休憩用の東屋が立っており、湿原の周囲には木道が設置されている 沼原池まで車で来たと思われる人達が沢山来ていた |
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沼原湿原 乾燥化が進んでいるのか、湿原というよりは普通の草原と言ったほうが良い 花は幾つか見かけたが、思っていたほどは咲いていなかった |
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姥ヶ平下の標識 この標識の姥ヶ平下はこの先の牛ヶ首分岐だろうと思って歩いたが、ここから牛ヶ首分岐まで15分かかった |
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牛ヶ首分岐 導標が4〜5本立っていた ここだけなんでこんなに沢山導標が立っているのか良く分からない 上の写真の標識にある姥ヶ平下は、ここを指していると思われる |
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橋 上の写真の牛ヶ首分岐から道は下りになり最下点にこの橋がある この端を超えると急な登りがあり、その先が下の写真の峰の茶屋分岐 |
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峰の茶屋分岐 写真左方向が三斗小屋温泉、右方向が峰の茶屋、手前方向が沼原湿原 |
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三斗小屋温泉 大黒屋と煙草屋の2軒の宿が営業している 煙草屋は露天風呂が売りだが、私はまだ大黒屋にしか泊ったことが無い(と言っても今回が2回目) |
9月1日 三斗小屋温泉〜流石山〜那須ロープウェー山麓駅 | |
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![]() 山小屋ではなくあくまで旅館 宿帳に記載し、支払いは出発時 料理は部屋まで運ばれ、浴衣とよく干された布団がありがたい 右の写真は朝食でお膳に載せて運ばれてくる |
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三斗小屋宿跡分岐 大黒屋から登山道へ入るとすぐこの分岐が現れる |
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流石山の稜線 三斗小屋宿跡分岐を過ぎて道が下りになると大峠から流石山へ続く稜線が見える |
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登山道 樹林帯の中だが落葉樹が多く、比較的明るい樹林帯の中を歩く |
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登山道 下の三斗小屋宿跡分岐に近くなると道の様子が変わり、昔の街道跡のような感じになる この道の感じは三斗小屋宿跡分岐の先の峠沢近くまで続く |
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三斗小屋宿跡分岐![]() 導標の大峠方向の表示は消えている |
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峠沢 三斗小屋温泉から歩いてくると3番目に渡渉する沢 この沢を越えると大峠の登りが始まる 下山時、ここで男女二人組みのパーテイーが休んでいた 靴を脱いできもちよさそうに足を沢水につけていた |
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大峠 お地蔵さんなどが祭られているが、なんとなくさびしい感じのする峠だった 背景は流石山の稜線へ続く斜面 |
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流石山への登り 写真のような笹原の中を歩く 見晴らしが良く、時折吹いてくる風が気持ちよかった |
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茶臼岳と朝日岳遠望 流石山へ続く斜面を登っていて振り返ると眺められる 写真中央の尖ったピークが朝日岳、その右隣のピークが茶臼岳 |
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三本槍岳 大峠から山頂へ続く稜線上の登山道が良く見える |
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旭岳と須立山 一昨年の山行を思い出した 道が分からなくなったり、甲子山から甲子温泉までの長い下りにうんざりしたが、今となっては懐かしい |
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稜線 草原の中の道が続いている 多くはなかったが、秋の花が咲いていた 奥の右端のピークが流石山の頂上 |
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流石山頂上付近 草原の中に殆どフラットな道が続いており、見晴らしも良いので気持ちよく歩ける |
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三斗小屋温泉 流石山の稜線に出ると三斗小屋温泉が眺められる この写真は頂上近くで写した 手前の大きな屋根が大黒屋、奥の棟が煙草屋 |
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流石山頂上 大倉山の方向は開けているが、他は丈の低い木が生えていて見晴らしは今一つ |
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流石山頂上から大倉山 大倉山方向に歩くと気持ちの良さそうな登山道が続いている 写真右手のピークも流石山で、こちらの方が私が休んだピークより高いことに帰宅して気がついた そう足繁く来ることはない山なので、登っておけばよかったと思ったが、後の祭り |
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![]() 飲み水としては十分な水量の水が筧から流れ出していた |
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![]() 上の写真の延命水から、私の足で25分ほどのところにある 目の前に茶臼岳が見える 時間がなかったので中はのぞかなかった |
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峰の茶屋 ここに着いたのが午後3時40分 さすがにこの時間では、人影は全く見当たらなかった |
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ロープウェー山麓駅 黒磯駅行きのバスが既に着いていた ここに着いてからバスの発車まで20分ほど余裕があったので、バス停の脇のベンチで休んでいると運転手に声を掛けられたので、しばらく取り留めの無い話をした このバスに乗った乗客は私を含めて3人 |