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No.65 悪沢岳・赤石岳(1/3) |
畑薙第一ダムまで車で行き、ここで東海フォレストの送迎バスに乗り換えて椹島へ入り、悪沢岳(3141m)と赤石岳(3120m)に登りました。登山初日は雨に会いましたが、2日目と3日目は好天に恵まれ、素晴らしい眺望を満喫できました。山上で二泊の行程で、少々厳しい山行でもありました。
8月31日 所要時間 椹島(5.40) ←1時間40分→ (7.20)最初の林道(7.20) ←2時間5分→ (9.25)水場(9.30) ←10分→ (9.40)清水平で昼食(10.00) ←45分→ (10.45)蕨段(10.50) ←50分→ (11.40)駒鳥池(11.50) ←55分→ (12.45)千枚小屋(泊) 8月30日
東海フォレストの送迎バスに乗って1時間ほど揺られ、椹島に着くとすぐ宿泊の受付が始まりました。椹島ロッジは2千円プラスでテレビ付きの個室が使えるというので、個室を頼みました。泊まった部屋は、山小屋というよりは民宿といった感じです。 8月31日 山行概要 朝起きてみると前日の夕方から降り出した雨がまだ降り続いています。5時からの朝食後、給湯器からお湯を魔法瓶に詰め、雨の中を千枚小屋へ向かって歩き出しました。雨のため辺りはまだ薄暗く、気持ちもなんとなく冴えません。雨ですから雨具を着て歩き出しましたが、歩き出して1時間もすると汗で雨具の中もびしょぬれになります。濡れるのはやむをえないのですが、雨具のフードをかぶるとメガネがすぐ曇ってしまい、これには少々困りました。 椹島ロッジを出てしばらく車道を歩き、最初に現れる橋の手前で導標に従って車道から登山道へ入り、つり橋を越えるといよいよ千枚小屋への登りが始まります。道は比較的緩やかですが、最初のうちは途中に目標とするポイントが無く、とにかく雨の中をもくもくと歩くしかありません。林道を2回横切る以外は特にこれというような場所も無く、そろそろじれて来た頃水場に到着しました。源流間近の小さな流れで水量はあまり多くはありません。 ![]() ここから先は蕨段、駒鳥池等、次の目標となるポイントが適度にあるので、心理的にも楽になります。蕨段を過ぎて少し歩くと左側が開けます。多分ここが見晴台だと思われましたが、ガイドブックにある荒川三山や赤石岳は雲の中でした。見晴台を過ぎ、明治時代の伐採地跡と記された説明板が立てられた森をを抜け、駒鳥池を目指しましたが、これがなかなか現れず、見過ごしてしまったかなと思い始めたとき、右手に小さな池が現れました。駒鳥池です。緑に囲まれた静かな池でした。 駒鳥池を過ぎると、今日の目的地の千枚小屋が樹間越しに時折見えるようになります。まだ少し高いところに見えますが、距離はそうありません。この頃になると雨はすっかりあがり、時折薄日が射すようになってきたので、道端に咲く花の写真を何枚か写して歩きました。登りが少しきつくなったと思ったら、自家発電機の音が聞こえてくるようになり、左前方に千枚小屋が姿を現しました。小屋に着いてみると、先客が二人食堂で休んでいます。受付の担当者がいないので、受付をしばらく待たされているとのことでした。下着が濡れていて、じっとしていると寒くなり、早く着替えをしたかったのですが、これができず結局濡れた下着に雨具を着たまま1時間ほど寒さを我慢させられました。 私が小屋についた後、パラパラと人が到着し、結局この日の千枚小屋の宿泊者は私も含め7人になりました。最初は寝る場所を指定されましたが、すぐに好きなところに寝てよいことになりました。宿泊客がめいめいに部屋の四隅に陣取り、雨で濡れた雨具や衣類を乾かしましたので、満艦飾のような光景が広がりました。広い場所を自由に使えるのでストレスもたまりません。持参した携帯ラジオを聴きながら、夕食時間までウトウトしていました。先日の北岳山荘とはまさに天国と地獄の違いです。 夕食のとき、何とはなしに明日の目的地が話題になりましたが、3人が赤石小屋、3人が荒川小屋で赤石岳避難小屋は私一人でした。夕食が終わって一休みしていると、富士山が見えると宿泊客の一人が言い出し、みんなカメラを持って小屋の外に出て行きました。ここからは富士山がずいぶん大きく見えます。8時の消燈後、窓から外を見ると、星が降るように瞬いていました。以下悪沢岳・赤石岳(2/3)へ 「山の花」に写真を収録した花:イブキトラノオ、サンカヨウ |
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畑薙第一ダム駐車場 井川の方から来てダムを越え、突き当りの右側にある ここは、しずてつバスの乗降場で東海フォレストの送迎バスはここまで入ってこないので要注意 東海フォレストのバスは、この駐車場の入り口で止まる |
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椹島ロッジ 部屋は6畳で布団が二組置いてあった 押入れとテレビつきで何やら民宿のような感じだった 写真手前側にテレビがある |
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つり橋 椹島を出て車道を歩き、登山道へ入るとすぐこのつり橋を渡る ここから登山道らしい登りが始まる |
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最初の林道 突然登山道を横切る林道が現れた この林道は千枚小屋の荷揚げに今でも使われている |
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水場 一見登山道は、この沢を横切っているようだが、沢の向うに道はない 登山道はこの沢に平行して上に登っている |
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水場のすぐ上にある小さな広場 ここで昼食にした |
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蕨段 導標にはここから千枚小屋まで3時間と記されていたが、少々余裕があり過ぎるコースタイムである 導標が立っている以外には、これと言った特徴はない |
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見晴台 蕨段を過ぎてしばらく歩くと左側が一時開ける ガイドブックでは悪沢岳や赤石岳が見えると有るが、この日は生憎雲しか見えなかった |
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旧伐採地跡 気持ちの良い林で、以下を記した説明板が立てられていた 古い伐根と樹林 この附近一帯の苔に包まれた古い伐根は明治40年から明治43年に伐採された伐根で附近にある現在の樹木は伐採当時生えていた稚樹およびその後自生し大きくなったものです |
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苔の広場 駒鳥池の少し手前に緑の苔の部厚いじゅうたんを敷き詰めたような広場があった |
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駒鳥池 駒鳥池はこのすぐ下にある ここの導標には千枚小屋まで1時間と記されている ここまで来れば千枚小屋まであと僅か |
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千枚小屋 まだ新しく、中はきれいな小屋で居心地が良い 1階が食堂、2階が宿泊場所になっている 女性の小屋番が仕切っていた |
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千枚小屋から見た富士山 この日は午前中雨、午後は曇りだったが、夕方になって天気が回復し、千枚小屋からも富士山が見えた |