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No.66 早池峰 |
花巻温泉郷の一つ、大沢温泉まで行く機会があり、ついでに早池峰(1914m)まで足をのばしました。紅葉の中の静かな山歩きを楽しめました。 日時 2005年(平成17年)10月18日(火) 天候 晴一時曇 同行 なし 所要時間 河原坊(6.35) ←1時間10分→ (7.45)コメガモリ沢別れ(7.50) ←1時間→ (8.50)打石(8.50) ←50分→ (9.40)早池峰頂上(10.00) ←50分→ (10.50)五合目御金蔵(10.50) ←30分→ (11.20)昼食(12.00) ←5分→ (12.05)1合目(12.05) ←20分→ (12.25)小田越12.30) ←35分→ (13.05)河原坊 山行概要 前日の午後、岳の集落まで車で入り、岳の民宿に一泊しました。
朝食は午前6時とのことでしたが、6時前に準備ができていました。山では、朝が早いのは助かります。準備は前夜のうちにすっかり終わっていましたので、朝食後すぐ出発しました。岳から河原坊まで、車で15分ほどで、折からの紅葉のトンネルの中を走りました。河原坊の駐車場には、車が数台止められており、1台を除くと人は乗っていません。既に山に登っている人達がいるようです。 河原坊から、紅葉の盛りを過ぎた落葉潅木の樹林帯をしばらく歩くと、やがてコメガモリ沢の最初の渡渉地点に行き当たります。桟道などは架けられておらず、流れの中の飛び石伝いに歩きます。今はたぶん渇水期だと思われますので、水量はさほどではなく、靴をぬらしませんが、増水期は靴をぬらすかもしれません。このあと、しばらく渡渉を繰り返しながらコメガモリ沢沿いに歩きます。数えてみたら4回渡渉を繰り返しました。やがて頭上の視界が開けてきて、早池峰の頂上の稜線が見えるようになり、コメガモリ沢の左岸に渡って、沢沿いの道が終わりました。今度は早池峰の頂上から延びている稜線の上を歩くようになり、視界が開けます。稜線に出てザレた道を少し進むと、岩場の急坂が始まりました。 予想通りの急坂ですが、無人、且つ道が乾いていて、自分の好きなルートをスリップの心配をせずに歩けますので、歩き難さは感じませんでした。打石、千丈ケ岩、固定鎖場と過ぎ、急斜面を直登してきた道が少し右へ巻き気味になり、目の前の岩の壁を越えたら、頂上の広場に出ました。頂上は無人で静まり返っています。頂上は周りを大きな岩で囲まれており東側を除くと見晴らしがありません。頂上から少し鶏頭山側に歩いて、周りの景観を楽しみました。この日は、晴れていましたが、もやがやや濃く立ち込めていて、あまり遠くまでは見えません。更に岩手山の方向は雲が多く、山は見えません。河原坊や小田越の南面は露岩が目立つ急斜面ですが反対側の北面は緑に覆われたなだらかな斜面が続き、いかにも陸奥の山といった感じです。無人の中でしばらく景色を楽しみました。いつまでいてもきりがないので、適当な時間を見計らって、下山の途につきました。 下山路は小田越ルートを取りました。頂上から避難小屋の脇を抜けて少し進み、木道を過ぎると登りと同じような岩場の急坂が始まります。岩場の途中にかけられた鉄梯子を過ぎると道は緩やかになり前後左右の視界が開けますが、やがて五合目御金蔵と表示された標識のところから再び岩場の急坂が始まります。このあたりまで来ると、結構足にきており、ちょっとしたことでバランスを崩し、転びそうになります。疲労も少々覚えてきたので、岩場の終点近く、樹林帯が始まる少し手前で昼食にしました。湯を沸かしてカップ麺とインスタントの味噌汁を作り、昨日コンビニで買ったおにぎりを食べました。日向ぼっこ ![]() 早池峰は百名山の一つで、人気のある山ですから、夏のシーズンはずいぶん混むようですが、今頃になるとさすがに登る人は多くありません。それでも、この日は平日にもかかわらず、山中で10人ほどの登山者と行き交いました。いずれも私と同年輩の中高年者です。早池峰は急坂が特徴ですが、あまり大きな山ではありませんので、河原坊や小田越まで車で入れば、比較的手軽に登れる山だと思いました。 岳の集落から小田越までの県道沿いは、紅葉が見ごろを迎えていましたが、登山道は少し登ると紅葉の盛りは過ぎていました。ここの紅葉は全般的に控えめな感じで、圧倒されるような感じは受けません。なお、小田越側の登山道は針葉樹林帯の中にあるため、紅葉は楽しめません。 花 花はすっかり終わっていると思っていましたが、河原坊ルートでは盛りを過ぎたナンブトウウチソウが、また小田越ルートではミヤマキンバイが季節外れの花をまばらに咲かせていました。 |
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岳の集落 戸数10戸ほどの、小さな集落 大迫町の方から登ってくると、手前に駐車場が2ヶ所あった 道路(県道25号線)はここまでが2車線で、ここから先は1車線になるが、完全舗装で、通常の林道などと比べれば格段に走りやすい道である |
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早池峰神社 岳の集落のちょうど真ん中にこの入り口がある 割合大きな神社で、この奥に大きな社や神楽を舞う舞台などがある |
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河原坊の早池峰登山口 大きな導標が立っており迷うことはない |
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コメガモリ沢 河原坊から登ってきて、最初の渡渉地点 この後、3回コメガモリ沢を渡渉する いずれも桟道などは架けられていない |
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コメガモリ沢の上流部 頭上の視界が開け、稜線上に伸びている登山道がよく見える この辺りまで来ると紅葉というより、色あせた枯葉が目立つようになった |
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コメガモリ沢の別れ付近 登山道はここから沢を離れて、山頂まで稜線上に続いている 登りはここからきつくなる |
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打石 標識には山頂0.7km、河原の坊1.9kmと記されている 私はここから頂上まで、写真を撮りながらではあるが、小一時間ほどかかった |
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千丈ケ岩 標識には山頂0.4km、河原坊2.2kmと記されている ここまで来ると、頂上まであと僅か |
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固定鎖 千丈ケ岩の少し上にある この鎖場は、巻き道があり、鎖を使わなくても乗り越えることができる |
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頂上直下 写真上部の岩峰群の向こう側が頂上の広場 この辺りで登りは少し緩くなる |
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早池峰山頂 東側を除くと、この広場から景色は眺められない それほど広い広場ではないので、シーズン中は人であふれかえるのであろう |
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早池峰山頂付近から鶏頭山方向 遠景の左側のピークが鶏頭山 鶏頭山までしばらくは気持ちのよい尾根歩きができそうである |
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頂上の避難小屋 山頂側からは2階部分しか見えないが、反対側に回ると、2階建ての大きな避難小屋 中はきれいに片付けられていた |
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頂上付近の木道 頂上直下にこのような木道があるとは夢にも思っていなかった 夏は高山植物がたくさん生えていそうなところ |
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鉄梯子 この2列の鉄はしごの下に、もう一つ鉄梯子がある 写真では垂直に近く見えるが、実際はそれほど急傾斜ではなく、恐怖感は感じない |
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小田越ルート 鉄梯子の下から五合目御金蔵の間は、僅かの間であるが、草原状のなだらかな尾根の上に道が続いている |
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五合目御金蔵 小田越から登って来て、ここまで来ると前方の視界が開け早池峰の頂上が見えるようになる(上の写真参照) |
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一合目とその先の岩場 ここから五合目御金蔵までこの岩場が続いている 長くはないが、きつい斜面である |
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小田越早池峰登山口 道路沿いに休憩用のベンチが幾つか設けられている ここで道路の前後を見たが、ガイドブックにあるように、確かに駐車エリアは見当たらなかった |
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岳〜河原坊の間の紅葉 この辺りが、ちょうど紅葉の盛りだった 道はそれほど急坂ではなく、ヘアピンも少ないので車の運転は楽である |